私的正論。

2002年07月16日(火) 押されて泣くな。

友人が落ち込んでいた。

堂々巡りの自己嫌悪と憐憫の狭間で泣くことも出来ず、もがいていた。

イイ大人だ。子も一人居る。
だから情けないのと言った。
笑いたいでしょうと言った。甘ちゃんだと思うでしょうと。

思わねェよと言うと。それはウソだと言う。





思わねェよ。

大人になりゃ雁字搦め。誰が誰かを甘ちゃんと責められる?

てめえに厳しい奴は他人にも厳しい奴。
たった一つの処方箋片手に生きてく奴。

なあ。

落ち込んだ誰もが望むことを、カミサマになった気で教えてやろうか。
そんなもな、たった一つ。






お前で良いってこと。








理解されたいと願うのは良い。
理解されないことに傷つかないで居られるのなら。

誰にも本性見せず。飾り続けていくのも良い。
見抜かれる快感を。求めないで居られるのなら。

思いの違う奴らの犇めく世界に一人で。
触れ合う温もりが欲しいから。
孤独で居るのがイヤだから。

押しくらまんじゅうに参加する。
それは良い。

けど。

参加するって言うんなら。







そんなら。

押されて泣くな。










そうして。もちろん。

お前はお前で、良いんだよ。










泣けよ。飲めよ。

笑えよ。バカを言えよ。全部お前。






けどヨ。

どうせ泣くなら。ここで泣け。



何もかも否定しないのが愛ってなら。
確かに愛だろう。

何一つ注文しない。お前で良い。






けど。

理解してもらえなくても泣くんじゃない。

友として認めることと。わかることとは、別のことだから。





わからなくとも。お前で良いと。

それが桜木の友。




友よ。友。

押されて泣くな。




酌み交わす酒に賭け。

お前の人生を称える。


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桜木



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