水野の図書室
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2004年05月15日(土) 川上弘美『横倒し厳禁』

これも、「あたし」の登場で引きぎみ。「あたし」は苦手なんですっ!
『横倒し厳禁』は、中年男と若い女の子の組み合わせ。
お互いの寂しさを埋めるための恋みたいですね。いえ、恋をしてると、
寂しさが見えてくるのかもしれません。

愛しあったあと、桃の缶詰を・・。

ふーん、へぇー、そー、などと平静を装いながら(一人で読んでたので、
平静を装う必要もないのだけれど)読みつつ、わたしなら、桃の缶詰より
フレッシュジュースがいいなぁ〜できたら、大きな手でギュギュッと搾った
グレープフルーツの・・それで、、それから・・しばし妄想中。

川上弘美の魅力は、きわどい状況を描いても、いやらしくないとこですね。
で、読むときいやらしくない方が、記憶に強く刻まれていく感じがします。
そして、思い出すと、すっごくエロティックなのですよ。
『トカゲ』(中公文庫、「物語が、始まる」収録、03.06.07記)も、そうでした。
トカゲに馬乗りになって喜ぶ主婦のお話。忘れたくても忘れられません。


水野はるか |MAIL
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