キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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2006年10月15日(日) 今更ながらの告白。長いです・・・。



本当に今更ながらに言う自分も何だろうと思うけれど、
私とJとの最初の出会いは、ネット上だった。
今からもう、5年以上も前のことだ。

私は或る日、Jとチャットで少しだけ話をした。
そして去り際に、Jは自分のHPのアドレスを教えてくれた。
そのチャットでのJの印象は、
「素直で可愛くて、話にひきこまれてしまうようなコだなぁ。」
という感じだった。

JはHPで自分の作品(詳しくは言えないけれど)を紹介していた。
その頃、私はその分野にとても興味があったこともあり、
最初は特に興味を持たなかったHPもしっかり見るようになった。
当時Jは15歳だったけれど、彼はその時からその才能に秀でていた。
私は心から「この人はすごい。」と思った。
そして同時に、彼の作品を心から好きになった。
その頃は勿論、彼に対して恋愛感情などなかった。
けれど、彼は絶対に私の手の届かない人であって、
私がいつまでも追いかけることになるような友情関係だろうなという事をぼんやりと感じていた。

私は彼のファンになった。
そして、たまにPCでメールのやりとりをした。
その頃Jはまだ携帯電話を持っていなかった。

何年か過ぎた。
その間も、ごくたまにメールのやりとりをしていた気がする。
けれど、お互い
「ネット上で出会った、たまたま気の合う面白い人」
くらいにしか思っていなかったと思う。

私はある日、夢を見た。
私が、高校2年生か3年生の頃だ。
夢に、会ったこともないJが出てきた。
しかも年齢はかなり上。
声も聴いたこともないし、会ったこともないのに、Jが夢に出てきた。

私はJにメールをした。
「不思議なことに、夢にJがでてきたよ。しかもオジサンでした。笑」
というような内容を送った。
それに対してJは、いつものように面白いメールを返してくれた。
私はいつまで経っても、Jのファンだった。


私は大学生になった。
部屋で好きなだけインターネットができる環境になった私は
Jとメッセで話す機会が物凄く多くなった。
Jと話すのが楽しくて、会話をし始めると夜中の3時過ぎまで起きていた。
ただの文字のやりとりなのに、私はどんどん彼に惹かれて行った。
それと同時に自分を責めた。馬鹿だ馬鹿だ、と。
「どんなにJを思っても、彼は私の事を好きになるほど愚かじゃない。
こんな、ただネットでだけ繋がっている人間を好きになるわけがない。
だから諦めるしかない。」
ただ、それだけを思っていた。

けれど彼が好きだった。
顔も声も知らないのに。
彼の言葉が私の頭を駆け巡る。馬鹿みたいに。
私は1年間、彼に告白することを我慢していた。
大学に入ってからは、Jとのメールは携帯電話でやりとりしていた。
携帯電話から、Jの着信音が聞こえるたびに私は喜んだ。
そしてまた馬鹿だと自分を責めた。
孤独だと分かっていながらも、私は現実世界でJ以外の人を好きになることはできなかった。

そして去年の4月、私はJにうっかり告白をしてしまった。
言わずにはいられなかった。
返ってきた返事は「ありがとう。ごめんなさい。」
早朝、そのメールを見た私は素直に泣いて、素直に納得した。
私は、本の少しだけ何かに期待していたのかもしれない。
でもそのとき、Jと付き合いたいだとか、そういうことは考えていなくて
ただ気持ちを伝えたかった。
ただ、それだけだった。
それしかできなかった。


彼は、私が告白するまで私の気持ちなんて勿論知らなかった。
だから、それからの彼の態度は少し変化した。
それが哀しくて、私はJにメールを送らないと決めた。
メッセにも入らないと決めた。


けれど、Jは携帯電話に普通にメールをくれた。
Jはその頃、専門学校に入学したてで不安定だったこともあり
私は励ましの言葉を送ったり、何気ないメールのやりとりをした。
私はその中で、Jを諦めようとしていた。
だからと言って、私に告白してきた畑先輩と付き合うだとか、
淋しいから、誰でもいいから付き合うという事はできなかったし、しなかった。
蓮のことも好きだったけれど、果てしない遠距離なので
あまり考えないことにした。


私はまた決めた。
「今からまだ1年経ってもJが好きだったら、もう一度ちゃんと言って、
きっぱりふられて、新しい恋をしよう。」
と。

それからの日々は、Jを忘れたいと願いながらも
メールの返事に一喜一憂する毎日だった。
毎日、「諦めよう、Jから離れよう」と思っていたので、
もう今年の初めあたりは、蓮の方に気持ちが傾いていたし
Jのことはきっぱり諦めるつもりだった。

また1年が過ぎた。
私のJへの感情は、殆ど友情に近くなっていた。
というか、無理矢理そう思い込んでいた。

そしてJからメールが届く。
「こんなこと言って嫌われても仕方が無いと思うけど、
ずっと友達で居て欲しい。」

何だか矛盾したメールだと思った。
でも「友達」って書いてあったから、やっぱり友達止まりなのだと何処かで納得していた。

Jはその頃、私からのメールが少なくなっていたことに対して不安を感じていたらしい。
だって私は、Jの事を忘れようと思って、メールの数も少なくしていたのだから。

それからまたPCで長いメールのやりとりをし始めた。
その中でJは、
「もしはるかさんが居なかったら、僕は作品を作り続けていくことができません。」と書いていた。

正直、凄く嬉しかったけれど
私を「友」として求めているのか「女」として求めているのか分からなかった。
けれど、Jが私の事を人間として好いていてくれることが分かった。
私は閉ざしていた扉を開けてしまった。
私の、Jに対する好きという感情が戻ってきてしまった。


そして、やっと電話をするようになった。
5年間も文字をやりとりしていて、やっと初めて声を聴いた。
確か、今年の7月だ。
彼はとても優しい声で私の名前を呼んだ。
まだ、私のことを本名では呼んでいなかったけれど、
その呼ぶ声が好きだった。

そして、お互いに好きだということが分かったので、今に至るという訳である。

電話するようになって聞いたことだけれど、
Jは、私が彼に告白をしてから、私の事を好きになっていってくれたようで、
何だか不思議だ。文字でしかお互い知らないのに。
最初私が告白したときは、
「嬉しかったけど、『なんで?』って気持ちの方が大きかった」
と思ったと言っていた。



こう書いてみると色々な事があって今に至るけれど、
例えば会話で
「彼氏いるの?」
「うん」
「へー、どこで出会ったの?」
「インターネット」
なんて事は私はすぐに言えない。

出会った場所が「ネット」というだけで、全ての人はそれに対して嫌悪感を痛くことを、すごく理解できるからだ。
だから、親にも言えないし、友達にもごく限られた人にしかこの事実は言っていない。
いちいち説明して、理解してもらえなかったら哀しいというのが一番にあるのだと思う。
「別にネットで出会ったとか言っても軽蔑なんてしないよ」
と言われたとしても、何処かで
「薄っぺらい出会いと関係だね」
なんて思われてる気がしてならないのだ。
私はそういう、とても嫌味な人間なのだ。





永遠なんて信じてない。
環境は常に変化するし、人の心も変化する。
だから私にとってJはこれから出会う男の1人なのか、
これからも一緒に居られる大切な人になるのかも、何もかも分からない。
ただ今を、生きるだけ。
後悔のないように。
ただそれだけだ。



もし、こんな日記を毎回読んで下さっている人が居たとしたら
本当にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願いします。

(たいしたことは書いてませんが・・・汗)








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