キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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2009年02月03日(火) 一生で救える人は、一人居れば良い方なんだ。

あまり振り返りたくないことだけど
何だか振り返らなければいけない気がして。
だから書いてみる。
イチ君のこと。
今日は貴方を彼と呼ぶ。


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最初から思っていた。
『彼の笑顔にはどこか陰りがある』って。
彼が心の底から笑っていないこいうことを
私の頭は一瞬で判断していた。

私のことを「都築さん。」ではなく、「はる」と呼ぶようになってから
私と貴方はどんどん近づいていった。
私は彼が気になっていた。
それは彼も同じで 「最初に会ったときから好きだった。」って。
相当な変わり者だよ。
彼と2人で飲んだのは、計3回。
「毎回お店探すのも、色々頑張ったんだよ。」
彼は後でそう言ってた。



彼は人の話をよく聞く。
それは、「その人の話に興味があるから」ではなく
「人の話を聞くことは自分にとって義務なのだ。」
と思っているように感じた。

私は聞いた。
「(あなたは)どうしてそんなに人の話をよく聞くの?
そうなった理由があるんだよね、きっと。」


そして彼は自分の過去を話し始めた。
哀しい過去だった。大切な人を失う過去。
けれどそれは彼のせいじゃない。それなのに。
「(過去にこういうことがあったから)自分はもっと人の話を聞かなくちゃって。
そして、失くした人の分まで生きて、泣いて、笑って、哀しんでやる。」

そう言ってた。

「もしかして、自分は幸せになっちゃいけない、って思ってる?」

「そう思ってた。けど、はるに会って、はると一緒なら幸せになれるって思った。
この話も、他の人にはしてない。」


そんな事を言っていた。
その言葉があまりにもキレイ過ぎて、
何かの台本を読んでいるかのようで
疑い深い私は、彼を信じることはできなかったのだ。



彼はどこまでも深く、哀しく、歪んでいる人だった。
気が利きすぎるのも、いつも笑顔なのも、いつも温和なのも
「彼がそうしたいから」ではなく、
「彼がそうしないといけないと思っているから」そうしているように思えた。
そう、彼にとって、彼の行動は全て義務なのだ。

そう捉えてしまう私は哀しい人間だ。
けれど私の目にはそう見えたよ。

「自分が幸せになっちゃいけないなんて言わないで。」
そう言っても彼は聞かなかった。

「はるは傍に居てくれないんだから、
そんなこと言う資格ないよ。
お前にオレの何が分かるんだよ。 何が分かるんだよ…。」



私は固く口を閉ざした。
私の声はもう届かないのだ。
彼は少し酔っていたのかもしれない。

彼以上にお酒に強い人を、私は見たことがないのに。

黙っていた私に彼は「ごめん。」と言った。



”友達”としては、彼を救えない。
でもきっと、”彼女”としても、私は彼を救えない。
何度も何度も痛感していた。
「お願いだから少しだけこのままで居させて。」
あの夜、そう言って貴方は私を抱きしめてた。
私は抱きしめ返しただろうか?
もう、覚えてないんだ。



ねぇ、貴方とはいろんな事があったけれど。
あなたの本当の優しさって、一体どれだったんだろう。

分からないから、全部本当の優しさだったって、信じることにする。
貴方にしてあげられること、私にはきっとそれしかない。



ココロを無にして、貴方にサヨナラを言った。
貴方は最後まで私を欲しがったね。


「最後ももう一度言わせて。 オレと付き合ってくれませんか?」


そして私は2度目のサヨナラを言った。
そして私はまた貴方を失った。
傷つけてごめんなさい。


 ” あなたを救えなくて、ごめんなさい ”


こころの中で 唱えた。


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貴方にはこの曲がよく似合う。
離れた今、そう思うよ。

『メロディ』 / sleepy.ab
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