水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2004年01月12日(月) |
五條瑛『地底に咲く花』 |
建築現場の日雇い作業員と性風俗嬢の出会いと別れ・・ どんよりとした余韻が何とも言えません。せつない、とは少ーし違います。
作業員の仕事が、都会の真ん中に新築される高層マンションの打ち込み作業で、 地面を掘り起こしているというのが印象的ですねー。狭い日本のあちこちに、 工事中の現場があって、その中には地下深く掘っているところがたくさんあると いうことは、ぽっかりあいた巨大な穴があちこちに・・こ、怖い。 不気味だけど、そんな穴があってこそ、ビルが建つんですよね。 地下街も地下駐車場も穴だったんだ・・。実は地下街で買い物するのは苦手です。 一種の恐怖症かもしれません。地下のレストランも苦手。ですが、スーパーや デパートの地下食品売り場は平気です。なんでかな・・?
れれ?話がストーリーから逸れてしまいました。
入国管理法が絡んでくるあたり、五條らしさも。
作家になる前は、防衛庁で軍事情報収集をやっていたという経歴は 見逃せません。2作目の『スリー・アゲーツ』で'99年、大藪春彦賞受賞。 ごじょう あきら、女性です。
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