あれから時は過ぎ、いくつかの約束を反故に。
あの日予約したはずの花園は、コンクリの駐車場に。
新しい星が生まれては、その輝きを追うことも出来ないくらい、めまぐるしく日々は過ぎたが。
まだ生きていて。 時にはお互い激しく恨んだり嘆いたりしながらも、二人で迎えた子どもらは大きくなって。
冷蔵庫から取り出した昨日の麻婆豆腐を温めようとしていたらさ。 ふいに思い出して。
まだそこにいるかもわからない、お前に。
がんばったなって、言いに来た。
そうして同時に、言われた気がして、嬉しかったよ。
がっかりしたり。 めそめそもして。
それが生きてるってことだとさ。
引き続き、生きられるだけ生きていこう。
この春は、この命に、たしかに来てるんだ。
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