わたしはお昼ごはんを会社の人と食べるのですが、
はっきり言って、ごはんのときくらいひとりになりたい。
と思ってしまいます。
お昼の電話番も兼ねて社内で食事をとることがほとんどなのです。
いつも4人で食べるのですが、てんでバラバラの4人。
好き嫌いの問題以前に、共通点があまりなく、話題に困るのです。
差し障りのないテレビの話などしてみたところで
わたしたちのような仕事は夜も超不規則、
テレビなんか誰も見ていません。
最近は大きなニュースが多く、
テロや狂牛病などについてうす〜く何度話したことか・・・
きのうも3頭目が出た話をしましたし。
なにが楽しくて意味のない会話をさも楽しそうにしているんだか。
そんなちぐはぐな4人のランチタイムを今日も迎えたわけですが、
珍しく、お局様がわたしに話しかけてきました。
「Tさん、『なかがわや』って知ってる?」
「『なかがわや』?何屋ですか?」と聞き返すと、
「お店じゃなくってー、兄弟でお笑いの人なんだけどぉ。」
と、お局様。
ああ。
それは、なかがわ『や』じゃなくって
「なかがわ『け』のことですねっ?」
わたしが切り返したのを無視し、
日曜日にテレビで見たんだけどーすごいおもしろくってー
弟がすごいいいのよーすごいよねーつっこみがー
なかがわやってさー・・・延々・・・
おいっ!わたしの言ったこと聞いてたか?
だから『なかがわや』って何屋だよ?
だいたい兄弟でやってるんだから『け』って察してみたらどうよ?
○○家の『け』だろーがっ!だろーがよぉ!
「なかがわ『け』なんですってば。わたしも好きですよ」
わたし中川家ほんとに好きですよ。
けしてお局様の圧力に負けたわけじゃないです。
だから名前はまちがえないでよねって何度もさりげなく訂正してるのに。
残りのふたりはまるでお笑いなど興味もなさそうで
黙ってわたしたちの会話を聞いています。
食いついてこないところがバラバラ感を象徴してます。
延々とお局様は中川家を絶賛するのですが
何度もわたしが訂正したにもかかわらず、
中川『や』、中川『や』、と言います。
これはわたしに対する挑戦なのか?
だってよそで『や』って言って恥じかいたらかわいそうじゃないですか、
(よそで言うこともそんなにないかもしれないが)
だから親切心で注意してあげてるのに
おまえは「地図も読めなくて話も聞かない女」か?
もう知りませんよ。
最後までお局様は中川『や』と言いきり
くたびれたわたしはもう訂正してあげませんでした。
黙って聞いていたふたりはきっと
「中川『や』」と覚えてしまったことだろう・・・
と心配になるけれど、そんなことわたしは知らないよ。
せっかくお笑いの話が出ても、こんなだから、ここでは楽しめません。
夏頃にラーメンズが載った週間スパを買ったら
「お昼休みのOL事情」みたいな過酷な記事が載っていて
ゾッとしたのを思い出します。
何ヶ月かおきに、ほんとにこんな毎日に耐えられなくなり
わざとお昼にくいこむように仕事をして、時間をずらして、
ひとりランチを楽しんできました。
そろそろその時期がきたようです。
昔はひとりで外食ができなかったのに
いつのまにかたくましくなってしまったようです。
あゝ、明日も見たくもない「いいとも」を見ながら
弾まない会話をするのだろうか。
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