- 2000年04月20日(木) 西行
at 2000 04/20 01:40 編集
願わくば 花の下にて 春死なむ そのきさらぎの 望月のころ
父が生前にお気に入りだったらしい(?)歌です。
私もなぜか、この歌は「三夕の歌」とともにお気に入りなんですね。
(ただ、私は和歌全体にはそれほど詳しくありません。もしかしたら意外かもしれませんが、「古典・古文」はあんまり得意じゃなかったんですよ(^^; 専ら「近代文学」ばっかり……)
近頃岡野玲子(原作・夢枕獏)「陰陽師」を読みふけっているせいか、「符牒」が気になるのですが、この歌には本当に「なんでこんなに??」といいたくなるほど、父のこと、私のこと、双方に引っかかってくる「符牒」があって、びっくりしてしまいます。
もちろん、父の死は「4月=卯月」、旧暦に置き換えてもたぶんもう「弥生」になっている頃だったでしょうから、「如月(きさらぎ)=2月」ではありません。
(「きさらぎ」は「釈迦入滅」の頃なのだそうですね)
ただ、前の記事にも書いたように、私の父も、一人っきりではありましたけれど、ぽかぽかの陽光さす中に桜の咲く庭がよく見える窓辺で、穏やかに亡くなったのでした。
朝日新聞の日曜版か何かに「西行特集」があって、それを読んでいるうちにちょっと惹かれるものがあり、なんだかこのところずうっと気になっています。
不思議だなあ。