水野の図書室
Diary目次過去を読む未来を読む
皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。


2004年03月02日(火) 青井夏海『大空学園に集まれ』

青井夏海 ── ペンネームですよね。青い夏の海・・いいなぁ・・深呼吸したくなりました。
きっと、決めたら迷いがない人なんだろうなぁ、なんてイメージが広がります。

'94年に連作野球ミステリー集『スタジアム 虹の事件簿』を自費出版したのが、デビュー
のきっかけというか、デビューなのです。す、すごい!もっとすごいのは、これがある人の
目に留まり、書評で取り上げられたことで、'01年に復刊され、『赤ちゃんをさがせ』を発表、
現在に至るわけで、自費出版から復刊まで、なななんと、7年かかっていたとは!!
ペンネーム以上に迫るものがあります。ん?もしや、本名?んー、どっちでしょうか。。
ペンネームなら、潔さを感じるし、本名でいらっしゃるなら、素敵な名前!

『大空学園に集まれ』は、25年前に大ヒットしたテレビ番組に隠されたもうひとつのドラマ
を紐解いていくもので、ちょっとせつないほろ苦さが漂います。

昔の栄光にしがみつく男と、青春時代の思い出を冷静に振り返ることができる女の対比が
わかりやすく、言い古された言葉を使うと、誰もが自分の人生では主役、ということでしょう。
青井夏海、他の作品も読んでみたくなりました。

ペンネームで驚いたといったら、乙一。(本名は安達寛高)
「水野の図書室」は乙一から始まりました。


水野はるか |MAIL
Myエンピツ追加

My追加