キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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前に気になっていた小さい和の公園は、綺麗だった。
立ち止まる足を許すのはたった19年しか生きていないこの体だ。
赤い橋と白い橋があった。 白い橋をわたる前にその下の川を見た。 知らない人も立ち止まり覗いて見る。
急ぎすぎて小さいことは忘れていったのに。 歩くことも忘れて。
眠り過ぎて、かかってきた電話に昔の声で応える。
アキもサナも、そして自分も。 固定化していく概念で生きている。
読み取れるのは、自分と違った至極の幸福と、傷つけられたプライドと、そのプライド。
何もかも否定的に見てみたくなる世界がある。 それは綺麗に包まれているから。
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