語り
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今日はお彼岸なので、 わたしの車で、母といとこの淳子ちゃんと3人で 母方の祖母の御墓参りにいった。 (ゆうかは、ゆうかの父方の実家へ祖父孝行をしにお出かけ、3人で)
朝の10時にお弁当を持ち、 途中の山(※山越えをせねばならない) で寄り道のため、車をおりる。 この辺りは半袖では既に寒い気候になっている。
煙草休憩の母と淳子ちゃん。 わたしはそのあいだに、ゆうかのおみやげにとおもい、 山に分け入り、どんぐりを拾った。 (トトロのファンのゆうかはどんぐりが大好きなので)
急な坂道を攻める私の運転の横と後ろで 母と淳子ちゃんが、山を切り開いた田の景色を眺めて会話している。
今年は台風が来る、来るといいながらも、 和歌山に直撃は免れたので、 田圃の稲穂は、綺麗に生え揃い、 重くなった黄金色の頭を垂れている。
「これで直撃してたら、たんぼ、どこもかしこも UFOが降りてきたあとみたいになってるでな〜」
「機械で刈れやんから手作業になるけど、めっちゃ刈りにくいんやでな〜」
と、田舎育ちの母と、淳子ちゃんは、 わがことのように、ひとんちの田の豊作を喜んでいる。
黄金色の稲穂の海を、 鮮やかに赤い彼岸花の群生がふちどるように咲いていて、 とても綺麗だった。
祖母が亡くなって1年過ぎ、 現在は清水町の、川と町が見おろせる 小高い地元の山寺の墓に、 祖父と(母曰く、ケンカしながら)眠っている。
お彼岸なので、山の傾斜にある墓地は、 どこのお家のお墓も美しい花に彩られていて、 まるで華道の発表会の様だった。
拝見すると、それぞれのお家の御趣味が伺える。
純子:「ここんちは、豪快なひまわりと、オレンジの百日草、黄色い菊、 そしてびしゃこという大胆なスペイン風の色彩の組み合わせで あります」
淳子ちゃん:「あっここ綺麗。白い花ばっかりで攻めてる。清楚でええわ〜」
白い花が好きな淳子ちゃんのお気に入りは、 白い菊、かすみ草のような細かい白い菊、そしておしきみ。
母:「お母さんは、グリーンばっかりの方が潔くて好きやわ」
元気のいい緑の鮮やかなおしきみだけで彩るお墓。
純子:「でも、秋らしくって、ええで、ここなんかも」
真っ赤でふさふさのビロードみたいなケイトウの花に、 千日草のポンポンとした赤い小さい丸い花の組み合わせ。 こちら、非常にシックなかんじである。
純子:「ここは、お墓をガーデニングしとるな」
お墓の前に、大胆にも植木を植えているお宅。 多分、こちらの故人がお好きだったのだろう。 盆栽風。
淳子ちゃん:「あっ、しきみ植えてるとこもあるで」
母:「花の水、変えんでええな。賢いわあ」
ちなみにうちの墓は、母の見立てで、 祖母が好きだった青いりんどうと白い菊、 おしきみという清潔感を優先したコーディネートである。
下生えの草を、鎌で刈り(※ここでかまいたちの夜ごっこをする わたしと淳子ちゃん) 線香を立てて、水をうつ。
あんこが好きだった祖母のため、おはぎをお供えして (あとで御持ち帰りして食べるイジ汚い孫ども) お参りして帰ってきた。
山の寺を降りて、 下から、祖母の墓を見上げると、 山の斜面の全ての墓地を一斉に彩る花。 圧巻だった。
遺族の人が、故人に手向ける花の群れ。 どの墓も全て、遺族の供養の思いに包まれているようで とても美しかった。
そして、一仕事終えた後は 川を見おろせる桜の木の下で、 3人でお弁当を食べる。
母と淳子ちゃんいわく、
「桜は、川の傍に咲く桜が一番美しい」そうである。 理由は、寒暖の差が激しいから。
来年の春の花見スポットと、夏の川のスイミングスポットを 相談しながらお弁当を食べ(気が早過ぎ。鬼に笑われるってやつだが)、
帰りは、山道セメのプロ、淳子ちゃんの運転を助手席で拝見し、 小1時間で戻ってきた。
さあ、いまから原稿〜〜(;´Д`)
ゆうかが帰ってくる前にメドをつけておきたいものだ・・ (※無理っぽい)
彼女の、おみやげのどんぐりに見せる反応が、楽しみです。
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