原案帳#20(since 1973-) by会津里花
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2000年04月09日(日) 「インナーチャイルド」とか「共依存」とか



★1・「インナーチャイルド」とか「共依存」とか

(これもやっぱり「家族機能研究所」に投稿したものです。最近、そればっか……)

☆「インナー・チャイルド」(だと思う)のこと
一昨年、偶然出会いました。(と思う)
そしたら、女の子だったの。
12歳までは、そのまま私のままでいたんだけれど、なんだかいろいろあって、
久しぶりに再会したら12歳のままで止まって、
真っ暗なところに閉じ込められてげっそり痩せてしまっていた。
周りの人と会話することもできなかった。
ううん、話はできるんだけれど、本当に12歳のままなのね。
いっぱい、恥ずかしいまねをしてくれた。オンラインで、外に向かって。
オフラインにまで出てきたとき、それは野放しに出てきたので、
なんと「退職」につながってしまった。
(うう、恥ずかしい)

☆キレイな共依存
「森脇真末味」っていう漫画家、ご存知ですか?
(なんだか、最近もレディースコミック書いてるみたいですね)
その人の最も初期の作品で『緑茶夢(グリーンティー・ドリーム)』というのがあります。
(私は『りょくちゃむ』と読んでましたが)
バンドのお話です。(だから『りょっくちゃむ』>『ロックジャム』……なぁんて)
その主人公(のうちの一人)の「弘」クン、とっても自己表現が下手くそで、
何かあると人を殴るか泣くかしかできないような、でもとても個性的で魅力的なボーカルの男の子です。
で、彼の所属するバンドのマネージャー(というか、事実上プロデュースしてる?)
「礼二」くんは、冷静なキレモノなのに、厄介者の弘(だから関わりあってもリスクの方が大きいのに)に
あれこれ世話焼いてしまう。
そんな二人が、こんな会話を交わします。

(雨の中飛び出した弘を礼二がなんとかつかまえた翌日、弘はカゼをひいて熱出してる)
礼二(氷嚢を持ってきて)「おまえはバカだ うちにいたネコとおなじだ」
〃 「バカのくせに おれを召使いにする」
(礼二、氷嚢をガチャンと弘の頭にのっける)
弘「あいた」
礼二(タバコに点火しつつ)「おまえはおれの二匹目のネコだ」
弘(ニッとして)「ちがうよ おれは礼二のタバコさ」
〃 「やばいと思いつつ 離せないだろ」
(礼二、慌ててタバコをもみ消す)
<「きえない煙草」プチコミック、1980年>より

作品は20年前のものなので、ある意味「甘い」ようにも思います。
漫画や小説の多くは、このように「共依存」のような人間関係を美化して描いているものが
けっこう多いような気もします。
(現実は、殴ればちゃんと怪我して血が出て、病院へ行く……この作品は一応そこまで描いてますが)
他人だから美化しうる描き方ができる、家族ではそうはいかない、そんな気もします。

でも、私のお気に入りのこの作品(未だにフラワーコミックスの初版をとってある)、
否定できないのです。

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