2002年08月18日(日) |
意地の悪い言い方になるが、個性をすばらしいものとして称揚しようとする傾向は、 |
意地の悪い言い方になるが、 個性をすばらしいものとして称揚しようとする傾向は、 凡庸さからの逃走を意味しており、凡庸であることに安住できなくなった 近代人たちの強い不安をあらわしている。
自分が当たり前の存在であると知ることが 生きる自信につながらず、かえって存在の根拠を喪失して しまうように感じさせられている。
人々はたえず、自分自身に対して、個性という呪文を かけていないといたたまれないのである。
近代人は近代人は、「人と同じであろうとする」本能的な傾向と 「人とはちがった存在であろうとする」脅迫的な傾向とに 引き裂かれているのである。
「この国はなぜ寂しいのか」 小浜 逸郎著
今の時代は「個性」を求められながら、 「個性」を上手に出さないと居心地が悪い思いをする。 「個性」的であろうとするあまり、無理を重ねている人もいる。
「個性」という言葉に、振り回されている感じがしている。 本当の個性とは、どういうものだろう。 私自身は個性的なのだろうか…
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