原案帳#20(since 1973-) by会津里花
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2002年01月20日(日) 「1月19日の日記」

ばんざーい! 今日(=「1月20日(日)」)はほとんどなんにもしなかったので、
心おきなく「1月19日(土)」のことが書ける。

★1・ある人との対話
★2・安全に話せる、ということこと
★3・セックスワークのこと
★4・そういえば(^^;

★1・ある人との対話

昨日は大変だった。
といっても、後から考えると、私がただ単に「過剰反応」していただけのことだったんだけど。
それに、あんまり詳しく書いてもどうかな、と思うので、なんだかわけがわからないかもしれないけれど、
具体的なことがらは抜きにして書きます。

ある人と会話した。
私ははじめ、その人のことを「怖い」と思っていたので、
思うように自分の望みとか伝えることができなかったのだけれど、
その人は私が本当に怯えているのだということをわかってくれて、
私が話そうとすることをじっくり聞く姿勢を持ってくれた。

そのおかげで、私はその人に対して、自分の言うべきことをちゃんと言うことができ、
怯えから解き放たれてとても安心した。

……ということ。
です。

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★2・安全に話せる、ということこと
(副題「弟のこと」)

↑の記事の「対話」の中で、私は自分の口から出た言葉にびっくりした。

「父と母と私と弟……
ふつうの家族よりも年齢が離れていて、
それなのにこんなこと思うのはおかしいけど、
うちの家族は『とても年齢の離れたきょうだい』みたいだった。
その中でいちばん割を食うのは、当然『末っ子』の弟だった。
弟は、常に他の誰かの犠牲になりつづけている」


私が今、弟と同居していること、
弟がかわいそうだと思う反面、現状では私が居候してでも同居するのが
彼にとっても「救い」になっていると思う、ということ、
でも今のままでは彼はまるで「自分を押し殺して生きる」ようにしていること、
できることなら、彼を早く「解放」してやりたい、と思うこと……

そういうことが、その人との対話の中で、
まるで今までずっと考えて来たことであるかのように、
すらすらと出てきたのだった。

ううん、それは本当に、私の中でずっとくすぶりつづけてきたこと。
ただ、私が寝ていて起きられなくなっているとき、
それを見守るのか見殺しにするのかさえもわからないように、
同じ屋根の下でありながら異なる自室に閉じこもって
「息を潜める」ようにしている 弟 の存在を感じると、
「そんなむごいこと!」
という一瞬の思いによって、ため息と共にどこかに行ってしまっていたのだった。

きっと、最終的には、私が一人でも暮らすことができるようにならなければ
いけないのだろうな。
それでも同居しつづけて、緩やかなつながりを持ちつつ、
しかもお互いの自由を「無関心」ではなしに尊重すること、
それは、ちょっと難しそう……

なので、やっぱり私は、いつかこの家を出て行くことになるのだろう。
経済的には、私がこの家に住みつづけるほうが、はるかに楽だ。
でも、そういうふうに「楽だ」ということを、私は生かすことができそうにない。
ただ「働かない」だけで終わってしまいそうだ……

むごいようだけれど、
私はいつか、この家を出る。
そうしてそれからは、
私と弟は、肉親としては最も密度の高い
オンラインとオフライン、両方の人間関係を築き上げることができるだろう。

弟にケータイメールのやり方、教えてあげなくちゃ。
まだできないんだもん、あいつ。

そうして、私がそういうことまで話すことを許せる
「安全な空気」
を作ってくれた人、その人にも感謝したいと思う。

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★3・セックスワークのこと

私は「売買春」が好きではない。
あれこれリクツを考えたけれど、
けっきょく私はそのことを「自然なこと」とは考えられない、
というのがいちばん大きな理由のようだ。

私はセックスワークについて、そんなに多くの現実を知っているわけではない。
ただ、そういう、ひとまとめにして言ってしまえば「性労働」に従事している人たちが、
(「女性たちが」とは言わない。「男性」だって「性労働従事者」であれば同様に見られる)
あまり尊厳をもって見られることがない、という状況は、
売買春が「本質的」にいいか悪いかということはいったん措いてでも、
大きな問題であるように思えてならない。

そのことについて、今の私には、昔みたいに
「当たり前じゃないの。『まともなことじゃない』んだから!」
と決め付けてしまうことはできない。

ただ、私にわかることは、私自身が「自分の尊厳を十分に守って性労働をする」ことはできない、ということ。
(あと、たぶん性労働まがいのシーンばっかり撮っているエッチビデオかなんか見ているせいだろう、
それと同じようなことを強要させられる「ふつうのセックス」も、私はいや。はっきり言って、イヤ!
なぜか多くの男たちがそういうものによってすごく薄っぺらなステレオタイプのセックスのイメージを
植え付けられているように思えて、怒りが……というか、侮蔑の笑いが、込み上げてくる。
それで女が満足する、と、そういう男たちはかなり本気で信じているらしい。
そういう男とは付き合いたくない。
女を大切にすることを体験的に学ぼうとしない男は……
でも、私、そんなにしっかり見抜けないからなあ……
何しろ、女としてはほとんど「初心者」←ってどういう意味ぢゃ?! だけど(-_-;)

もしもセックスワークが「芸術」の一種であれば、やってみたいような気がする。
男でも女でも(っていうか「芸術」だったら男女の垣根はないと思う)、
どれほど性的に興奮させ、どれほど私を崇拝し、どれほど私を求め、欲しがり、
どれほど私に満足するか……
そうして、性における美というものを、どれほど人が嘆息混じりに感激するか……
それを極める仕事だというのなら。

でも、それって、物凄い修業が必要だと思うし、
ギャラも物凄く高くなると思う。
他の芸術関連の産業よりも、最低でも25%は余計に欲しいし。

だって、いくら芸術のためって言ったって、
自分の「プライベートゾーン」を他人にさらすんだよ?!
芸術だとしたら、最も高いコストがかかるし、
それに見合った報酬をもらえなければ、絶対に割が合わない。
あたりまえじゃん、そんなの!

とても悲しいことだけれど、それを実現できている人はとても少ないと思うし、
たぶんそういう人はそうなった時点で既に
「高嶺の花」「ベテラン」「もう現実にヤリてえとは思わねえなァ」……
といった評価を下され、もはや「性労働」として成立するような仕事はできないのではないか。
(だいいち、なんで性労働っていうと20歳前後の若い子ばっかりちやほやされるの?
ま、「ちやほや」なんて言っても「首から下だけ」なんだろうけど……うっぷ)
(男どもよ、私を「裏切り者」とでも何とでも呼ぶがよい。
男に紛れ込んでそういう会話を何度聞かされたことか!
その気持ち悪い体験の恨みを、今ここで晴らしてる……のか、私は。
はあ、バカみたい……)

……と、寝言みたいなことしか言えないので、
現実に存在する「性労働」は、私にはゼッタイ不向きだと思う。
あ、お願いしたってやらせてはくれないか。こんな「生意気なこと言う女」は。
(「生意気なこと言う女はいらない」っていうのも大きな問題だと思うけどなあ……??)

それとも、私がけっきょく「男の性指向(あるいはファンタジー)」について、
その程度の薄っぺらなものしか想像できないのが間違っているのか。

私自身は「男だった頃」から、そんなファンタジー持ってなかったから、
わかんないのよ。(;_;)
誰か男の性について、崇高なファンタジー持っている人がいたら、教えてくれー。
(除・「実践指導」……今のところは、ね(^^;)

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★4・そういえば(^^;

★4・そういえば(^^;

(っていうか、けっきょく「自虐ネタ」なので、いやな書き方だし
無駄だと思うので、いちいち読まないでください)
(それにしても、↑の記事(★3・セックスワークのこと)はヒドいねえ。
「現実に性労働に携わる人のこと、知らない」とか言いながら、
なんてしたり顔なんだろう。
たぶん、私自身が「自分の傷」と向き合うのに必要だから書いているだけだと思うので、
表現に悪いところがあっても、どうかお見逃しを>現実のセックスワーカーの方々
どんな理由があれ、私はセックスワークに従事する人に対しても、
ほかの職業の人に対するのと何ら変わらず、尊厳を持って接してきたし、
これからも接していきたいと思います。
……だから、「自然なこととは思えない」なんていうのも、
「自分がやるとしたら」だけのことで、
尊厳をもって性労働ができる人に対しては、羨ましいと思うことはあっても
低く見ることは決してありません)

(ここから本文(-_-;) ところで。
昨日、「人のところに書き込みできない」とか書いてるくせに、
そのデータもまだ「最新」から落ちてないうちから、
なんかやたらとあちこちの掲示板にカキコしてしまった。
ホント、私って、何考えてるんだろう。

……

こういうときは、……そうか、わかった。
自分のこと、笑い飛ばしてやろう。

あっはっはあ。
バカだね、あんた(>自分)。

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