samahani
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6月18日の 夜7時45分から小学校の卒業式が行なわれた。年々、生徒数が増えているからなのか、室内では手狭になったらしく 去年から外のバスケットコートで卒業式をしている。7時45分はまだ明るいとはいえ、夜、屋外で卒業式をするのだ。暗くなってきた頃にスクリーンをセットして、スライドショーが行なわれる。子どもたちの学校生活、授業風景、休憩時間、ランチを食べている様子などが次々に映し出されて、そのたびに映っている子どもの名前が呼ばれ、歓声が上がるのだ。日本の卒業式のようにしんみりしたところは微塵もなく、おめでとう!よかったね!ひゅーひゅー!っていうノリなのだ。
去年は日本の小学校で先生をしているTちゃんが来ていて、一緒に卒業式を見に行ったのだが、彼女もとても驚いていた。夜、屋外、明るいノリに。
ことしも、バスケットコートにイスを並べて会場が作ってあったのだけれど、式の始まる15分前くらいに雨が降り始め、急きょ 室内のAPルーム(*)で卒業式をすることになった。
進行役もスピーチも、みんな生徒代表が行ない、先生や父母はお客さんの立場にある。初めに卒業生の5年生全員で合唱をし、次に、生徒代表の10人くらいの子どもが短いスピーチをする。そのあとで、卒業生ひとりひとりが壇上に上がって卒業証書を手渡される。日本の学校のようにきっちりと練習をしていないので、バラバラな感じだ。校長先生と握手をするのを忘れて、壇から下りかけているのに、戻ってきたりする子がいるのはご愛嬌だ。校長先生がまとめのスピーチをし、最後にまた全員で壇上に上がり歌を歌う。終るとそのまま、廊下に出てしまうので、あれ、もうこれで終りなのという印象で、締まりなく式は閉会する。
校長先生のスピーチがとてもすばらしかった。「あなたたちは、かけがえのないひとりひとりです。それを忘れないで下さい。この6年間(K-5th)最高の先生やスタッフに恵まれました。みんなも、よく頑張りました。わたしはそれをとても誇りに思います」
子どもたちも、校長先生も本当にスピーチが上手い。来賓の祝辞など形式ばってつまらない話は一切なく、手作りでアットホームな感じのする卒業式だ。卒業式も、2回目なので感激も薄れてくるけれど、2人目の子どもが小学校を卒業するにまでに成長したことには、感慨深いものがある。
次の日から、早々と夏休みになってしまい、朝から兄弟喧嘩の絶えないふたりと毎日一緒なのかと思うと、そんな感傷もすぐにかき消されてしまったのだけれど。
* All Purpose Room=多目的室。 ランチタイムにはカフェテリアに、授業時間には体育館に、集会の時には講堂にと、目的に応じて使われる。校内で広い部屋はここだけ。
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