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オトナの恋愛考
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2018年06月29日(金) 夏の匂い

夏が来ると思い出す。

それは遠い日の昼下がり。
湖畔の宿、日暮の声。
木陰の歩道。まばゆい太陽の光。

誰とだったのか、思い出せないわけではない。

ひろとの夏は今年で何年目だろう。
それは箱根の避暑地であったり、伊豆の山奥であったり。
海が見えるホテルの時もあった。数えきれない夏の思い出。

今でも彼は毎月きちんと私に会いにきてくれている。
でも今月は断った。友人たちとの旅行の予定を入れたからだ。
わざとではない。けれど日程を変えようと思えば希望は出せた。
でも毎月第3金曜日。ひろが必ず逢いにきてくれる週末に
私は友人たちと約束をした。旅先からメッセージを送った。

毎月というお決まりはそろそろ終わりにしたほうが良い。

毎月逢わなくても良いのではないか。
当たり前のように逢瀬を重ねることに抵抗を感じるようになった。
逢わなくたって大丈夫。なんなら年に数回でもハレノヒは取っておいた方が良い。

でもひろと逢わなかった1ヶ月目には彼が恋しいと感じる
忘れかけていた感情。

もう梅雨も明けるだろう。

ひろは私と逢わない時間の過ごし方を始めたようだ。
私の知らない山へ今週末もまた登るのだろう。

雨上がりの夏の匂い。もうそこまできている。


夢うさぎ |MAIL

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