- 2002年11月13日(水) 杏野丈掲示板 他の掲示板
★1・杏野丈掲示板にて
★2・杏野丈掲示板・その後
★3・記憶と感情の掘り起こし杏野丈ホームページの掲示板にこんなことを書き込んだ。
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私は地元のお医者さんにちょっとずつ協力してもらいながら、
けっきょく「勝手にガイドライン」なんてちょっと無責任だけどやってます。
――具体的には「精神科(心療内科)でカウンセリングその他、産婦人科と内科でHRT、
形成外科だけはNHルート」というかたちを自分で構築して、
ほぼ望みどおりの医療を受けることができています――
ただ、ごく最近になってから気づいたんだけど、
たとえば手術適応かどうか、きっちり判断するのが専門家のオピニオンじゃなくて自己判断だったとか
精神的にSRS後の安定がどこまで実現しているかとか
「勝手にガイドライン」といっても結局は当人が自己判断で勝手にあっちこっちのお医者に飛び込んでるだけなので
自分で覚悟しているとは言っても、専門家でなければわからないことを
無視しているだけ、という杜撰さは否めないと思います。
私の体験でかろうじて言えることは、
「たぶんその気になれば民間開業医が横のネットワークを築くことで
あちこちの地方に独自の『ジェンダークリニック』が作れるんだろうな」
ということです。
(ただ、現実には診療科目の違う病院どうしって、想像がつかないほど隔絶してるようで、
よほどの利益にならない限り「連携しよう」なんて思わないそうですね……
どっかでそんなことを聞いたことがあります)
各科を統合してオピニオンを出す専門的な機関がまだ「大学の倫理委員会」とか
割と特殊なところに委ねられてしまっていて、
開業医を統合してオピニオンを出せるような機関はたぶん日本に出現していない?と思うのですが、
その方面を切り開いていく努力ができれば、
「町医者連盟ジェンダークリニック」とかいうのも、いつかは夢じゃなくなる時が来ると思うんですけど……
私、たぶん夢みたいなこと言ってるんでしょうね。
失礼しました。
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私は「GID業界(←んなもん、あるのか!?)」ではまだまだ新参者なので、
踏まえるべきことを知らずに土足で踏みつけてしまっているところが
もしかしたらあるかもしれない。
ま、でも、とりあえず「知らないから書ける、言える、考えられる」というのは
それほど悪いことじゃないと思うので、まあいいや、ということで。(^^;なんか、また私一人で大量のカキコして、
他の人が書く気をなくすようにしてしまうところだった。
気づいてよかった。
以下、いったんエラそうに書いたけど、削除した記事。
自分のところだったら別にかまわないだろう。
しかも、自分のレスにさらにごちゃごちゃとあれこれ書きたい気分だし。
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[1678] Re[1675][1674]: GIDエリートに愛を込めて 投稿者:あいづりか 投稿日:2002/11/13(Wed) 08:54
げ。
[1674]の元記事で言ってることと[1675]のレスと、
なんかぜんぜん発言の趣旨に関連性がないじゃん。
唯一
> 良く知らないのですが、米国でも、昔、スタンフォード大学の待ち列が1000人超えて、パンクしてから各地のクリニック主体になったとか、詳しい人、教えてください。
のところだけ。
私自身は「性別変更」、そりゃできればしたいけど、
家族への影響を考えると二の足を踏んでしまうのでした……
(私には弟がいて、私や父や母の「家族」として抱えていた矛盾を
一手に引き受けてくれているような存在なのです。
もう、この子に我慢させたくはない……と思っているのに、
私が「長男」→「長女」になったら、あの子が「次男」→「長男」になり、
いよいよ「この家の呪われた歴史という『家督』を一人で相続する」ということに
ハマってしまう……私がハメてしまう、ということになってしまうのです。
本当は「長子相続」なんて今の法律ではかんけーないんでしょうけれど、
うちは父も母も戦前に全ての学校教育を修了しているので、
家族の運営方針に少なからず旧民法の路線が反映しているのです……)
……愚痴でした。すみませんでした。
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>私自身は「性別変更」、そりゃできればしたいけど、
なんて書いてるけど、実を言えば私はなぜかそこまでする気になれないのだった。
ていうか、小金井フォーラムに参加してから、かなり迷うようになってきた。
以前は「私はかまわない。だからかんけーないもんっ」と思っていたけど、
フォーラムに出ていろんな人のお話を聞いてたら、
私も本当は戸籍上も「女性」であるほうが落ち着いて社会生活できるんだろうなあ、と思うのだ。
だいいち、迷惑じゃん。
見た目は「なんかすごく男っぽい感じもするけど、とりあえず女性に見える」のに、
戸籍なりそこから派生する住民票とかその他の文書に
「男」
なんて書いてあったら、
「げ」
と思う人だって多いに違いない。
人にそういう迷惑かけるのもどうかなー、と思うし。
「げ」と思われるから、就職とかでも不利になるんだろうし。
(できることなら会社勤めとかはもうしないつもりだけれど、
それでも収入がはかばかしくなければどこかの組織に「就職」することだって
これからあるかもしれないし、そういう場面で人に「げ」と思われるのは
自分もいやだけど思わされる人もかわいそうだと思うのでした)
ううーん……悩む……
まあ、私の場合は「ニューハーフ経験アリ」とか 「ガイドライン逸脱組」とかいうこともあるし
さらには「結婚歴アリ」ということもあって
たとえ「性別訂正」が法的に可能になったとしても
「私の番はまわってこない」可能性がとても高いのでした。
まだGID当事者が誰も性別訂正に成功していない今から
私が何をいったい先走りして悩んでるんじゃい、っていうところもあるので
このくらいにしておきます。 はあ。ため息。久しぶりに、某掲示板へ。(←「GID板」ではありません;メンタル系かな、どっちかといえば)
安全感があるので、けっこう吐き出すことができてしまいます。
で、↓こんなこと書いちゃいました……
いいのかなあ。
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なんか落ち着きました 投稿者:じゃっきー@ほっ 投稿日:11月13日(水)10時31分52秒
<他の人の名前を出してのレスなので略>
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実は最近、すっかり「性暴力・性虐待」関係のことばっかり考えたり調べたりしてしまってます。
最初の頃は、自分の「加害性」を次から次へと思い知らされて
もう「こんな私が生きててもいいんですか?」ぐらいに落ち込んでしまったけれど、
認知の問題、というところに行き着いたら少しずつ落ち着いてきました。
自覚のない加害行為は、自覚がない以上、いくらでも繰り返されたりエスカレートしたりする。
また、被害者も、自分のされたことがはっきりと「悪いこと」と自覚できなければ
無防備なまま、何度も同じ目に遭ってしまう。
辛いけど、自覚する=歪んだ認知を正す、これが不可欠なのかな、と思いました。
@@@@以下、性的なお話なので、そういうのが嫌な人は読まないでくださいね(^^;@@@@
高校卒業の時に、不本意な進学先のことで落ち込んで
大きな公園の隅っこでたそがれてたら(←春の明るい日差しの中で「たそがれる」っていうのもヘンだけど)
ゲイのお兄さまが私のほうに近づいてきて、
「ねえ君、○○って知ってる?」と聞かれて、
「○○」のところがよく聞き取れずに「はい?」と聞き返したら
今度ははっきりと「ねえ君、ホモって知ってる?」と言うので
「名前だけは……」とぶりっ子したら、
けっきょく誘われるままにそのおネエさんのお店かなんかの2階に連れていかれて
初めてのホモ体験、しかも自分は「ネコ」……
というエピソードを、私はけっこうあっちこっちで言いふらしているんですけれど、
最近になって気づきました。
以下の条件があるので、これは決して私にとって「ハッピーなできごと」なんかではなく
むしろ「性被害」だったんだ、って。
条件:
・知らない人だった
・出会ってすぐに性的な関わりを持ってしまった
・「嫌だ」と言って逃げ出すことができなかった
(逃げなかった、ということについては、私自身の問題ももちろんありますが、
「突然未体験のことに遭遇して固まってしまった」というのが本当のところだったのかも)
私はこの事件から後、20年近く「男になるんだ@キャンペーン実施中」の人生を送っていました。
でも、それは、「自分の持っている本性を露わにしたら、私はこの社会では生きていけないだろう」
(仮に生きていけたとしても、いわゆる「裏街道の人生」になっちゃうんだ!!)
という考えからだったのです。
カッコの中まで、当時考えていた道筋が、私の中ではっきりと蘇りました。
世の中のことをほとんど知らない、
本人は箱入り娘だと思ってるけど周囲から見れば「お坊ちゃまちゃま」な私には
ホモのおネエさんの存在そのものも、連れ込まれたスナック風のお店の2階も、
「裏街道」そのものにしか見えなかったのでした。
そういう私の弱っちいところも知らず、
ただ華奢でなよっとした「男の子」がハッテン場(←後注)でぽつんといた、
だから誘ったんだ、というおネエさんに対して、
私はもっとちゃんと怒ってよかったのです!
注:「ハッテン場」とは、ホモセクシャルの男性どうしの待合スポット、
或いはそこにいれば「誰か相手して〜」という意味のシグナルを発している、
と解釈される場所のことです。
私がそんなこと、知るわけないのでした。
(長くなっちゃった;つづく……)
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↑のつづきです(^^; 投稿者:じゃっきー@おしゃべり 投稿日:11月13日(水)10時32分54秒
(ちょっと大げさな言い方するけど)
人間は、性の営みに何かしら文化的な色合いをつけないと
やっていけないところがあるようです。
発情期が来ればたまたま周囲にいる異性の個体とふつうに交尾する、という他の動物とは異なり、
社会的な人間関係、という人間独特の関係性の中で初めて
デリケートであいまいな人間の「性」に関する営みは成立するのです。
だから、少なくとも「行きずりの情事」なんて、
そりゃ映画とかでかっこよく描かれているのもあるけれど、
そういうのは
「行きずりの赤の他人とでもある感性についての閃きがあれば性行為もできる」
とでもいうポリシーのある人に限った話で、
まともな性体験なんか全くない高校生の「初体験」には適していないのです。
……
書いてて初めて気が付いたけど、あれが私の「初体験」だったのでした。
がーーん……
おねだりしていいですか?
誰か「ハグ」ください!! (T_T)
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