For My Life
ERIRIN



  ☆

今日のチビ之介。

15時10分、学校から帰宅。
帰宅そうそう、めずらしく「児童館へ行ってくる!」と、
お気に入りのプロ野球チップスのカードを、
カードケースにつめて、玄関でそわそわ。
親友のK君が呼びに来てくれて、うきうきと出掛ける。

私    「何時に帰ってくるの?5時半はダメだよ。
      真っ暗だからね。」
チビ&K君「大丈夫っ!児童館5時までだからっ!
      二人で帰ってくるからっ!」

声を揃えて言うけれど、あんた達、
先日、母の断りもなしに、
放課後、ランドセル背負ったまま、
勝手に校庭開放で遊んで、帰り5時半だったからっ!
かぁちゃん達は、えらい心配して捜し回ったんだからっ!

まぁ、いいや。
今回は、行き先もわかってる。近所の児童館だし。

私    「自転車で行くの?気をつけて行くんだよっ!。」
チビ&K君「は〜〜〜い♪」

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

17時10分。チビ之介帰宅。
あら、ちゃんと帰ってきたワ・・・

チビ之介(シャドーピッチングをしながら)
    「あかぁさん。おれさぁ、
     今日ちょっといいことしちゃった。」
私   「なぁに?」
チビ之介(照れくさそうに、
     やっぱりシャドーピッチングをしながら)
    「交番にねぇ、迷子の子連れて行ってあげたの。」
私   「・・・・・」

えぇっと。
児童館を中心に、我が家と交番は間逆なんですわ。
方向的に。
えぇっと。
その交番へ行くには、大きな道路を渡るんですわ。
環状線が交差している交差点の所なんですわ。
なんで、あんたそんなとこへ行ってるの?
児童館へ行ってたんじゃないの?
えぇっと・・・ぐるぐるぐる・・・。

話を巻き戻そう。
誘導尋問開始。

私    「えぇっと、児童館は何時に出たの?」
チビ之介 「5時」
私    「誰と帰ってきたの?」
チビ之介 「K君!」
     「でもね、K君の弟がR君を送って行かなきゃって、
      そしたら、K君も弟と一緒に帰るって、
      K君のおかぁさんと約束してて、
      ついて行くって言うからさ〜
      おれも、K君と帰るって、
      おかぁさんと約束したじゃん?
      だからついて行ったんだぁ。」
私    「それで?」
チビ之介 「でもね、途中ではぐれちゃってさぁ・・・。」

ま、それはいつもの事。
運動神経が(私に似て)あまりよくないのか、
私が口うるさく注意するせいか、
自転車に乗っている時は、特によく友達とはぐれる。
ついていけないのだ。

私    「うんうん、それで?」
チビ之介 「それでねっ、気がついたら後ろにいたのさ。」
私    「誰が?」
チビ之介 「あ、おかぁさん、H君知ってるしょ?
      H君の妹!」
私    「!!!!!」


私    「(ぷるぷるしながら)
      それで?どうしたの?。」
チビ之介 「ちょうどさ、交番の所だったからさ、
      おまわりさんが、まいごなの?って聞いてきたら、
      泣きだしちゃってさ、
      おまわりさんが、
      交番のなかへ連れて行ったんだ。」
私    「じゃあ、今、交番にいるのね?」
チビ之介 「うん♪」

交番へ置き去りかよーーーーーーーーー!!!!

えぇっと・・・
H君はチビ之介の友達だけど、学年が上なので、
ご自宅の電話番号は知らないので、
彼と同じ学年の子を持つ知り合いに、
「とりあえず電話番号教えてっ!訳は後で話すからっ!」
と、教えて貰い電話をした。

やはりお嬢さんは帰ってないと言う事で、
取り急ぎ、事情を話ししていると、キャッチが入り、
交番からかも?と、一旦電話を切った。
いそいで私も出掛ける準備をしていたら、
K君から電話が入る。

K君「チビ之介帰ってる?」

K君は、弟君のお友達を送った後に、
チビ之介がはぐれたので、チビ之介を探していたそうで、
帰宅するのが遅くなり、
母の逆鱗にふれぬよう、
チビ之介を探してていて、帰宅が遅くなったと、
言い訳をして、
あんたっ!友達をおいて先に行っちゃうって!
どういう事っっっ!!!!と、
逆に、地雷を踏んでしまった・・・。

H君の自宅の場所を知っているK君母に、
電話をかわってもらい、事情を説明し、
一緒に自宅へ行くと、交番へお迎えに行った所だった。

しばらく待っていると、H君ママと妹ちゃんが帰ってきた。
普段あいそうのよい、かわいい妹ちゃんは、
泣いていて、ママの後ろから出てこない。

H君ママは、
「交番へ連れて行ってくれたんでしょう?
 ありがとう。」
と・・・。

児童館へ行ったはずの3人の子供のうちの、
女の子だけが帰宅せず、ハラハラと待っていた、
H君のママの気持ちと、
この知ってるお兄ちゃん(チビ之介)はお家が近いからと、
ついて行けば、きっとお家に帰れるハズと、
ついて行ったのに、知らない道へ行ってしまい、
不安で一杯だった妹ちゃんの気持ちを考えると、
いたたまれない。

ただ、K君も弟君も、チビ之介も、
H君の妹ちゃんがついて来ていたのを知らないのだ。

H君の母いわく、
兄弟&その他の一緒に遊んでいた子供達で、
帰る時に、かけっこ競争になったらしく、
妹ちゃんは、ついていけず置いてけぼりになったらしい。
そんな時、お兄ちゃん達(おそらくチビ之介)が、
目に留まり、ついていったらしいと・・・。

家に帰り、チビ之介をプチ説教。

私    「なんで一緒に帰ってこなかったの?」
チビ之介 「えっ?だって、おれH君の家知らないもんっ。」
私    「だって、登校班一緒じゃん?
      (登校班の集合場所は我が家の前)
      毎朝、うちの前に来てるわけじゃん?
      したら、家までくれば帰り道分かるわけじゃん?。」
チビ之介 「あ・・・そっかぁ・・・。」

私    「迷子を交番へ連れて行ってあげるのは100点。
      でも、今回は知らない子じゃないじゃん?
      そうゆう時は、こうゆう方法もあるよね?
      交番では、困った事があれば、
      電話も貸して貰えるんだから、
      家に電話できるじゃん?
      したら、かぁちゃんH君家電話するしさ。
      いっつも、突然友達連れてくるのに・・・
      こんな時こそ、家につれておいでよ。

チビ之介 「うんっ。わかったっ!」


迷子を交番へ連れて行ったチビ之介と、
以前だったら、一緒に遊びに行ったお友達が、
泣いてようが、はぐれようが、気にしない子が、
友達を大事にするという母の教えで、
一生懸命探して、帰宅が遅れたK君と・・・

私は、誰も悪くないと思う。

叱るに叱れないよ。

2007年10月25日(木)
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