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瞬殺細長薄荷煙草地獄絵図の巻(その1) - 2004年01月05日(月) ということで、無事東京に戻ってきた。 昨日、1月4日のワタクシは、「なんとなく遠出したい」という 思いつきで予定の時刻よりも早めに実家を脱出し、更には 福井→金沢への行程を、「禁断の技」特急電車 を使用し、 15:15金沢発の高速バスに対し、11:00に既に金沢の地に 足をしっかりと据えたのだった。 しかしよくよく考えてみれば、いくら実家とはいえ、 東京から福井に向かうこと自体が相当の遠出であるような 気がするし、そういう指摘はおそらく既に 「ふるさとは 遠きにありて 思うもの」 という一節それゆえに浅草サンバカーニバルな勢いで沸き起って いるのだろうが、それよりもまして、 思い起こせば昨年の暮、12/29の夜、池袋プリンスホテルにて、 団体韓国人観光客が、なにやら祝祭の儀式にとりつかれたような勢いで 「オレオヴァハイサンミダグワハハハ」 「ヨオヨオヨオ、メロンニハムニダドワハハハ」 と、脇目もふらずロビーで大宴会なのを口惜しく思っていた12/29の夜、 ワタクシはふといやな気分に包まれたのだった。 メロンニハムニダの団体韓国人観光客にどうこうということではない、 「おれ、鍵かけてきたっけ?」 それだけなのだ。 こういうことはよくある。 アパートから出勤なりデートなりに向かう途中で 「あれ?鍵かけたかなあ?」 鍵だけならまだましだ(ましかなあ? たった一つのものごとに気にかかってしまうと、 「あれ?ガスの元栓止めたかなあ?」 「あれ?浴槽の蓋閉じたかなあ?」 「あれ?昨夜の洗濯物取り込んだかなあ?」 「あれ?今日のめざましテレビの占いで獅子座は何位だったかなあ?」 などと、不安が妄想と想像と暴走を生み、 突発的恐怖的鈴鹿8耐的な苦渋を感じながらも、 自分がついちょっと前に、自分の部屋の鍵をかけてきたかどうかを 思い出せないことに苛立ちを感じるのだった。 そしておもむろに頭の中に描く未来予想図は、ドリカムがいけしゃあしゃあと 歌っているのとは裏腹なくらいの残酷さで、 せっかくボーナスの残金を(しかも綿密に計算しまくって)捻出して 購入したDVDレコーダー(HDD80GB付)や、 せっかく(当時)新しい借金カードを作って購入したウチのPC環境一式や、 せっかく勢いだけで会社の方から買い取ったプレステ2や、 せっかく「長旅で不在にしちゃうから、留守番しててね☆」と わざわざ折りたたんで室内に入れた愛チャリBD-1 まりな号や、 それらの全てが、ニット帽に穴を空けた風情のコソドロ共に持ってかれる そういう悲劇的残酷的ランキング最下位的な状況を惹起せざるを得ない、 そういうものなのだ。 「ほ〜ら、思った〜通りに〜叶え〜ら〜れてく〜〜」 それなのに、である。 部屋を出て駅へ向かう途中でどうしても腹が減り、 駅前のラーメン屋で食ったのが醤油ラーメンの程よくシンプルな味わいのやつと、 なんだか自分の家でも労せずして作れそうな雰囲気のチャーハンがセットの B定食なんぞを食ったことだけはよく覚えていることを奇妙にも思うのだった。 ワタクシは、俗に言う「食いもん」を格付けする際に、 和・洋・中・およびそれに付随する飲み物類 それらのなかでもなかんずく、 もうすでに15年不動のディフェンディングチャンピオン なくらいの勢いで、 誰が何と言おうとも、 そう、例えるなら、サラサラロングヘアーで色白で足首が美しくて ついでに鎖骨が綺麗で、出来うるなら口元にホクロがあって 唇が若干腫れぼったい雰囲気でも顎が往年のキョンキョンみたいに尖っていて そういう彼女が、 少しだけ鼻にかかった雰囲気のハスキーボイスで 「サラミソーセージとおつまみジャーキーって何が違うのよ?」 と言われようとも、 ワタクシの中での動かざる第一位は、 ビール なのである。 そしてついでに言うと、ビールを飲みながらラーメンを食うのが この上なく激しい贅沢であると感じる人種であったりもするのだ。 しかし、いくらビールを飲みながらにせよ、 ラーメンの質にはすこしでも熱い想いを抱いていたい。 そうでなければ男が立たぬというものだ。 愚息も昇天、でも、せめてもの誠意を見せるべきだ。 でなければ明日から「ハガケンジ」と改名するべきだろう。 そんなことを、「自殺覚悟で購入したDVDレコーダーで予約しておいた」 もうすっかりジュビロが勝っちゃってるのを知っちゃってる天皇杯を 左脳ギリギリで知覚しながら考えるのだった。 (明日に続く、と思う。多分) ...
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