◆◇ お気楽観劇日記◇◆
公演やビデオなどを・・・見たまま、聞いたままを
つらつらと書き綴ったまたまた気楽なコーナーです。

2004年03月28日(日)  MY楽 『BOXMAN』と『1914/愛』

金曜日にドラマシティ、土曜日に大劇場、そしてまたまた日曜日にドラマシティ。
まー、なんという観劇三昧。

どちらもMY楽だった。

星組公演・・・。
なんやかんや言って、かしちゃんとタニオカくんがいることの豪華さが楽しみになって
なんとなく・・・ハマってしまっていた。

貧乏学生に見えない鮮やかな黄色いスーツが似合ってしまうタニオカくん。
マリーへの想いを歌い綴るかしちゃん。

かしちゃんと汐美ちゃん、汐美ちゃんとタニオカくん・・・この並びを何度も喜んだ。

妹がふと言った。
「アリスティドがアデルの家を訪ねるやん?ノックして・・・。
 あそこアデルもクロディーヌもノックしたのがなんでアリスティドって
 確信持ってるんやろ?もしかしたらちゃう人かもしれんのに。」

・・・実は私もこっそりいつも突っ込みを入れていた。
「回覧版持ってきた隣の人かもしれんのに。新聞屋かもしれんのに。」

なんだかあんまり深く考えると合点がいかないところは多いけど
そんなこと最近には始まったことじゃなく、最近の作品は当り前のことだから
見て見ぬフリ、聞いて聞かぬフリ・・・でいいか・・・。

ラスト・・・アリスティドがアデルをお姫様だっこした。
どよめくアポリネールたち・・・と驚くアデル。

そんなアデル・・・アリスティドのほっぺにチューっとした。
真っ赤な口紅がびちょっとついた。
これにもどよめく貧乏人たち。そして照れるアリスティド。

「をいをい、千秋楽は明日だぞー。」

ショーは例え“気の抜けたノバボサ”と言われようとなんだか気に入っていた。
客席の熱気はすごい。ことあるごとに手拍子が入る。

どのシーンが好き?と言われたら・・・「どんなシーンがあった?」と言ってしまいそうだけど
それでも楽しかった・・・。

そして翌日ドラマシティ。

こちらも楽しかった。
ハナさま・・・はやっぱりウマイよ。かわいいかわいいドリーちゃん。
ハナさま見てるだけでも“価値ありっ!!!”という感じ。

コーヒースタンドのちぎちゃんもいい。
芝居が細かい。
ドリーとケビンが飲んだ紙コップ・・・ドリーのほうはコーヒーが残っているらしく
中味を捨ててから紙コップをたたみ捨てる・・・細かい。
妹もそれを見ていた「細かいわ〜。ええわ〜。」

その他は・・・クララちゃんこと(BY.Carmine〜ガイチコン)十輝ちゃん。
ときちゃんが出てくるだけでホッコリする。ほのぼのする。

それからやっぱりすしおさんでしょう。
超オトコマエすしおさんが―――っ!!!
見れば見るほど・・・笑えるキャラになっていて・・・大爆笑。
「すしおさん、ええやん。昔は“りんどう〜っ!”ってゆーてたのに。」
・・・・・・「だから“りんどう〜っ!”ってゆーてたのは汐美ちゃんやっちゅうねん。」
妹はいつもわざとすしおさんの『望郷〜』の時の役と
汐美ちゃんの『アナジ』の役をごっちゃにして私をからかう・・・。
確かにどちらも志半ばでなくなっちゃう役だったけど・・・。

1度しか見る予定がなかったこの公演・・・すっかりハマって・・・3度見た。

ハナさま・・・やっぱり・・・すごいですわ。
そう再認識さいた公演だった・・・。あー、もう1回見たいなぁ。



2004年03月19日(金)  宙組ドラマシティ 『BOXMAN』

「すしおさんがええキャラやで・・・だから、1回だけじゃ、もったいないで。」
・・・そう誘われて東京の悪友Tといそいそと初日公演へ向かった。

正塚先生の作品らしいセットと音楽で、ワクワクする。

ストーリーは・・・金庫メーカーの営業担当のケビン(和央)とドリー(花總)が
ピンチに陥り、共に乗り越え、気がついたら、かけがえのない人となっていた・・・という
「は、またか・・・」と思わせるような筋だったけど、これが正塚マジックにかかるとおもしろく、
オシャレで、気がついたら見入ってしまう・・・というものだった。

とにかく花ちゃんがかわいい。めちゃめちゃ新鮮で、かわいい。
王妃やら、姫やら、曰くつきの伯爵令嬢だったり・・・で手が届きそうにない人の役ばかり
続いていたから、等身大の身近な・・・まるで“隣のドリーちゃん”と思えてしまうような女性は
とても新鮮でイキイキとしていた。

ウマイのなんのって・・・今までも充分思っていたけど、
今回は「いやー、全く・・・うますぎですわ。」という感じ。

途中、自分の置かれた立場が身動き取れなくて・・・というシーンで
しゃがみこんで「もうっ!!!」って言いながら、握りこぶしで自分の膝を叩く・・・
というのがあったけど、ボロボロ泣いていて、本当に「かわいそうやな。」と思ってしまった。

諍いばかりでうまくいかない母親に初めて自分の心境を語り、
心が通じた瞬間に見せる涙も・・・胸に痛かった。

本当にまるでそこにいるかのように・・・本当に“ドリー”という人、どこかにいるかもしれない・・・と思わせる人物像だった。

そして和央さん・・・。
まあ、かっこいいですわ。
十八番の“髪をかきあげる”しぐさも4回ほどやってました。
  (ファンはこの瞬間、たまらなくぞくっとするらしい/ファン談)
スーツがよく似合い、さわやかな青年だった。
全てに滅入って落ち込んでいるドリーにかけるさりげない言葉が優しい。
「はー、カッコいいな。」と思った。

それからすしおさーん。
おかしいですわ。ほんま、おかしすぎる。
いわゆる“ヤなヤツ”の役なんだけど、おかしすぎておかしすぎて。
なのに時折見せるダンスシーンではカッコよくてカッコよくて・・・。
スーツで踊り、ソフト帽からチラッと見せる誘惑的な笑み・・・。
ひゃーひゃー言いっぱなしでした。
でもやっぱり、今回はおかしすぎるディケンズ氏でしょう。
やらしすぎず、普通すぎず・・・でも「なんじゃ?コイツ」と思わせてくれる役。

ドラマや映画で出てきそうな“ヤなやつ”“鼻につくヤツ”を嫌味なく演じていた。
拍手もめちゃめちゃ多かった。

あとは、美郷さんがいい。オヤジをやらせると天下一品。
なくてはならない存在。

それと十輝クン・・・。にくめないボケた役を演じていた。
心がほっこりと和む役だった。

まぁ、初見なのでこんなもんかなぁ。

とにかくさわやかに・・・心地よく見れる作品だった。



2004年03月11日(木)  安蘭けいディナーショー 『Sense』

前回のディナーショーも行きたかったけど、かなり過密スケジュールだったからあきらめた。
今回は・・・なんとしても行きたかった。

『王家』『白昼』は見たというのにナマトウコがとても久しぶりのような気がした。
高まるテンションに拍車をかけるように雪組生・・・ありさ、悠なお輝氏、ハマコ、あみちゃん、舞風さん、天希さん、壮くん、キム・・・など見事一卓貸切状態雪組ご一行サマ・・・が登場し、会場もさらにテンションがあがった。

まず、トウコがサジタリウスから『Vamos A Bailar』で登場。
これは・・・サジタリウスで一路さんが歌ってた曲・・・。
その前にTMP音楽祭か何かでカリンチョさんも歌っていた曲・・・。
けっこう好きな曲だった。

そして『アマール・アマール』
ウマイ・・・さすがにウマイ・・・。
2曲立て続けにどっかーんと聴きホレるほどのウマさで
久しぶりのナマトウコ・・・とウマすぎる歌で鳥肌たち、涙腺緩み・・・
いきなりヤラれてしまった。

娘役ちゃんたち・・・まちゃみ、音乃いづみちゃん、華凛もゆるちゃん、アリス・・・も
登場し、かわいらしく・・・歌って踊っていた。

MCもさすがトウコ・・・飛ばしまくりの笑わせまくり。
「えー、このショーのタイトルはSense・・・せんす・・・日本語じゃないですよ。」と
言った後・・・
「ツッコミが遅〜いっ!!!」と叫んだり、やたらに雪組生にからまれ、絡み・・・していた。

娘役ちゃんたちで“凱旋門”より『雨の凱旋門』・・・これも好きだったなぁ。
そしてトウコで『夜霧のモンマルトル』・・・やっぱりウマイ人で聞かせる歌だ。
『Night & Day』・・・どうだよ・・・オーラがすごい・・・すごすぎる。

留まるところ知らず・・・突っ走りまくり・・・で宝塚メドレー。
まず娘ちゃんたちで『セ・マニフィーク』に始まり、これも懐かしい歌が次々。

最近のファンもオールドファンも楽しめる選曲だ。

「90周年にココにいられることのシアワセと感謝の気持ちをこめて」と
言っていたけどまさしくそのとおりだった。

その後、MC。
娘ちゃんたちに「初めて見た宝塚の作品と・・・いつのことか。」を質問。
みんな恐ろしく最近で・・・しかも「小学生」とか「中学生」だった。
「虹のナターシャです。」とか「雪組のエリザベートです。」とか。
ようやくまちゃみで「雪組さんのベルサイユのばら」と言って少しホッとしていた様子。
トウコは「あぁ、出てた出てた・・・小学校の2年生だったけど。」とか、
まちゃみのベルばらには「ああ、音楽学校生だった・・・幼稚園だったけど。」と答えるトウコ。
大爆笑のMCからトウコの1番印象に残った作品。
『赤と黒』・・・初めて見た時の衝撃とジュリアンソレルへの情熱を語ってくれて
ほんのワンシーンだけど・・・まちゃみといづみちゃんで繰り広げてくれた。

それからトウコが出演してきた作品の中から・・・
『雨に唄えば』“巌流”から『散りゆきし花の舞』
“王家”から『月が満ちるころ』“忠臣蔵”から『花に散り雪に散り』を熱唱。

『月が満ちるころ』は・・・1人でアイーダとラダメスをこなし、またまた大爆笑だった。

「えー、1人で二役・・・ファラオとアイーダの歌を歌いました・・・・・・・・・・・・。
 突っ込んでよ・・・ラダメスとアイーダの歌ですっ!!!」とここでも笑いを・・・。

『花に散り雪に散り』はとても臨場感あふれる歌で涙が止まらなかった。

フィナーレ・・・
“テンダーグリーン”から『心の翼』・・・これもすごい好きな歌で・・・聴いていてたまらなかった・・・。
“ザ・ドリーマー”から『愛はるかに』そして“王家”から『世界に求む』
この歌は途中からアップテンポとなり、客席を練り歩きながら歌ってくれた。

アンコールに・・・1曲・・・拍手喝采の中で歌い・・・去っていったのに
もう一度登場・・・そして
♪夜明け前の青ざめた空・・・と『凍てついた明日』から1曲歌い始めた。
私はこの作品・・・特にこの曲にヨワイ・・・めっぽうヨワイ。
トウコに歌われると特にヨワイ。たーちんのさよならショーでも号泣だった。

今回も思いもよらない選曲に・・・またまた涙が止まらず・・・トウコが見えなかった。
「涙でお顔が見えませぬ」よろしくホントにトウコが見えなかった。

ふと雪組生のテーブルを見た・・・。
「ちー坊もハマコもあみちゃんも悠なお輝氏も出てたなぁ・・・。」としみじみしてしまった。
・・・・・・ちー坊が泣いていた・・・切なかった・・・。

それからまたまた拍手喝采の中で・・・トウコは去っていってしまった。

ふと見ると泣いている人がチラホラいた。

今回は選曲がとてもヨカッタ。
ファンの思うところをしっかりとつかんだ選曲だった。
トウコの歌のうまさと・・・偉大なオーラを再認識し、そして心から思いっきり楽しめた。

120%の満足度・・・そう言っても過言じゃない。

ビデオ買うぞー、絶対買うぞー。



2004年03月09日(火)  星組新公 『1914/愛』

最近、メキメキと実力をつけ、男っぷりをあげてきたレオン主演。
でも今回の作品は・・・どの役もどこか・・・しどころがなくてやりにくそうだし
難しいかもなぁ・・・なーんて思っていた・・・。

では、また思いついた人々から・・・。

あやみん・・・(かしちゃん)
ギョーム・アポリネール
いつの間にか・・・どこか危なっかしかったセリフや歌が少し克服されていて
芸術家仲間たちに慕われる・・・兄貴分という雰囲気が出ていた。

綺華れいちゃん・・・(タニオカくん)
アメデオ・モディリアーニ
「あんな黄色のスーツ、タニオカくんしか似合わへんわ。」と思っていたのに
綺華れいちゃんが着ると「どこか女性に人気があるのよねぇ。」と言われて
納得できてしまうほどの・・・色男になっていた。
画家・・・という雰囲気はなかったけど、タニオカくんとは違った色気があって
すっごくカッコよかった。
あやみんと同じく、いつの間にこんなに?・・・とビックリするほど
お芝居に幅が出ていて、貫禄さえ感じられた。
アリスディドに「育ちの良さを忘れようと・・・」と言われるが
なるほどどこかのボンボンかもしれないな・・・と思わせる雰囲気が漂っていた。

ももちゃん・・・(汐美ちゃん)
ポール・ギョーム
この画商は人がいいんだろうなぁ・・・。
夢をあきらめてパリを発つ芸術家たちに同情さえもわかない・・・
「私は冷酷ですか?」と言うけど、実は1番胸を痛めてそうに見えた。
ももちゃんもいつの間にか役者さんになって・・・余裕さえも感じられた。
逮捕されて連れて行かれるアポリネールに動揺するマリーに対して
「アポリネールが盗みをするような人間じゃないって君が1番よく知っているじゃないか?」
というシーンはなんかあったかいものを感じた。
「ももちゃんのお芝居好きだなぁ・・・。」と思った瞬間だった。

ともみちゃん・・・(しぃちゃん)
マルク・シャガール
実は1番気がかりだったのがこの役をやるともみちゃんだった。
歌がある・・・お芝居もしっかりある・・・セリフも山盛りある・・・。
緊張しながら・・・席についたがいきなり幕開きに
「あ、幕開き、出るやん・・・。」って思ったら緊張度が一気に高まった。
ともみちゃんは背も高く、スタイルもいい。
ふと気がつくと・・・・指先までキレイで・・・プロロのダンスもキマっていた。
ドレス姿で出てきた時は「踏まないか?踏まないか?」ってドキドキしたけど
どうやらドレス姿を楽しんでいるように見えた。

その後、歌やセリフもよく声が出ていて、心配するようなことはなかった。
ロシア大公の援助よりも人としての誇りや仲間たちとの繋がりを取るまでの
葛藤や、夢をあきらめて去って行くヤンに対しての・・・自分に対しての焦りなど
うまく表現できていたと思う。
ミルリトンやパリの町での群舞も存在感たっぷりで見ごたえがあった。
一度セリフをかんで・・・ひやっとしたけど、あとに全くひびかせず、
ホッと一安心だった・・・。

麻尋しゅんちゃん・・・(うん太)
モーリス・ユトリロ
やりやすそうで・・・やりにくい役だろうなぁ・・・って思った。
芸術家たちの哀しみを一身に背負ったような役だから、
陽気さと悲壮感が背中合わせでなくてはならない。
うん太はどこか底抜けの明るさを感じさせるキャラだけれども
麻尋しゅんちゃんはまだそういうイメージが固定されていないから
酒におぼれて病に蝕まれていく様子なども・・・とても難しそうに見えた。
セリフはとても力強く、通る声をしていて・・・聞きやすかった。

どいちゃん・・・(すずみん)
ハイム・スーチン
どいちゃんもセリフがしっかりしていた。
どこかエキゾチックな面立ちの顔にエンジの衣装が映えていた。

華美ゆうか・・・(ウメちゃん)
クロディーヌ
等身大だ・・・。ウメちゃん演じるアデルとは幼なじみなんだろうなぁ・・・と
思わせる自然さがあった。芝居がウマイ・・・と思った。

仙堂花歩ちゃん・・・(かのちかちゃん)
マリー・ローランサン
どうもこの役の書き込みが浅くて・・・
「なんでこの人こんなにおびえてるの?なんでたった5日で他の人と結婚するの?」
と思わざるを得ないが・・・やはり・・・今回もそう思ってしまった。

涼麻とも・・・(汝鳥伶)
フレデ親父
うまかった・・・ホントにうまかった・・・。
「こんな役・・・できるんやろか?難しいやろに・・・。」と思ったけど
全くそんな心配はいらず・・・心優しいフレデ親父だった。
セリフひとつひとつにあったかさがあり、人々の一喜一憂を見てきた年月を
感じさせるような貫禄があった。

美城れん・・・(英真なおき)
アナトール
今回のワタシ的ツボ・・・。
元々「キレイな人だなぁ。」と思っていたけど今回つくづく思った。
組長が出てくるだけで笑いを取るようなキャラで演じていたため
どうもやりにくいだろうなぁ・・・と思っていたのに
こちらも・・・充分笑いを取り、しかも芝居を締めていた。
アリスティドに「ここで働かせてください。」と最敬礼するところなどは
大爆笑モノだった・・・。
組長のアナトールは・・・アリスティドが小さい頃から見守ってきた・・・“爺”というタイプで
美城さんのアナトールは・・・年もあまり離れていなくて、一緒に育ってきたんだろうなぁ・・・と“兄貴タイプ”に感じた。
とにかく・・・美しかった・・・。

花嫁候補たち・・・
みんな・・・かなり捨て身で・・・大爆笑モノだった。
1人1人・・・拍手が沸き起こるほど・・・。
中でも令嬢のオルガの南海まりちゃん・・・
本役の仙堂花歩がキンキン声だったのに対して
まるで『雨に唄えば』のリナちゃんのような・・・カエルのような声で
これもまたまた大爆笑だった・・・。

凛華せらちゃん・・・(レオン)
エドモン
実はこの役もとてもとても心配だった。
今回の一番の見もの・・・といっても過言じゃないほどのCANCAN・・・。
これをとのちゃんがどこまでできるか・・・というととのちゃんに失礼かもしれないけど
そうではなくて・・・レオンのあのすごさ・・・の役・・・一体どうなるんだろう・・・と思っていた。
ところが・・・こちらもやってのけた。
レオンほどではないにしろ、キレイに全てをキメてくれた。
静かに・・・息を潜めるようにして見守っていた客席も終わった瞬間、
割れるような拍手で沸いた。
終わった瞬間・・・私は思わず・・・泣いた。ホッとした。
あのキレイな面立ちで・・・終わった瞬間に見せた笑顔がとても印象的だった。

ウメちゃん・・・(檀ちゃん)
アデル
美貌の謎の伯爵夫人・・・にはほど遠いキャラだ。
美貌・・・というよりもかわいらしさ・・・のほうがあるし、謎めいてはいなかった。
でもまさに等身大のアデル・・・で、クロディーヌと毎日を楽しんでいるという
雰囲気は出ていた。
アリスティドへの想いがせつなくて、お互いに心は通じ合っている・・・とわかったあとでも
素直になれない自分に・・・涙を流していたのにはビックリした。
どこか学生のような感じにも見えたけど、清々しいアデルだった。
だんちゃんのアデルは「おっちょこちょいなんだろうなぁ。」って思ったけど
ウメちゃんのアデルは「バカがつくほどの正直人間なんだろうなぁ。」って思った。

レオン・・・(ワタル氏)
アリスティド・ブリュアン
すごいよ、ホントすごいよ。
マイリました・・・カンベンしてください・・・そんな出来栄えだった。
いつの間にかすっかり貫禄づいたレオン。
幕開きの黒の衣装に真っ赤なストールもとてもよく似合っていた。
歌もセリフも聞き取りやすく、表情も豊かで・・・手に取るようにわかった。
気持ちがいいくらいの威勢のよさで・・・ワタル氏のアリスティドとはまた違った魅力があった。

アデルに対しても必死で、仲間たちに対してもどこか一途で・・・・・・
人に慕われ続けている人柄の良さがにじみ出ていた。

次々に『ル・ミルリトン』に別れを告げ、再会を約束しにくる仲間たちに
笑顔を見せながらも・・・淋しそうな顔をするところなんて、ちょっとせつなかった。

これからが末恐ろしいなぁ・・・と痛感させられた出来だった。

******

今回の新公は・・・少しレベルが高い・・・と思った。
いや、全体的にセリフが走り気味だったけど、
それぞれに難しい役をこなし、本公演とは違った捉えかたで・・・楽しめた。

前作や前々作では・・・どことなく「?」だった生徒さんも驚くほどお芝居がうまくなっていたり、歌がうまくなっていたり・・・・・・。

時折、ドキドキ・・・見ているこちらが緊張するところもあったけれども
・・・・・・本当に見ごたえのある新公だった。


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春吉

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