昨日の小劇場から大劇場へ。今日はお昼から帝劇でミュージカル『エリザベート』です。
宝塚版『エリザベート』は2000年の初演から今日で多分7回目の観劇です。ちなみに宝塚版は1998年の宙組(姿月あさとさん&花總まりさん)を観ています。 観劇数は多くないし、他の東宝の大作もそんなに観ていないのだけれど、東宝の似たような規模の作品の中では一番好きかもしれません。ナンバーが抜群に好きだし、作品の世界観も好きだし。感動とは違って単純に好き。今回はキャストや演出が大幅に変わったということで珍しく前売りでチケットを予約しました。しかも手数料を払ってカンフェティ経由で「10列以内保証」チケットを確保。とれたお席は7列目の下手側サブセンターで、ルキーニが紙幣をばらまく近くでした。今日のキャスト。エリザベート:蘭乃はなトート:井上芳雄フランツ:田代万里生ルドルフ:京本大我ゾフィー:剣 幸ルキーニ:山崎育三郎 井上・田代・山崎(敬称略)を一度に観ることが出来る公演がいいかなと思ってこの公演を選びました。皆さん初役ですが良かったなぁ。やはり格好いいというのはそれだけで惹きつけられるのねとか思っちゃった。基本的にこの作品では誰かに思い入れを持つことも共感もしていないのですが、今日はフランツに感情移入してしまいました。私も夫婦の機微がわかってきたということ?いや、万里生くんの演技におかげか。井上くんは帝王な雰囲気ではない気もするのですが、歌声が好きなのでぞくぞくしました。15年前のルドルフ→今回トートで、初舞台からのファンにとっては本当に感慨深い舞台でしょうね。全く違うけれどパクルドに感慨深くなっていた自分を思い出しました。ルキーニはあまりにも高嶋兄の印象が強いから大変そうな気もするけれど、育三郎くんいいですよ(陳腐すぎるひと言だけど)。あの役で心地良いってのも変だし褒め言葉ではないかもしれないけれど、演技の緩急も歌も動きも観ていて心地良いの。好きだなぁ。皆さんを観ることが出来て良かったです。エリザベートのはなさんの評判はどうなんだろう。終演後に宝塚を観ていらっしゃると思われるマダム達が離していたこと。「はなちゃんは元々お歌の方はね。退団前に、はなちゃん上手くなってきたわねって話していたくらいだから」「集中するところではやはり頑張って集中してもらいたいわね」宝塚娘役時代のはなさんを私は全く知りませんが、どうやらそんな感じだそうです。裏声と地声の切り替えも関係あるのかもしれないけれど、歌で声がたびたびひっくりかえるのです。私はそういうことは気にならない方なのですが、あまりに多いのでその度に現実に引き戻されちゃうし、「この曲は大丈夫かな…」と無駄にこちらが緊張をしてしまうくらい。可憐でかわいらしい方だし、子どもっぽい地声も私はいいなと思うのですが、この状態が続くと作品に思い入れのあるファンの方達にはいろいろ言われちゃうんだろうなと、いらぬ心配をしてしまいました。そうは言っても満足な今日の観劇。一番好きなナンバーは他にあるんだけれど、劇場を後にするときにいつも頭でリピートするのは何故か「夜のボート」です。フランツ切ないなぁ。でも最初からすれ違うであろうことはわかっていたんだよね。ビジュアル的に城田×花總も観たかったけれどチケットなさそうで残念。