samahani
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2007年01月03日(水) 家族はお金で買うもの?

去年の年末は、12月24日から29日まで、ウィスラー(バンクーバーより車で2時間半)にスキーをしに行った。と言っても、私は一日も滑らなかったけれど。10月下旬に「さとこも行く? 日本から、なおき(大学1年の長男)も来るけど」と夫に訊かれ、あれっ?去年、最後の家族旅行とか言ってたのは何だったの?と思ったけれど、反射的に「行く」と答えていた。

バンクーバーの空港で長男と合流し、ウィスラーのスキーリゾートに向かうリムジンの車中で、息子たちが彼らの共通の趣味(クイズ)の難しげな話をしているのを聞き、ちょっぴり疎外感を味わいながら、これから行くホテルの宿泊代が一泊500カナダドル(×5泊)もすることとか、このリムジンも片道450ドルもすることを考えていたら、突然「家族ってお金で買うものなのね」という思いがふっと湧いてきた。

高校生と大学生の息子が、親の提案するスキーツアーに来るというだけでも有難いのかもしれない。スキー以外の場所(ハワイとか)なら行かないと言われてしまうのだから仕方がないのかもしれない。それでも・・・。


翌25日、ディズニー(フロリダ)のクリスマスパレードをホテルの部屋でひとり、楽しそうだなー、来年の冬はこんなところに行きたいなー、と思いながら観ていた。観ながら、なおきがまだ幼稚園だった頃、ディズニー・ワールドで初めてミッキーさんを見て「あっ、(本物の)ミッキーさんだー!」と本当に嬉しそうな顔をしたことを思い出していた。それから、子どもがまだ小学生だったときには、家族でスキーをしても、夫を先頭に子どもを挟んで私が一番後で滑っていけて、3人の後姿を見ながら、こういうのって{家族だなあ}とささやかな幸せを感じていたことも。

あの頃は、一緒にいるだけで家族だった。

昨日まで、私には、家族を「する」ために、わざわざウィスラーに来て、高いお金も払ったという気持ちがずっと消えないでどこかにあった。高いと思いつつも、払えるお金も、買える(?)家族もあるんだからいいんじゃない、幸せなんだよとも考えて、そこまで悲壮感があったわけではないのだけれど。



(続く)


さとこ |mail

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