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悲しいんだか、切ないんだか。 2002年09月19日(木)

久しぶりに、夢を見た。
私は、口にくわえた体温計をかみ砕いてしまっていた。
口の中に、割れてしまったガラスの破片があるのを、
どうしようかと多少うろたえながら、頭は冷静でいる。

流れ出る水銀。
割れた体温計から口の中に広がっていく水銀は、ミルクのように白い。
それがわかるのは、もう1人の私が見ているからだ。

飲み込んだら、死ぬんだろうな。

本能的に唾液を飲み下そうとするのを、
のどの奥だけにとどめるように意識している。


水銀を飲んでしまったら、口の中を濯いで、
牛乳を飲んで中和すればいいのかな?


そんなもんで中和しきれるわけがないじゃん。


口を閉じることが出来ないまま、莫迦なことばかり考える。


目が、覚めた。





何が本当なのか、わからない。
わからないけど、多分。
想像がつかない事もない。
というか、恐らく、想像通りなのだけど。


彼は痩せて、そして弱くなっていた。
「情けない」と彼がつぶやいたのを聞き逃しはしなかった。
不安で、でもそれを隠そうと精一杯で、
言葉を選びながらゆっくりと話していた。
精一杯、自分の立場を演じていた。


泣けた。
どうしようもなく泣けた。
泣きながら歩いたのは何年ぶりだろうか。


どうしろっつーんだ、こんなん。





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