水野の図書室
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2004年01月06日(火) 重松清『後藤を待ちながら』

うるうるしちゃいました。涙がこぼれそう……。

中学の同窓会。久しぶりの再会に喜んだ「僕」は、後藤が来ることを知ります。
後藤・・いつもみんなにからかわれていた後藤。いじめていたなんて意識はなく、
教師たちも冷やかに見ていたのに、ある日突然、自殺を図った後藤。助かった
あと転校してそれきりだった後藤。そんな後藤を待つ「僕」は──。

いじめがモチーフのものは、読むのもつらいですね。ぐんぐん引き込まれながら
遠い記憶の中で探すのは、やはり、いじめられていた子の面影。
特定の子を囃し立てたり、その子に面倒な役目を押し付けたり、、思い出すと
苦しくなります。ヘラヘラ笑っていたその子の胸の内を思いやることもせずに。。
何度かあった同窓会に出てこないのは、仕事が忙しいだけじゃなくて、みんなに
会いたくないからなのかな……。わたしの記憶の中の子は、自殺なんてしなかった
けど、もしかしたら1度くらいは考えたこともあったのかもしれない。いろんな思いが
渦をつくって胸に迫ります。

「僕」の悔しさに共感しながら、思い出した中学時代は楽しくほろ苦く・・。

「いじめ」で、この日記内を検索したら、6作品ありました。
中でも、乙一『死にぞこないの青』(幻冬舎文庫)はショックでした。。


水野はるか |MAIL
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