LEICOCO DIARY
れおと暮らす日々雑感。

2006年05月18日(木) オトナな子供

幼稚園の帰り。
ポップコーンを食べながら足踏みのれお。こりゃどうみても尿意でしょ、と判断した母は「トイレに行こう」といざなうも頑として「いかない」とれお。そのあまりにも頑な態度にちょっとイラついた余裕のない母は「じゃあおうちに着くまでおしっことか言わないでよ!」と無意味な釘さしをして幼稚園を出発。
案の定、幼稚園を出て100mほどで「おしっこしたい」
・・・早すぎるよ。
「家まで我慢して!」の私の呼びかけ虚しくその先50mほどのマーキングポジション(以前も我慢できずに同箇所でおしっこをしたことがある)へ猛ダッシュ、私が後から追いかけて到着する前に自分でズボンをおろし立ちしょんをしようとするれお。しかし、慌てすぎてズボンの下のパンツを下ろさず放尿。
・・・おい、びしょぬれだよ。
もうそのまま帰ろうかと思いましたが「冷たい!」と言うので仕方なくその場で着替え。濡れたズボンとパンツは手に持って帰る。
それ見たことか!!と罵りたくなる意地悪心をぐっとこらえ「今度からは幼稚園でおしっこして帰ろうね、わかった?」と言うと「わかんなーい」とれお。れおは「わかった?」と言われるのが嫌いなのを知った上で嫌味交じりに言ったのだけれどそうきたか・・・この野郎。
まぁ、気を取り直して家路へ。
さああと家までわずかの距離のところで、れお、走って転倒。膝を若干すりむき号泣。
まぁ、走ってて転んだ時って痛さよりも恥ずかしさとかくやしさで泣いちゃったりするっていう心理はわかるので、傷の程度よりも大げさに心配してみたりしつつ励ましてさあもうちょっとの距離をがんばって帰ろうと言うと「痛くて歩けない」・・・なわけないでしょう。血も出てない程度の擦り傷が痛くて歩けないと。そう言われても今日は幼稚園から持ち帰った荷物が多く、しかもれおの濡れたパンツを片手に持ち、両手がふさがった母。抱っこは出来ません。れおに説明すると「それでも歩けない」と。それでも抱っこ出来ないと頑固同士の根くらべ。泣くれお。座り込みの母。
そうなると放っておかないのがブラジル人。通りすがりのおしゃべりなおばちゃん2人組が「あんらまー泣いちゃってるのねーかわいそうにどうしたの?ああそうー転んだのねーおおーイタイイタイどれおばちゃんがちょっと抱っこしてあげようねー幼稚園でたくさんお勉強したから疲れちゃったのよねーママはねーお荷物がたくさんで抱っこできないのよーおーヨシヨシ(私にウィンクしつつ)子供はねーちょっと抱っこしてあげたら気持ちが落ち着くのよー私は3人の息子を育てたから何でもわかるのよーウィリアムとねルーカスとアレサンドロ、疲れてるしきっと眠いのねーだからこうやって少し抱いてあげようねーああーいいのよいいのよあなたは荷物がたくさんじゃない家どこ?近いの?ああーじゃあ一緒に行きましょうこの人はねこれから帰るんだけど私は途中まで送りに来ただけだからじゃあねさようならまた明日ねみんなによろしく言っといてねああーいいのいいの私の家もすぐそばだからどっち?あっち?ああじゃあ私の家と同じ方ねー私の家はね、あそこの信号の先のメンデス。おーよちよちママがいいのーじゃあ私が荷物を持とうかねーああーいいのよー濡れたズボンくらいー子供のでしょ?私は息子を3人育てたから・・・」(彼女の口調から気さくなおばちゃん風に書きましたがもちろん全部ポル語です)
といった具合にしゃべりっとおしでマンション到着。「その先のマンションだからね、困った時にはいつでも来るのよ、702号室、じゃあねぼうや」
半ばあっけにとられつつも、いや、助かりましたよホント。多謝です。ブラジル人は本当にビックリするくらい親切なのです。
とはいえ、私的には根くらべに負けたような・・気分にもなりつつ・・まぁ、いいや。ひとまず帰宅して夜ご飯です。
ハンバーグが食べたい、とれおがいうので既に用意していた煮しめにおひたしに煮豚という超和風メニューをさておきハンバーグを作った母。
それなのに思うように食べないれお。煮しめの方がよっぽど食べてんじゃん。
いーですけどね、大根もごぼうもにんじんもたくさん食べてくれて嬉しいですけどね。
でも自分がハンバーグ食べたいって言ったんじゃん!!・・・とあてどころのないいらつきをおぼえた母。
この頃から最近なんだか身体のバイオリズムが崩れてナーバスな母の心はいらつきからグラグラと揺れ始めていたのです。
そして「さあお風呂に入ろう」という呼びかけに「お風呂入らないよ。テレビ見たんだもん」とのれお、「じゃあその番組が終わったらお風呂ね」といい、番組終了して「じゃあお風呂入ろうか」「まだ入らないよ」の言葉に・・・どっかーん。
「もーさー、なんなのよ今日はれおはママのお願いを全然きいてくれないじゃないのよ!一つぐらい素直にママのお願いをきいてよ!!!」
・・・まー大人気ないことに興奮のあまり大声でしかも涙とか出してます母。情けなや。
私の大声にビビったれおは同じく涙を流しつつ「だってれおはこの本が読みたいんだもん!!」と反抗。
「お風呂入った後に読めばいいじゃない!ご飯がたくさんついたお洋服で本読んだら本が汚くなるじゃないの!!」と全然説得力のない理由。はい、すっかり興奮の母です。
そんな涙で顔がグチャグチャの母を見てれおの行動。「ママ!」と私を抱き寄せ「ママ、大丈夫だから。泣かなくてもいいからね」
へっ?私、子供に諭されてる?!
いや、ところがこれが私の心がほっこりするのです。ナーバスになってしまっている人はわかりやすい優しさを欲していたりするものです。
はたと自分の大人気なさに(ようやく)気付いた母、れおに抱かれたまま「ごめんね、今日はママも意地悪だったね」と謝りました。「大丈夫だよ。お風呂入ろうか」とれお。
はい、立場逆転です。3歳児れおの方がよっぽど大人です。
実際、子供はオトナなのです。人の行動、人の気持ちをよく見ているし、こちらの機嫌や体調が悪いと自分は表面に出しているつもりはなくても子供は察知して連鎖的にわがままを言ったりするのです。
一枚うわてです。子供の前ではウソはつけません。

そして、寝るときは久しぶりに「れおの腕枕」で寝ました。ああーなんてオトナで男前な息子なんでしょう。


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れいこっこ

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