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―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰

2007年06月24日(日)
出逢ったのは、子供の頃の幻。


暇な時に付き合って増す日曜ロードショー(違うかもしれない)ダイ・ハード。
はっきり言って兄上様が面白いとは言っていたものの対してアクションものに興味がないというかきらいじゃないんですがそこに力注ぎ込まれても感心も感動もしないんですがじゃあ何処にならと聞かれても困るのですが(丸投げか)。
そういう心構えであったからなのかはいざ知らず結構面白かったです。太っちょ警官、いいなぁ。小悪党の扱い方も王道行ってました。
主人公はただの警官という事らしいですが果たしてただの警官がこれだけの大騒動をどうにか出来るのか疑問。更に所轄外でテロリストといえど威嚇射撃無しに殺しまくってていいのかも疑問。テレビ局側の強引さに対する映画内での答えが鉄拳一発でいいのかも疑問。敵側に関して言えばお前弟そんなに好きだったのかよと疑問。
ですが面白かったですよ?(嘘吐け)

反感を懐いたのは、哀れみに対してだったのかもしれない。勝手に不幸せと決め付ける偏見に喧嘩を売りたかった。だけどしあわせが何かなんて人生何十年生きたって見つけられるか否か、人其々のもので、誇らしく胸を張れるものなんてなかった。
でも、倖せだったのかな。誰の目にどう映ってても、それなりに与えられた時間と場所が、自分には申し分なく、或いは不服なんて無くて、誰かにとってはあまりに貧しい色々でも、自分にとっては満たされていたのだと。
伝わらないなら伝えなくていい、だけど好き勝手耳に届く言葉がもどかしくて、それが反感に見えただけなのかも。
廃れたから届かないのではなく、悟ったからといえば偉そうで、けれどもう、諦めてしまったのだろうか。あの頃欲しがっていたものをそれと素直に認めるのは屈辱で、だけど若しそうであるのだとしたらあんまりだ。
だって今ではもう、きっと感じる事は出来ない。判断は下せても深くは染み入らない。納得か理解かしてももう一方が追い付かない。態勢ではなく、そういう風に、出来てしまったのだからして。
だからこそ、若しも話でも昔の答えを見つけた風に気取れるのかもしれなくても。


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