愛より淡く
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2001年12月04日(火) 「都合のいい女」のあの退廃的なパート主婦を思い出して・・

かなり昔のドラマなのだが

「都合のいい女」というドラマがあった。

浅野ゆう子主演で、風間杜夫、宅麻 伸、大谷直子などが脇を固めていた。

ドラマの初回の冒頭シーンにいきなり
浅野ゆう子(役名不明)と風間杜夫(役名不明)の公衆トイレでの濡れ場が
あるらしいという前評判で話題になったドラマだ。

恋人(宅間 伸)にいいように弄ばれているだけの
自分に嫌気がさして自暴自棄に陥ったヒロインが
偶然に乗ったタクシーの運転手と
こともあろうに公衆トイレで行きずりの関係を持ってしまう
というようなところからそのドラマは始まる。

しかし実際の問題のシーンは
前評判ほどたいしたことなかったという
ブーイングの嵐だったとかそうでなかったとか。
詳しくはわからないけど。

公衆トイレで二人が絡むシーンは
全てシルエットだけで処理されていて
浅野ゆう子(役名不明)らしき人影が
公衆トイレの洗面所らしき物影につかまって
お尻を突き出している。
その上に風間杜夫(役名不明)らしき人影が
おおいかぶさっていて
なにやらリズミカルに双方が動いている。

ただそれだけの画像だったのだが

まるで影絵状態で、その様子がなんだか滑稽で
妙に白けたという記憶が私にもある。

そのことがきっかけで
風間杜夫(役名不明)は
浅野ゆう子(役名不明)を追いかけ回すようになるのだが。

そこに浅野ゆう子の恋人役の宅麻伸が
絡んですったもんだすったもんだしながら
ドラマは展開してゆく。

私が忘れられないのは、風間杜夫の妻役の
大谷直子さんの演技なのだ。
毎回ほとんどノーメイクで画面に登場していた。
生活に疲れきっている退廃的なパート主婦で、さらに
ストレス性の発疹に悩まされているという
役どころだった。

彼女は、毎回体中のどこかを
掻きむしりながらセリフを言うのだ。


すごく印象に残っている。

見るからにみずぼらしいアパートに住み
今は冴えない亭主(実はもと有名大学の学生運動の
リーダー)とは、とうにカラダの関係はなし。

そんな感じで、なにもかもすさみきった主婦を
実に巧みに演じておられたのだった。

全身を掻きむしりながら
彼女が吐き捨てたとあるセリフが忘れられない。
↓な感じのセリフだ。

「毎日毎日炊事洗濯そうじパート。そのくり返しさ。
しかも夜のアレは、なし。全然なし。ばからしくってさあ
やってらんないわよ」


実は最近私もあっちこっちにジンマシンのようなものが出て
かゆくて仕方ないのだ。

我慢しきれずポリポリと掻くたびに
ふと、その大谷直子さんの演じる退廃的な主婦のことを
思い出してしまうのだ。

もしかして、これって、同じにストレス性の発疹なのでは?

なんて思うとやりきれない。

ついに私もここまで追いつめられてしまったのか?
私の行く末も、あのなりふりかまわずにすさみきった
退廃的なパート主婦なのか?

しばし自問自答。

今年もあと残すところ27日。

もう間に合わないのか?まだ間に合うのか?

なんとかせねば。なんとかせねば。

なんとかなるやろか?






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