逗子発・おさんぽ日和
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 折原みと『天国の郵便ポスト』

「もしも、天国に届く郵便ポストがあったなら、伝えたい想いがある。」(本書より)

漫画家であり小説家でもある折原みとさんがキマグレンの曲「天国の郵便ポスト」をもとに綴った小説『天国の郵便ポスト』。
逗子出身のキマグレンと逗子在住(結構うちの近く。以前逗子の広報にも登場していた)の折原さん。
当然小説の舞台は逗子の街、と逗子づくしです。
ちなみに、本タイトルのほか各章のタイトルにもキマグレンの曲名が使われています。

Amazonの紹介文。
愛する妻を亡くした悲しみから立ち直れぬまま、幼い子供と二人、ひっそりと毎日を送る真人。
ある日、愛犬の死に落ち込む女の子が書いた手紙へ、ふとした思いつきから返信を書くことに。
それがいつしか「天国に届く郵便ポスト」の噂となって逗子の街に流れ始める。
しかし、差出人不明の手紙をきっかけに、不思議な文通が始まり……。

少し前に図書館で借りて読んで、年甲斐もなく至るところで泣けてきてしまいました。
そしてもうすぐ返却なのでその前にと思って読み返したら、また泣けました。
会社の行き帰りの電車の中にもかかわらず・・・。
そんな優しいハートウォーミングな素敵な小説です。
まさに人が人を想う気持ちがぎゅっとつまっている感じ。
主人公の真人が人々との関わりの中で立ち直り、成長している話でもあります。

逗子の街の中で登場するお店名などは一部を除いて架空のものですが、商店街の描写とか逗子海岸、披露山公園等々、逗子を知っている人であれば読みながらきっと逗子の風景も浮かんでくることと思います。
逗子在住者、あるいは逗子マニアには特におすすめ。
私はあらためて購入して手元に置いておくつもりです。

折原さんの小説はもとより漫画も読んだことがないのですが、こういう温かい作風の方なのでしょうか。
他にも小説があるようなので機会があれば読んでみたいです。


折原みと『天国の郵便ポスト』
2009年7月27日 第1刷発行
講談社

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