キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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眠ろうとしたときに聴こえてきた。 もしくは青い光で私に知らせてくれていた。 無機質な黒い線達は私に何を伝えたのだろう。
私は昔の私のまま、大事なものに1つずつ鍵をかけた。 鍵の数はとうとう243本を超えた。 これ以上私は鍵を持つことはできなかった。
それから選りすぐりが始まる。 鍵を一つずつあけて確かめる。
何も感じないように、感情を押し殺して私は確認する。 嬉しくも思わないし、泣きもしないことを決めた。
私の言葉は何を伝えてくれたんだろうか。 私には何も分からなかった。嘘や本当の境界線なんて何処にも無いのだ。もし線を引くことができるのならそれは強さと信頼から生まれてるんだと思う。 私は嘘をついただろうか。誰かが私に嘘をついたのだろうか。 もしくは私が、真実を嘘だと書き換えたのだろうか。 それさえも分かることはもう無いのだ。
243本の鍵を一まとめにして、私はきっと捨ててしまう事ができる。 でもそれは今出来ることじゃない。 きっともう少し先のこと。
そのとき私はどんな風に生きてるんだろう。
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