愛より淡く
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2002年09月22日(日) |
社内恋愛 一目あったその日から 追記 |
それまで、嫉妬心はそれほど強い方ではない、と自分では思っていた。
しかしどうもそうではなくて、そういうどす黒くてドロドロした感情に支配されることが煩しくて、無意識のうちに抑えこんで、心の片隅に追いやっていただけだったようだ。
知らず知らずのうちに人並みかそれ以上の激しい嫉妬心を自分の内に抱えこんでしまっていたようだ。それを適度にうまく放出できずに、内へ内へと貯めこんでしまっていたのがいけなかったのかもしれない。
それにしても、その抑え込んでいた嫉妬心なるものが限界を超えて外に放出された時、あの営業所の玄関のガラスドアをこなごなにしてしまうほどの破壊力を持っていたなんて!!
自分でも驚いている。
あの時、割れたガラスといっしょに、私の中の何かが壊れてしまったようだ。
「ばかやろ〜〜ばかやろ〜〜」
そう叫びながら、その場から走り去ってしまった。私は、逃げたんだ。
そう。逃げたんだ。逃げたんだ。逃げたんだ。
どうしようもない現実から逃げてしまったんだ。だだだ。だだだだ。 だだだだだだ。だだだだだだだだだだだ。ってね。
当時私には、心に想う人がいた。それまで長きに渡って存在していた片思いの人を私の心から追い出してくれた人だ。(と言ってもほんの少しの間だけだったのですがね。)
今思えば、その人に対する感情は、例えば役者さんが舞台の期間中だけその共演者に恋愛感情を抱いてしまうという、そういうたぐいの恋愛感情だったのかもしれない。
その人は、私がN営業所に転勤になって数ヶ月後に、赴任してきた人だった。 (後に私たちは、営業2係の同じチームになり、一日の大半を共に行動するようになっていた。)
彼が、赴任した日のことを今でもはっきり覚えている。彼は、営業が全員出払って誰もいない昼間の営業所のデスクにひとりぽつんとすわっていた。その日私は、出先からいったん営業所に戻った。
いつもは、営業に出ると昼間はめったに戻らなかった。でもその日はたまたま私だけ戻ったのだ。なんか予感のようなものがあったのかもしれない。なんてね。
ドアを開けて、営業所に入るや否や、彼がこの目に飛び込んできた。
彼は、その時、黒ぶちのメガネをかけていた。実は私は、なぜだか昔から、メガネをかけている人と、黄色いヘルメットをかぶっている人と、詰えりの学生服に弱かった。いわゆるフェチってやつ?関係ないけど、どうも私はこのフェチという言葉に生理的嫌悪感を催してしまう。なにゆえに?さあ、自分でもよくわからないのですがね。まあそれはおいておいて。
そのメガネはその人にとてもよく似合っていた。そうスーパーマンに変身する前のクラークケントみたいな感じのメガネだった。
だけど、その人は普段はメガネをかける習慣がなくて、車に乗る時だけかけるのだということが後になってわかった。
私は仕事で得意先に同行する時に、何度か彼の社用車の助手席に乗せてもらった ことがある。彼がメガネをかけるたび、ドキドキしてしまっていた。
あれ、なんだか話しそれました。ええっと、そういうわけで、私は、誰かに心ときめくという感情を久しぶりに味わうことができたのでした。
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