そんなはずはないんだけど - 2002年03月26日(火) 今日、実家が取り壊されることを聞いた。 「虫の知らせ」というものは、やっぱりあるもので、 何かに背中を押されるように「実家に行こう」と 思っていた。 今朝までは、5月の連休を使って・・・と考えていた。 確実に1ヶ月前に予約を取ろうと決めていた。 あわよくば福井でのんびり写真を撮りまくろうかとも 目論んでいた。 「のんびり撮りまくる」ってのも変な表現だけど。 で、まあ一応連休なんで、うっかり両親が旅行とか 行ってしまってたらどうしようもないので、電話した。 「前の家がなくなる前に、一度見ておこうかと思って」 で、無情にも親の返事は、 「今月中に壊す」 とのこと。 オイオイオイ、教えてくれって。 3年ほど前、ウチは相続問題にやられていた。 ちょっとばかり複雑な家系と、土地と家の名義が それぞれ違う、ということもあって、精算?は難航、 結局、今までいた家を手放すことで解決の糸口を探った。 そして、ついに、父親が50数年、母親が30年、僕が18年いた 家がなくなることとなった。 思えば、自分にとって「家」という存在は、 苛立たしいほど目障りで、疎ましくて、そして、 ねじ曲がった「恨み」のようなものの凝り固まった存在だった。 とにかく早く一人になりたかった。 だけど、最近になって、思う。 「もし、数年前の、そうほんのちょっと前の自分が、 もう少し大人だったなら」 ようやく、「家」があることの意義を知る。 ということで、今週末に福井に行きますわ。 もしかしたら、もう家は跡形もなくなってるかも しれないけど、 とりあえず、そこに自分が行くことに意味がある。 自分がそこに居たことを確認することに意味がある。 そして、これからの自分を。 失って初めて、大切なものの存在に気付く ...
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