samahani
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2004年08月03日(火) 木陰で

昨日は丸の内線にあるT大学のオープンキャンパスに行った。今までに、ふたつ行った大学のオープンキャンパスと違い、今回は予め申し込んで抽選に当たった受験生しか入ることができない。保護者も入れない。なので、行ってもしょうがない気もしたけど、やっぱりついて行った。

お昼休憩には一緒にご飯を食べようと思い、11時半頃から建物横の木陰のベンチで待っていたら、何人かの保護者も同じように待っていた。はじめに座ったベンチの人は、私が隣に座っても、こちらを見もせず、見ている東京地図をわざわざ隠すように私に背を向けるタイプの人だった。待っている間、暇だからお喋りでもしたかったのに。

それから、12時過ぎても、子供たちが全然出てくる気配がなくて、建物の前にいた大学のスタッフに「午前の部は何時までですか?」と尋きに行った。すると「1時半です」という答えで、11時半に待ち合わせしていたから、どうしようと決めかねたまま、またベンチに戻ると、今度は別のおかあさんに「1時半まで出てこないそうですよ」と話しかけた。

そのお母さんとは話が弾み、どこから来ているかとか、何学部を受験するかとか、ずうっとお喋りしていた。

この前、東京の子どもたちが、塾とか予備校とかで1日12時間も必死で勉強して、なんだかへとへとになってという話で、ワシントン時代の友人と盛り上がっていたその日、家に帰って6時のニュースを見ていたら、偏差値が85もある秀才君の勉強漬けの日常生活や、大阪から新幹線でお受験塾に通ってくる5歳の女の子のニュースをしていた。反射的に、息子と2人、「こんなのぜったいいやだよねー」と言い合ったばかりである。

けど、ベンチで話をした地方都市在住のその人の子どもは、ずっとクラブ活動に夢中で、親が心配するのも聞かず、絶対続けると言って、「成績が少しでも落ちたらすぐやめること」という条件をちゃんとクリアして、塾にも行かず、3年までやり通したんだそうである。今の成績は高校の先生も認めてくださっているらしい。

それまで、日本の受験生たちって異常だと思っていたのが、その話を聞いてなんだかほっとした。

・・なんて、甘いのかなあ。


さとこ |mail

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