天国の扉
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2010年01月31日(日)




術後、数日間だけの予定だった個室なのだが、残りの日数も同じ部屋で過ごすことにした。
夜、好きな時間まで起きていられるし、かなり自由度が高かったらしく、ストレスはほぼなかったようだ。
お風呂も時間を気にせず入れる。テレビの音声もイヤホンを使わなくてもいい。PCも使える。まるでホテル生活をしているようだったと言っていた。
ベッドの差額は入院保険で出せるのだから、金額も心配することはない。
個室を借りて、本当に良かったと思う。

早いもので手術からもう1週間。
今日には抜糸、そして退院となる。
ここ数日は毎日お見舞攻勢で、主人の会社関係の人がほとんど来てくれたらしい。行くたびにお見舞の封筒をどっと渡された。

傷はまだ痛むらしい。
抜糸まではお風呂禁止。シャワーだけねと言われてへこんでいた。
この病院は最上階に展望浴場があるのだが、前回入り損ねたので、今度こそはと勇んで申し込んだらしいのだ。
仕方ないからシャワーだけ浴びて、足湯で我慢してきたと言っていた。
眺めは最高。貸し切りだったらしい。
これで湯船につかれたら、気分も最高だったのになーとしきりに言っていた。
三度目は、きっとないからね。
ないと信じたい。

細胞検査の結果は2週間後。
子どもの受験も2月に入り、いよいよラストスパート。
国公立の志望校も決定した。
3月になれば、我が家もやっと一段落する。

明日から子どもも自由登校でほぼ一日家にいることになる。
主人も2月いっぱい家にいる。
病気のことさえなければ、3人一緒にいれることがとても嬉しい。
子どもが大学に行ってしまうと、もうこんな時間なんかとれないだろう。


2010年01月27日(水)




23日
ナチュラルハイは落ち着いたようだ。
睡眠は浅かったらしい。
痛みは痛み止めで治まっているが、体を動かすと、攣るように痛むらしい。
午後一番には両手の点滴が取れ、湯冷ましを飲む。
飲みこむのが恐かったとのこと。
ちゃんと飲めて一安心。
ガスも出る。やたらとお腹がすいているらしい。
咳は出るけど、痰があまり出ない。
これは良いことなのか、悪いことなのか。
肺はとても綺麗な状態だったらしい。
そりゃ煙草辞めてもう20年以上になるものね。
家で煙草を吸うのは私だけだったし。でも、私も主人や子の前では吸わなかったし。
立ち上がり、歩く練習。部屋の前の廊下をちょっと歩いてすぐに戻る。
夕食には全がゆ。おかずは生姜焼き。
いきなりお肉が出てきてびっくりした。
おかずはまったく普通なんだもの。
おそるおそる一口二口食べて終了。
やはり夜眠れなかったらしい。
私はと言えば、前日簡易ベッドで腰が痛くなったので、主人の病床の隣の床に新聞紙をひいて布団を敷いた。
手を握ったりできて、よかった。痛かった腰や足がずいぶんとマシになった。
最初からここで寝ればよかった。

24日
6時に目が覚める。
朝ご飯は完食。点滴抜けているから水分をいっぱい取るようにと指示を受けたので、ポカリを何本か買って常温のままにしておく。
お通じはまだないとのこと。
午前中にドレーンと尿道カテーテルもとれる。
これで残るは痛み止めだけ。
痛み止めの錠剤も処方されて、毎食後飲むように指示される。
午後には少量だけどお通じもあったようだ。
この日は3回廊下を歩く。ちょっとずつ距離を伸ばしながら。
部屋に戻るとどっと疲れるのか、痛みが走るらしい。
見ていることしかできない。
せめてもと、足のマッサージ。
昼食も夕食も完食。
順調。
でも、夜はやはりよく眠れないとのこと。

25日
痛み止めがとれる。
これで繋がっている物はすべてなくなり、身軽に。
痛みはまだ続いているが、長時間ではなく、身体を捻ったり、疲れると攣れるような痛みが起こるらしい。
食事はすべて完食。自分でトレイを運ぶ。
廊下を歩くのも辛そうではなくなった。
熱も平熱に。
予定通り私は帰宅。
トマト鍋を作って、塾から帰ってきた子どもと遅い夕食。
眠れそうになかったのでビールを買ってきて飲んだのだが、眠れずに日記書いたりしていた。

26日
朝、主人からの電話で起こされる。
泊まり込みで疲れたのか、夕べのビールが残っているのか頭痛がする。
洗濯機を仕掛けて、生協さんの用紙を書く。配達日は今日なのだ。
頭痛がひどく、書き終わった後、少し横になったら、いつの間にか寝てしまっていた。
子どもの帰宅で起こされるが、まだうつるつらと眠い。
昼頃までうとうとして、ようやく頭痛が治まり、昼食準備。
主人からは何時に来るのかと何回もmail。
一通り家事を済ませてから行くから遅くなると返事をしたら、今日はお風呂に入れるから、私が来てから入ろうと思っていたとのこと。
先に入っていて下さいと返事をして、午前中回していた洗濯物を干す。
夜、駅前で待ち合わせをして一緒に帰ろうと約束して、子どもを塾に送り出した。
その後、生協さん。食材を受け取る。
お風呂に火を付ける。夕べはビールを飲んで寝てしまったので入っていない。
泊まり込み中も、軽く部屋のシャワーを使っただけだったので、髪も身体も満足に洗えていない。
寝室の湿気を飛ばすためにストーブを付ける。この家は本当にしけっぽくて嫌だ。主人が帰ってくるまで、湿気を逃がさなければ。
あれこれ済ませて病院に到着したのは17時になっていた。
主人は持って行ったノートPCで遊んでいた。
何やら会社の同僚から携帯にmailが入ったらしく、焦って返事をしている。
「おい、社長が来るって」
マジですかorz
結局、その後のやり取りで社長は会議で都合が付かず、実際に来るのは部長になりそうだとのこと。ほっと胸をなで下ろす。
明日はお見舞攻勢があるらしいとのこと。
その前に帰ってこようっと。
売店にのみものを買いに行ったり、夕食の様子を見たりして、面会時間の終わりまで一緒に過ごす。
夕食は普通のご飯になっていた。
駅前で子どもと待ち合わせ。
子どもと一緒に居酒屋でちょっとおいしいものでも……と思っていたら、閉店時間を過ぎていたので、コンビニ弁当になってしまった。
代わりにお菓子やジュースを大盤振る舞いでサービス。
タクシーに乗って帰宅。現在に至る。
少しは子どもも気晴らしになっただろうか。
私も眠れるかな……寝てみよう。

2010年01月26日(火)




22日手術当日。
昼過ぎに病院到着。
主人はすっかり術衣に着替えて待機してた。
今回は術後は個室にしてもらうように手筈していたので、引っ越し荷物もすっかりできていた。
13時の予定が13時15分になりますと言われ、予定時間に前回と同様に徒歩で手術室へ入る。私は入口で見送るだけ。
部屋に戻り、引越先の病室が空くまでしばし待機。
その間に、とてもよくしていただいた向かいの方に挨拶をする。
看護師さんが一緒に荷物を運んでくれ、病室の引っ越しもスムーズに終わった。
棚に荷物を詰めながら、ただ待つよりはこうして動いてる方がずっといいなと感じた。
ちなみに個室は冷蔵庫がついていて、使用料が無料(大部屋はテレビカードから使用時間に応じて料金が引き落とされる)。
洗面所にお風呂も専用。
テレビも大部屋の物よりよいものだった。
椅子2脚とテーブルもあり、荷物を置くのに十分の広さがある。

引っ越しがすっかり終わってしまうと、やることがなくなり、本を取り出して読みながら待つ。
うつらうつらする。
本を落として目が覚める。
これではいけない、と携帯のGameをやる。
うつらうつらする。
携帯を落としそうになり、ハッと目を覚ます。落とさなかった。

何度目かのうつらうつらのあと、主人がベッドで戻ってきた。
術後の処置の間、部屋から出て待つ。
時計を見ると、17時を過ぎたばかり。
予定では全部で6時間と言われたのだが、すごく早く終わっている。
今回は麻酔の覚めもよかったらしく、しきりに声がする。
看護師さんが部屋を出た後、主人の側へ行くと、すごくはっきりと目覚めていて、それだけでも前回とは全然違っている。
「痛む?」と聞いたら、「いや、そんなに」との返事。
まだ麻酔が効いているものね。
2人で話しているところに主治医の先生がいらっしゃって病状説明。

いつになくしゃべりまくっている主人。気管挿入されていたので喉が痛いと言いながらもしゃべり続ける。
ナチュラルハイ?
夜、やはり発熱。アイスノンを何度か取り換える。


2010年01月21日(木)




朝からバタバタと洗濯や片付けを終わらせて病院へ向かう。
今日はインフォームド・コンセントの日。
13時までに病院に着かなくてはならない。
暇だ、暇だと主人が騒ぐ。PC持ってくれば良かった、と。
前回だってPC持ち込んで使わなかったじゃない。
勉強するって言って今回は置いてきたんじゃない。
やっぱりあった方がいい、とごねる。
たぶん、無理を承知のわがまま。
なので、今日ノートPCを持って行った。
その代わり、駅へはタクシー。そして、電車を降りた後もタクシー。贅沢。
キャリングバッグに入れてるとはいえ、粗忽者の私のこと、あっちこっちにぶつけそうで恐いから。

昼前に病院到着。
お昼ご飯を食べるのを見ながらあれこれおしゃべり。
その後、先生が「奥さんいらっしゃってるなら予定時間より早いですが、始めますが?」と説明室へ。

今日知ったこと。
・頭部CT・アイソトープともに異常なし
・午後からの手術は簡単なものが多い(主人は午後から)
・3年前の手術がなければ、おそらく経過観察だった。それくらい腫瘍は小さいし成長も遅い。
・同室お向かいのおじさんは主人と同じような手術(でも主人よりむずかしい手術だったらしい。執刀医も同じ)で、1週間前からの入院。
 おじさんはすごく元気で、1週間後の主人の姿を重ねて、想像する。
・白血病はウィルス性のものもあるらしい
・肺が煙草とかでボロボロだと縫合の時ちゃんと縫えずに崩れる→接着剤で結合
・肺炎や結核を経験していると癒着してる可能性がある

説明が終わり、病室に一旦戻る。
その後、私がお昼を食べるためにラウンジの食堂へ2人で行く。
主人はココアを、私は昼弁当を注文。ローストチキンと刺身の定食。
みそ汁がしょっぱいのに、ほかのものは味が付いていない。
今度は私が食べるのを見ながら、主人がおしゃべり。
ただとりとめなく。

病室に戻る。うとうとと少し居眠りしてしまった。やっぱり夜よく眠れてない。
検温にいらした看護師さんに明日の移動時、どうすればいいか相談し、ベッドの上に荷物をまとめればあとはこちらで移動させますよ、とアドバイスされる。
このあと、看護計画の説明と麻酔医の説明があるはずだったのだけど、麻酔医の説明は下手をすると8時過ぎになると言われたので、主人に任せて帰宅することに。
入退院玄関まで2人で行く。
帰りがたく、コーヒー1杯ぶんの時間だけ自動販売機の前の椅子で話し込む。
やっぱり不安は沸き起こる。
万が一、万が一……そんなことが頭を過ぎる。
だけど、私以上に主人は落ち着かないわけだから、口には出さない。
大丈夫だよ、小さいうちにとれるんだもん、ある意味運がいいんだよ。
ポジティブ・シンキング。

朝から降っていた雪は止んでいたので、いつもとちょっと違う道を通ってみる。入退院玄関からまっすぐ坂道を降りればいつも乗るバス停の次のバス停が近いんじゃないかと考えたからだ。
試してみたが、やはり建物の中を抜けて外来玄関から出、いつものバス停へ行く方が近いっぽい。
少し歩きたい時は、今日通った道がいいかもしれない。

駅ビルのストアでお総菜を5品購入。パン屋さんでもパンを買う。
両方実家に持って行く。
早くに帰宅になったので、駅からまっすぐ実家へ。
お総菜を姑に渡し、手術の説明。ちゃんと図示した方がわかりやすいと思って、よることにした。
手術の話から、子の受験の話にシフト。いろいろこぼされて憂鬱。
帰り際にざっと雪かきをして、また駅まで歩き、駅からタクシーに乗って帰宅。
帰宅直後に、主人の横浜の従姉から電話。
また変なことを言っている。聞き流しながら、夕飯作るので(作ってないけど)と切る。
直後に、子の塾の先生から電話。
具合が悪いからと先生がいないうちに子が帰ってしまったらしい。
センター試験で玉砕してるのに、受験生の態度じゃない。平謝りに謝って、今後のことを話しているところに子が帰宅。
先生に今日中に再度連絡するからと約束して、いったん電話を切り、子と膝談判。
いつも通りの反応。かっとなって物を投げそうになるのを抑えながら(いくつかは投げた。当たっても痛くない物)いろいろと話す。
性根入れ替えてくれないことには進学もままならない。
本当に進学する気があるのか再確認し、今後のことをどうするのか本人の口からちゃんと言わせる。
主人に志望校変更について再確認の電話。寝ているところを起こしてしまったらしい。
その後、塾の先生に電話し、また平謝りに謝って、再度子のことをお願いする。明日は手術で数日私が留守だということも話す。
夕飯を作り始めたのは10時過ぎになってしまっていた。
時間も時間だったから、軽く湯豆腐に野菜を少し入れた物にする。
ほんとはちゃんとしたお鍋を作るつもりだったのに。

眠れないのでワインをあける。
飲みながらこの日記を書いている。
もうこんな時間。寝なきゃいけない。明日持たない。
でも、眠れない……。ボトルを開けてしまうとリスクが大きい。
寝なきゃ。

2010年01月19日(火)




ここ数日、眠れない夜が続く。
今日も2時半に目が覚め、そのまま朝まで。

本日入院。
昨日タクシーを予約しておいたので、入院手続時間まで余裕をもって到着。
入院時の送迎を主人の友人に頼む予定だったけれど、日程が急に決まったし、アテになりそうもないので、タクシーにした。
帰りもその友人にお願いするかどうか悩んでいたが、やはり前回の退院時、アテにならなかった件が効いていて、私の友人にお願いすることになった。

入院手続中、健康保険限度額適用認定書の手続をしていないことがわかったので、私が帰りがけに申請することに。けんぽは駅のすぐ近くだ。
病室は乾燥している。
今日は比較的日ざしがあったせいか、とにかく暑い。
荷物を片づけただけで、汗をかく。

今日は麻酔科の術前検査とCT、動脈血の検査があるらしい。
自動販売機でお茶を買って、2人で飲みながら、説明を待つ。
看護師さんは明るくて楽しい人だった。
看護師さんから説明を受けていると、担当チームのお一人である女医の方が血液採取にいらっしゃった。
前回の手術の話題になり、担当医を聞かれ答えると、みんなで爆笑になる。
主人とその担当医の先生が似ているというのだ。
私も口には出さなかったけれど、そう思ってたので、一緒に大笑い。
主人一人だけ理不尽そうな顔。

今回入院したのは東棟の10階。
前回が西棟の8階だったので、窓からの景色がちょっと違う。
街中がよく見える。夜になるとネオンが綺麗だろう。

説明を受けているうちにお昼のアナウンスがあり、食堂へ。
主人の食べている脇で座って、メニューの観察。
鯖のカレームニエルをメインにして、厚揚げと白菜の煮付け、デザートがゼリー。
そんなのでおかず足りるの?
ご飯は多かったらしい。うちで食べる倍の量が盛られている。
うちではご飯よりおかずメインだものね。

病室に戻って、一息ついたところで、私は帰る時間となった。
今日は子どもの新型インフルエンザの予防接種もあるのだ。
前から予約を入れていたのだが、日程が重なってしまったのだ。
3時〜の受付なので、2時の電車に間に合うように出なければいけない。
書類の手続もある。
……ということで早々に病室を後にする。

病院を出た後、無性に煙草が吸いたくなる。
禁煙しているから、ニコレットガムを口に放り込んで我慢する。
でも、無性に吸いたい。
やっぱ自覚はないけど、それなりにストレスになっているんだな。

バスに乗り込み、駅前まで行き、書類を交付してもらいにけんぽに立ち寄り、その後、自分のお昼をドトールでとる。
2時ちょうどの快速に乗り込むことができた。
今回のため、モバイルSuicaの設定もしておいたので、楽だった。

子どもと待ち合わせて病院に行くと、季節性インフルエンザの時とは大違いで、ガラガラだったので拍子抜けする。季節性のときは受付から終了まで2時間近くかかったのに、今回はすぐに接種、30分の様子見で帰宅。

帰り道、子どもと一緒に塾まで行き、隣にあるパン屋さんでパンを買う。
その後、友達の家に退院時の件をお願いに行く。
快諾していただいて、ほっと一安心。雑談をいろいろとしたのちに帰宅。

疲れていたのか、いつの間にか寝ていた。子どもの帰宅で起こされる。
明日の朝ご飯のつもりで買ったパンを夕飯に食べてしまった。
洗濯機を回しながら、また少し寝てしまったせいか、中途半端に目が覚める。
明日の朝も早い。まだ数時間眠れる。
寝なくちゃ。

明日やること。
・交付書のコピー。
・バスタオル・ハンドタオルの補充。
・着替えのシャツ・パンツ・カッターシャツ
・タオルケット洗濯→明後日持って行く
・子どもの受験料の振り込み
こんなところかな。

2010年01月13日(水)




アイソトープと頭部CTの連絡がまだ来ない。
入院の連絡もまだ来ない。
連絡がないのは、何もなかったということだと言い聞かせながら、じっと待っていたのだけれど、主人が自分の方から連絡してみるとのことで、今日病院に連絡をした。
入院の日程が決まる。

19日 入院
22日 手術

22〜25日まで、個室をお願いすることにした。
私が付き添いで泊まる期間だけでも。
その方がお互いにリラックスできるし、夜、私のいびきとか歯ぎしりで同室の人に迷惑を掛けてないかとか気にしないで済む。

16、17日は子どものセンター試験。
直後の入院となる。
退院の日程まで決まっていて、何ごともなければ31日には退院できるとの事。

不安は拭っても拭っても消えやしない。
それでも笑っていようと思う。

取引先に日程を連絡。
連絡最中にいきなり停電。
今日は大雪だ。


      

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