◆◇ お気楽観劇日記◇◆
公演やビデオなどを・・・見たまま、聞いたままを
つらつらと書き綴ったまたまた気楽なコーナーです。

2004年08月31日(火)  花組新公 『La Esperanza』

まだ本公演を一度しか見ていない状態で新公を見た。
なかなかチャレンジャーやと自分で思った。

今回の新公は「まっつとあすかちゃんやし、安心やわ。」としか思っていなかった。
あとは「園加ちゃん・・・どんなファビエルおじさんを演じるんやろ。」だった。

思い出す限りの思いついたままに・・・。

まず・・・ゴールドバーグさん(←なぜか・・・さん付け)嶺輝あやと
本役が本役だけにやりにくいだろうなぁ・・・と思ったけど、
これがなんとなかなか・・・本役の年齢設定の10年前・・・といった感じで
暖かく・・・少し静かな雰囲気を持ってはいるけれども、どこかまだ
“青春の熱さ”を忘れていないおじさまだった。
セリフが丁寧で、おおらかさを感じる。

トム・・・またまた望海風斗ちゃん。
前回に続いての大役。
「この人ホントは研いくつなの?」と思わせる堂々振り&うまさ。
まだどこかスーツの着こなしにぎこちなさが残るけれども
なんでもやってのけてしまいそうな大きさがある。
ちょっと最近では珍しい系の“全くクセなしの正統派”の雰囲気。

トレーシー・・・桜乃彩音ちゃん。
まあ、かわいらしいわねぇ・・・という感じ。
セリフも立ち居振舞いもまあ普通で特に「は?」というところもないので
印象には薄いけど、かわいらしかった。

ベニート・・・望月理世
前作よりもセリフとか、歌とかがうまくなっていた。
ただ本役がミズだけに、身のこなしの軽やかさからも
ダンサーという雰囲気はあったのに対して、
やはり、“ダンサー仲間”というよりも“普通の友人”といった感じがしたことは否めない。
華やかな面立ちにすらりとしたスタイル、スーツがよく似合っていた。

フラスキータ・・・華城季帆
物寂しげな中に凛とした強さが感じられたらもっとよかったのに。
ダンス会場で再びカルロスを見つけた時とか、
ファビエルさんから告白された時に・・・もっとなにかが欲しかった。
水色のワンピースがとてもよく似合っていた。
声がとてもキレイでセリフがよくとおっていた。

フアン・・・扇めぐむ
びっくりした。すごい抜擢だと思った。
本役とはまた違った意味での新鮮さがあった。
実は憧れのダンサーカルロスに「踊ってみろよ。」と言われ、
また憧れのベニートと3人で踊るあたりの喜びかたとかが
今回の役に体当たりで臨む本人と重なって見えた。
もしかしたら1番印象に残っているかもしれない。

ファビエル・・・桐生園加
今回恐らく1番難しいだろう役。
ところがあの決して華奢ではないガタイにきっちりと重めのスーツを着こなし、
ヒゲをたくわえ、なんとも貫禄のある・・・おじさまになって登場した。
セリフも低い声ではないものの、ヒトコトヒトコトを大切に話し、
自分も何かワケありな過去を持っていることを感じさせるような存在だった。
フラスキータに投げかける優しい眼差し、
ベニートたちに向ける少し厳しく、時には静かな視線、
カルロスに向ける自分の感情を抑えた視線・・・。
どれも本当にストレートで見ていて安心感が芽生えた。
ふとした仕種や表情にも深みがあった。
いつの間にこんな“役者”になったんだろう・・・そう思った。

フアンのママ・・・桜一花。
前作といい、今回といい、なんと捨て身な一花嬢。
思いっきり体当たりというか、あんなにかわいらしいお顔の一花が
本役もびっくりなくらいの“おかーちゃん”だった。
大爆笑だった。

エレナ・・・舞城のどか
華やかで軽やかでそれでいて存在感がある。
本当になんともいえないダンサー・・・そう思った。

ミルバ・・・遠野あすか
うまい、ホントにうまい。
歌もセリフも・・・ちょっとした仕種もなんともいえず、うまい。
ふーちゃんのミルバとは違った味があった。
時には切ないくらいだった。
ふーちゃんのミルバは“天真爛漫”なミルバ。
あすかちゃんのミルバは“希望を捨てない”ミルバ。
うーん、微妙だなぁ・・・でもなんか違った。

カルロス・・・未涼亜希
なんと涼しげなカルロス。
熱いイメージがないから、カルロスがとても新鮮。
歌も難しいのにサラリと歌ってのけた。
さわやかだ。うーん、なんと二枚目、なんとオトコマエ。

そしてうまい。サラリ・・・と巧い。まいった。

今回はあちこち、笑いが起こっていた。
うまくお芝居で・・・そして思いがけないセリフの声で。
まあ、新公なんだから、声ができてなくても仕方ないよ。
笑っちゃ気の毒だと思ったけど、笑ってしまった・・・ごめんね。

キッチンのシーンでのダンスの時のキッチンナンバー(?)
音とリズムが全くあっていなかった。
踊る3人が・・・踊りにくそうだった。

ほんわか・・・あったかい新公だった。

挨拶の時、のどか嬢が泣いた。
新公最後だと・・・得たものが大きかった・・・と。
まっつは・・・笑顔だった。



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春吉

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