- 2002年02月11日(月) (昨日の補足) 「過去」に関するある意見
1.『アメリ』
あんなに私が惹かれてしまったのは、
もしかしたら、アメリを通じて
私があんまりそのとおりには過ごせなかった「少女としての思春期」を
追体験しているからかもしれない。
でも、それでも、確かに私にとって
「少女漫画みたい」なのは変わらないのだった。
それに、そういうことが、私の身体感覚とか、小さな頃の感性とか、
そういうものと一致するのもまた、真実だと思う。
いつ頃から変わってしまったんだろう……?
世界が灰色になってしまい、
わざと作りつけたような「意味」がないと
生きているような気がしないようになってしまったのは。
私にとって、『アメリ』は、
それ以前の自分と世界を結びつけるなにか……
名づける、意味づける、そういうこともしたくないようななにか……
であるような気がしてならない。
なんか、大泣きすることがないのに、どこかとっても深いところに染み込むような、
そんなお話だったのだ。
で、まだ余韻に浸っていて、こんなことを書いている。
2.『花組芝居』
昨夜、実は……(っていうか、自分で自分にした約束を守らない奴だなー、私(-_-;)
「寝る」って書いた後、ほんの少しだけ、NHK教育を見てしまったのだった。
日曜の夜といえば、例によって『芸術劇場』。
で、友人から聞いていた『花組芝居』の、
終わりのほうだけ見た。
といっても、「これだけはどうしても」っていうメールを2、3通書きながらだけど。
だから、正直言って、あんまりまともには見ていない。
断片的な印象。
★声がきれい。
私は「男にならなくちゃ」と思って低い声を出そうとしてうまくいかず、
高い声も出せるままでいたくてビートルズとか太田裕美とか真似していたら
のどをつぶしてしまった、ということがあって、
裏声がすぐに出なくなる。
たぶん元からあんまりのどが丈夫じゃないらしい。
(あと、すごく話がそれるけれど、
私はよく「のど仏、ないねー」と褒められるけれど、
それってもしかしたら「甲状腺が肥大しているせい」なのかもしれない。
これはまだ、お医者さんに診てもらっていない……って、あれ?
甲状腺に起因する内科系の症状は、出たことないかも?)
女形の役者さんたちの「女声」が、とてもきれいなのが印象的だった。
(ただ、もちろん首筋のところを見れば、とても絞った発声をしているのはわかるので、
あれでのどをつぶしもせずに舞台が続けられる、ということは、
かなりしっかりした練習を継続しているのだろうな……)
★お話が「幅広い」。
良い意味で、じょうずに「和洋折衷」しているように見えた。
これは、ちらちら見た限りなので、確かなことは言えないけど。
若い友人が『花組芝居』に研修で入ることになったという。
この劇団のHP(→「電脳版花組通信」)をちょっと覗いて見たら、劇団を始めた人たちは、
どちらかといえば私に近い世代だった。
でも、たぶん十数年前にこの劇団の母体が形成された頃は、
私はなんだか「和モノフォビア(? なんじゃそれ)」みたいな気分があって、
その頃に関わりがあったとしてもそこに入り込んでは行かなかったのだろうな……
「遅すぎる再出発」という言葉と
「今からでも遅くはない」という言葉が
私の中でせめぎあっている。
しかも、いずれにしても、私は過去を「なかったこと」にする気はない。
ときどき、こう言って励ましてくれる人がいる。
「過ぎたことにくよくよしないで、前を向いてがんばりなよ」
一見かっこいい言葉だけど、私は今では、この言葉に「だまされたくない」と思う。
前を向きなおすのに、過去のことを忘れたことにしてしまうのは
あまりにも不健康だと思うから。
……で。
えーーーっと。
なんでこんなこと、書くのかな?>自分
……あ、そうか。
わかった。
「もっと早く役者になりたかったーーー!!」
それが言いたいだけなのよね。
くよくよくどくど、理屈をつけたがるのは
「オヤヂ系」の癖だと思う。
なんだか、みっともないな。弟が借りたCDからMDに落としたのを聞いていたら、気が付いた。
『おやすみなさい』(aiko・詞/曲)より
以下引用-----------------------
絶対忘れたりしないよ あなたのこと
めいいっぱいの楽しさ
過去を愛しく思えるように
心こめて 最高のおやすみ
じゃあね、おやすみ・・・
以上引用-----------------------
(聴き取り歌詞を書き出したページが見つかったので、
そこからもらいました(^^; 表記とか、不正確かもしれません。でも)
なんだ、私と同意見じゃん。
願わくば、この気持が(今すぐ直接になんてゼッタイ言わないから)
いつか、届きますように。