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2010年09月17日(金) ■大人を軽んじるような言動が目立つのは、大人の側に尊敬に値する重みがないから

いまの子どもや若者は、大人をバカにしたり、
先生を先生とも思わない人間が多いと嘆く人がいます。
しかし、彼らは、大人を尊敬しないのではなく、
したくてもできないでいるのではないでしょうか。

彼らに大人を軽んじるような言動が目立つのは、
若者が傲岸なのではなく、
大人の側に尊敬に値する重みがない、
大人の役割を果たしていない、
役割不全の大人が多いからだと思うのです。


つまり、若者のご機嫌をうかがうようなことばかりで、
叱り役、憎まれ役を果たす大人がいないからなのです。
親や大人が憎まれ役となって、叱るべきは叱り、
砂糖ばかりでなく塩も与えないと、
若者や子どもにものの道理が身に付かないし、成長できない。
上司と部下の関係も、まったくこれと同じだと思います。


出典元 「理屈はいつも死んでいる」
おすすめ度 5
著者名 高原 慶一朗


感情のまま怒る大人は増えているが、
必要なときちゃんと、叱れない大人が増えている、
と聞くことが多いが、本当にそうだなぁ、と、
その大人の一人である私には、耳が痛い。

叱るには、そこに自分の確固とした思いや哲学が必要だ。
そして、相手によくなってほしいという愛情も必要だ。
このあたりが、自分の中で曖昧だと、ちゃんと叱れない。
どう叱ろうか、とか、これは、叱っていいのかどうか、
悩んでしまうことにもなる。

こんなことを考えつつ、実は、私も、
親や誰か(上司や周りの人に)に、怒られることはあっても、
叱られた記憶はあまりなく、叱られてこなかったことに気づく。
(叱られても、あまり感じない性格なのかもしれませんが)
だから、叱られる恩恵というのをあまり感じられず、
叱り方が下手なのだと思ったりもする。

そして、こんな私にできることは、無理に叱ることより、
相手の言い分に耳を傾けつつ、大人として、
何かひとつくらい、気づかせること、ではないかと思っている。
尊敬される大人への道は遠いけれど、自分なりにできることをし、
少しでも尊敬されるような大人への道を歩んでいきたい。




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