| 2010年07月23日(金) |
■都合の悪い話を聞くことは、「愛情を伝える」ということ |
「都合の良い話」は、誰でも楽に聞けるものです。 それゆえ、「都合の悪い話」を聞いたときにこそ、 相手は心を開いて深い真実を語ってくれるようになります。 なぜならば、相手は都合の悪い話を聞いている、 こちらの辛さをどこかで感じ取り、同時にそれでも、 受け入れてくれることに温かさを感じるからです。
つまり、都合の悪い話を聞くことは 「愛情を伝える」ということです。
出典元 「プロの聞く技術が身につく本」 おすすめ度 5 著者名 林 恭弘
この本によると、身近な人が悩んでいる姿を見ること、 こちらにとって、都合の悪い話をされることは、 とても辛いことで、これから、なんとか逃れようとして、 「なんとかしてあげたい」「なんとかしよう」と考え、 次の5つの対応をしてしまいがちだということです。
しかし、この5つの対応では、相手の心には響かず、 温かさは感じられず、トラブルのもとになるそうです。 その5つの対応(パターン)とは、 (1)教えてやろう (2)気づかせてやろう (3)つきとめてやろう (4)気分転換してやろう (5)とりあえず切り抜けよう
例えば、妻が、義母から、子育てについてあれこれ言われて、 気分を害し、それを夫に話すと、夫がこう話したとします。
(1)年寄りの退屈しのぎだと思って、あまり気にするなよ。 聞き流しときゃあいいんだよ (2)孫のことはわが子よりいっそう可愛いっていうじゃ ないか、親身になって言ってくれる人は、 そんなにいるものじゃないぞ。 (3)どうしてそれが不満なんだ? 君だってウチの親とは子どものことで話をしないから、 不安をあたえるのだろう。 (4)じゃあ、今日はうまいものでも食べに行こう。 気分なんかすぐに変わるよ。 (5)そんな電話も子どもが小さいうちだよ。 そのうち何も言わなくなるものだよ。
相手が違っても(例えば、対子ども、対部下でも)、 都合の悪い話をされると、このような5つの対応を、 無意識のうちにしてしまいがちですが… これでは、相手の話を聞いていることにはならず、 ただ、こちらの言いたいことを相手に押しつけており、 「何もわかってくれない」「どうせ言っても無駄」 と、相手に孤独を感じさせたり、あきらめの気持ちを 持たせてしまうとか…そうだなあと思います。
相手の話を聞くとは、こちらにとって 「都合の悪い話」でも「居心地の悪い話」でも、 この5つの対応に陥らず、ただ黙って耳を傾け、 いっしょに、その辛さを受け止めることで、 それは、「深い愛」なのではないかと思いました。
■「ぼちぼち、お散歩日記」↓ 「日本でいちばん大切にしたい会社の話、その2」
こんな会社があって、本当にすばらしい、 よかったあ〜としみじみ思いました。
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