日々の呟き。
カコ+目次+ミライ |
| 猫の話続き。 2002年04月25日(木) |
| 猫は目を開けました。 目の前に包帯だらけの 猫がいました。 よくよくみるとそれは 鏡に映った自分の姿でした。 あの時の猫のひと声を 偶然聞いたニンゲンが いたのです。 ニンゲンは傷ついた猫 をそっと抱きかかえ、 家へ連れていき、介抱 したのです。 日に日に猫は回復して いきました。 ニンゲンは猫を優しく 撫で、おいしいごはん をくれました。 何だかよくわからない けど猫は穏やかな気分 になりました。 ニンゲンのそばに居る ことを心地よく感じた 猫は外へあまり遠くへ 行かなくなりました。 強くなりたかった猫は 強くなりたかった事を 忘れました。 もぅ強くなる必要が なかったからです。 いつもと変わらない ある日、ニンゲンは猫 を優しく抱えたまま 眠っていました。 ずっと ずっと。 --0------------ 猫は鳴きました。 猫は泣きました。 泣いて泣いて泣き疲れ 眠りました。 ずっと ずっと。 猫は最期、鳴きません でした。 また目を開くことを 考えたくなかったからです。 --0------------- 猫は鳴きました。 猫は泣きました。 泣き疲れた猫は外へ 行きました。 人目を避け全てを避け 過ごしました。 もぅニンゲンの側にも 他の猫の側にも居たく なかったのです。 穏やかな気持ちも 忘れていた、 強くなりたい気持ちも 全て消してしまいたかったのです。 反面それを求めたい 気持ちもありましたが それも消してしまいたかったのです。 猫はどこかへ姿を消してしまいました。 最期、猫は白猫のまま だったのか、それとも 黒い猫になったのか 誰にもわかりません。 鳴き声はしませんでした。 --1-------------- 今日は久々に外に出た 雨が降ってて寒かった 部屋に帰ってぐったり ひとりで抱え込もう。 |
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