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オトナの恋愛考
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2010年06月30日(水) 距離感







昨夜、電話を切ってから
ひろからの「帰るメール」が着信した3時ちょっと前まで起きていた。

「起きて待っていないくて良いから。」と言われたけど。
「返信がなければぐっすり寝てるから。」と言ったらちょっと笑って
「わかった。」と言ったひろだけど。

「僕の大切なうさちゃん、おやすみ。」とメールが着信してすぐに返信を送る。

「短い時間で電話を切ったのは仕事が終る時間が遅くなるからと思ったけど
 本当はもっと話したかった。」と伝えた。


今朝、いつもの「おはようメール」にはその私の言葉が引用されていて、
「わかっていたよ。ありがとうね。」と。


出逢ってからまだ3ヶ月目だけど
遠い場所にお互いに住む私たちの距離がちょっと又縮んだ気がした。


今日は月末。そして会社の四半期二度目の決算月。
例の事件もあったりして、彼はきっと多忙な一日を過ごしているのだろう。


今夜は送別会。明日は歓迎会だと言っていたけど
またあまり飲み過ぎないと良いなあと思う。


「あなただけの身体じゃないんだから。
 何かあったら悲しむ女がここにもいるんだからね。」

昨夜言った言葉を覚えていてくれると良いのだけれど。






2010年06月29日(火) 悲しむ人






ただ今の時刻は0時を回って本当は水曜日。

日付が変わってもひろからの「帰るメール」がなかったので
私からしてみた。数分後、彼からメールではなくて着信があった。

「もしもし?どこにいるの?」

「うん、実はまだ会社にいるんだ。」

「まだ仕事が終らないの?大丈夫?電話なんかして。」

「うん、僕一人だから大丈夫。」

「あとどのくらいで終りそう?」

「うーん、あと2時間くらいかな?(笑)」

ひろは笑って言ったけど、それじゃあ夜が明けてしまう。



土曜日に見せる事が出来なかったレースの下着姿の写真を
彼の希望で月曜日に送った。

「セクシーでキレイだね。実物を見たかったなあ。」

「だってあの日はほとんど公の場所にいたから無理だったでしょ。(笑)」

「そうなんだよなあ。」

「今度逢える時まで楽しみにしててね。」


それから彼の健康に関することとか
腕の痺れが治らないという彼に何度も病院へ行くことを奨めていたので
やっと来月の半ば頃には行くことにしたと彼が言った。

「あのね、あなたの身体はあなたのものだけじゃないんだから
 もっと大事にしてね。
 あなたにもしもの事があったら、
 悲しむ人間がここにも一人いるんだから・・・。」

「嬉しいよ。」


仕事が終って帰る時にもう一度メールちょうだい、と言ったら
起きていなくて良いからね、と言われた。

返事がなければぐっすり寝ていると思って、と返事をしたら
ちょっと笑って、わかったよ、と言われた。

本当はもっと長く話をしたかったけど
長話をすればそれだけひろの仕事が終る時間が遅くなってしまうので
10分ほどで「じゃあ、またね。」と言って電話を切った。


考えてみたら明日(今日)は月末だという事に今気が付いた。



2010年06月28日(月) シンデレラの時間






パーティーが始まる5分前に私とひろは席に着いた。

その日、MCを担当するH氏が席にやってきた。

「こんばんは、うさぎさん。今日は特別ゲストでご紹介しますのでよろしく。」
と言って急いで行ってしまった。

「うふふ、いきなりゲストだって(笑)」
「そうみたいだね。」

スピーチは慣れているけどひろが初めて見るビジネスシーンでの私。
だから少し緊張したけれど、冷たいハーブティーを飲みながら
彼のそばで出番を待っていた。

始まってから20分後のあるパートの最後に紹介された。
ひろを振り返ると「頑張って。」と目で合図をしてもらって
ステージに向かった。

ディナータイムになり、メンターのSさんご夫妻と談笑して
記念に写真を撮ったり、久しぶりに会う人々と言葉を交わしたり
そんな私をひろはどんな風に見ていたのだろうか。
有名イタリアンのシェフが作った料理はとても美味しくて
ひろは気に入ってくれたようだ。
〆のコーヒーとデザートで楽しい会食が終了した時間は夜の8時過ぎ。

挨拶をしてレストランを後にした。

「どうしよっか。」
「最終は何時だっけ?」

この日、何度目か彼に確認された時刻は
22:54の最終の新幹線。

「じゃあ品川まで移動しよう。」

品川に着いたのが21時ちょっと過ぎで
1時間でも2人きりになれる場所を探したけれど
都会の片隅では駅前のカラオケルームだけ。

ビルの4Fの部屋を案内された。
最新式のカラオケルームは明るくてきれいだけれど
ガラス越しのドアからやはり丸見えだ。
ベンチシートに座るとひろが後ろから私を抱くような感じで座った。
私の腰に手を回して背中から抱かれるようなスタイルで
耳元に彼の吐息を感じて、いつものようにうまく歌えない。

歌わないひろの代わりに私が数曲チョイスした。
ずべてせつないラブソングで
私が曲名を選ぶたびにひろは「いいね。歌って。」と言って
ギュッと背中から抱きしめて黙って聴いている。

歌い終わって振り向こうとするたびに頬や髪やこめかみにキスをするから
私はドアの向こうが気になって仕方がない。

広い都内の死角になっている場所で二人になる度に
この日何度唇をあわせただろうか。

メトロやビルのエレベーターでは
ドアが開いた途端に人が乗り込んでくる訳で
私たちはドキドキ感を楽しみながらキスを繰り返す。

しばらく人が乗り合わせないことが確認できた時は
あまりにも気持ちが入ってしまい、彼が舌を絡ませて離れない時もあって
気が付く前に人が乗り込んできたときもあった。


ひろが入場券を買ったことを知らなかった私は
発車時刻まではまだ20分ほどあるにも関わらず
彼が改札へ入っていくことでホームで見送ってくれる事に気が付いた。

私の一人ぼっちのシンデレラ・エクスプレスの記事を読んだ彼が
今度は最終新幹線に乗って帰る私の為に
自分が自宅に帰るための最終に間に合わない事を覚悟で
見送ってくれる気持ちがとても嬉しかった。

この日、失った2時間の為に
予定は細切れでゆっくり抱き合う時間もなかったけれど
その細切れのほとんどの時間、ひろと私は触れ合っていた。

移動時間はずっと手を繋いでいた。
人がいなくなるとキスを交わし狭い空間では密着していたから
唇や舌や指や手や衣服越しの温もりをずっと感じていた10時間。

セックスするよりもエロチックなシンデレラの一日。


ホームの椅子に腰掛けて手を握りながら話をしていたら
急に彼が立ち上がり、私の手を引っ張ってホームの柱の陰に連れて行った。

柱とホームの間は1メートルちょっとで
人はあまり通らない場所で彼にギュッと抱きしめられた。

「いい年して恥ずかしいでしょ。人が来たらどうするの。」
と少し離れようと抵抗してみたけれど
余計に腕に力を入れて抱きしめるから
抵抗は諦めてされるがままにしておいた。

顎をちょっと上に向けられるとそのまま彼にキスをされる。
ちょっとだけ唇を合わせるだけのつもりが、
舌を絡めた濃厚なキスになってしまい、
背中に回した腕が力強くで
離れようとした私の身体はびくとも動く事が出来なかった。

「だめだめ。人が来る。」そばを人が歩く気配を感じる度に訴えたけど
「大丈夫。見えない見えない。」彼が私の顔を隠すように更に抱きしめる。



ホームに最終の下りが入ってきて、私たちはようやく体を離した。

「じゃあね。」と私はドアの向こうへ。
「うん、またね」と彼が言った途端に駅員に警笛を鳴らされる。
「あはは。この事だったんだ・・・」と言いかけた彼の声は
ドアが締まってしまい最後の方は聞こえなかった。

動き出しても彼の姿を目で追った。ホームに佇む彼が見えなくなるまで。

私のシンデレラエクスプレスの時間。初めての体験。
今度はいつ逢えるのだろうか。


今日からまたひろの忙しい1週間が始まった。



あの事件の顛末で、
今までの彼のビジネスが暗礁に乗り上げてしまう事だけは
言葉少ないあの日の会話で感じ取っていた。





2010年06月27日(日) ネット・カフェ






週末、私たちが一緒にいられるであろう時間は約12時間の予定だった。

ひろがたった2時間、待ち合わせ時間に遅刻したせいで
私たちの「天国のシエステ」は果せなくなった。

12時間のうち、1時間は形だけの書類作成と契約業務。
2時間はランチタイム、1時間半はショッピング、パーティーは3時間、
移動時間に1時間半は考慮しても、シエステの時間は3時間はあるはずだった。

でも、前の晩に飲みすぎて、意識を失って、気づいた時には
なぜかちゃんと家の絨毯の上で目覚めたひろからのメールで
待ち合わせ場所に行けるのが、約束の時間より2時間後だと知ったのは
私が東京行きの新幹線に乗った直後だった。

予定通り、最寄駅に約束した時間に到着して
駅の構内のお気に入りのカフェで、
忙しくてまだページを開いていなかったシュリックの「朗読者」を
半分まで読むことが出来た。

いよいよ、主人公がかつての年上の恋人と再会する直前に
ひろから「そっちに今向かっているよ。あと30分くらい。」とメールがきた。

まるで、私は彼との逢瀬のためでなく、
この小説を読むためにそこにいるような気までして
佳境に入る寸前で身支度を整えなくちゃいけない事を
なぜか残念にすら感じるほど物語に没頭していた。

急いで、食べかけの「ニース風サラダプレート」の、
トーストの残りを口にして、アイスミルクティーを飲み干し
パウダールームでメイクを直し、急いで髪型をチェックして
それからひろとの待ち合わせ場所へ急いだ。

私がショールームに着いてから5分後にひろが疲れた表情で入ってきた。

「ごめん。」「朝帰りだったの?」
「そお、気付いた時は家にいたけど二次会からの記憶がないんだよ。」
「ちゃんと家には帰れたのね。」
「オフィスに寄った形跡もあったし二次会に参加した事もわかった。
 覚えていないワイン・バーのレシートもあった。
 ちゃんと仕事のバッグはあったから。」

私は怒るつもりも責めるつもりもなかったので思わず笑ってしまった。
ただ大切なたった2時間が惜しかっただけだから。

会社の人がいたので他人行儀な言葉使いで
形式的な概要を説明して、隣のショップで必要なものを買って
ショールームを出たのが2時過ぎだった。

「何か食べてきた?」
「ううん、まだ。うさちゃんは?」
「私は軽くサラダみたいなのを食べた。」

パーティーが始まるまであと3時間弱。
移動時間を考えるとどこかで触れ合うには中途半端なお昼寝タイム。

会場のイタリアンレストランのある町に移動して
そこで時間を潰すのが一番効率的だと意見が一致して
私たちはメトロに乗り込んで約45分後にはその町のネットカフェにいた。

いくらペアシートブースだとは言え、
ブースと通路を遮っているドアは上と半分より下が空いていて
公共秩序を乱すカップルがいかがわしい行為をしないように出来ている。

フリードリンクのコーヒーを二つ持ち込んで
インターネットそっちのけで、ドアの外にはわからないように
私の膝枕でほんの束の間のシエステタイムを決め込んだ。

「疲れてるでしょ?膝枕でお昼寝くらいだったら許されるよね?」
「いいの?嬉しいな。じゃあお言葉に甘えて(笑)」

靴を脱いでペアシートで横になったひろは
私の膝枕で眠るどころか、向きを変えて私の腰にギュッと腕を回して
胸やお腹に顔をうずめる。

「ねえ、ひろが遅刻なんかしなけりゃ
 もっと違う場所でシエステできたのにねえ。」とちょっと苛めてみる。

「うーん、ごめん。記憶を失うほど飲んだつもりなかったのになあ。」

隣のブースから咳払いが聞こえ、そこは図書館と同じで会話は禁止。
ましておバカな中年カップルのイチャイチャ会話なんか
出入り禁止の対象になってしまいそうだ。

「手話に切り替えようか。」とひろの耳元で囁く。
彼が顔をあげニッコリと微笑み「筆談にしよ。」と答えた。

そしてそれまでキスしたり甘噛みしたり
舐めたりしていた私の手の平に何かを人差し指で書く真似をした。

よくわからなかった。3文字なのは途中からわかった。
わかったけれどわざと意地悪をして5回も手のひらを愛撫させた。

 し・た・い

見詰め合って微笑みあって
「ひろが遅刻しなかったら出来たのに。」と耳元で囁いた。

パーティーの為の薄いレースのブラウス越しに
彼の熱い吐息を感じ、布を通り越してその息は
私の奥の場所を溢れさせる。
薄いレースの上から噛んだり舐めたりするから
私の衣装は彼の吐息と唾液で濡れてきて
私の理性が甘い誘惑と戦っていた。


それから彼の背中をさすっていた左手をお尻の方まで伸ばすと
急に寝返りをして「もっとした・・・」と目で訴える。

もっと下は彼の欲望がマックスになっている事を証明していた。

ひろの厚い胸から締まったお腹。それからベルトの下の膨らみを
マッサージするふりをしてそっと撫ぜた。

通路をスタッフがさっきから行ったり来たりしている。

いないときを見計らってまたすっと撫ぜた。
私の空いている右手の手のひらや甲にひろがキスを繰り返す。

ふと気が付くとひろのベルトの下の欲望の膨らみに
シミをみつけて笑ってしまった。

「ひろ、ねえシミができてるよ。(笑)」「あ、ホントだ。」
これからパーティーに出席しなくちゃいけない事を思い出し、
2人で我に返ったのが始まる30分前。
あわてて洗面所へ彼が行き、私はブースでメイクを直した。

笑いながら急いでネットカフェを出て
私たちはイタリアンレストランへ向かった。

簡単にお互いの裸の奥底に触れ合えない環境の方が欲望が増加する。

でも公の場所ではそれまでの秘め事はずっと奥に仕舞いこみ、
私は彼にその日に大切な私のメンターに紹介しなくてはいけない。
エロチックな時間はそのままオアズケになってしまった。

ひろとの時間は束の間だけど
書ききれないほどの記憶があって
私はいつも何度かに分けて記録する。

続きはまたこの次にでも。






2010年06月25日(金) 企業戦士







昨夜もいつも通りにひろの帰宅時間まで起きていようと思ったけれど
どうしても我慢できなくてアラームを0時にセットして横になって
どういう訳が気が付いたのが明け方の4時前。

携帯をチェックしたら案の定、彼から電話とメールの着信履歴。
時間は午前1時ちょっと過ぎ。まったく気付かなかった。

出勤時間を見計らって「おはようメール」を送った。

「ごめんね。アラームをセットしておいたのに気付いたら明け方だったよ。」

「目覚ましまでセットして待っててくれたの?!
 そんな事これからしなくて良いからね。
 美容に悪いから起きて待っていなくていいんだよ。」

・・・と返事がきた。

だって、仕事からやっと解放されて
仕事帰りに私の声を聞きたいとか
話をしたいとか、そんな風に思ってくれるんだったら
それは起きて待っている価値はある。

「大丈夫。いつもは起きてるんだけど昨夜はどうしても眠かったの。
 今夜はやる事もあるのでちゃんと起きてるよ。」と返信しておいた。


そんなやり取りをしながらふと彼の笑顔を思い浮かべた。

ひろは私と一緒の時はいつもずっとゆるゆるの笑顔だから
そういう人だと思っていた。笑顔を絶やさない穏やかな人物像。

でも、普段の仕事中の顔を垣間見た時に、
ああ、この人は私と一緒の時は
本当に楽しんでくれているんだなあとか
私と一緒の時は嬉しいんだなあ、とか
そうわかった時はとても嬉しかった。


例の一連の事件の記事をチェックしてみた。

知れば知るほど、彼は日本のIT分野において
最前線で仕事をしている多忙なビジネスマンだと痛感する。

例えばIT関係の転職サイトによれば
彼の会社に転職して課長以上の管理職になるって事は
そうとうの能力がないと難しいという事。
能力、キャリア、人格だけでなくある種の特殊な才能というか
オーラというかそういうものを持っていないと
採用はかなり難しいと評価されていた。
もちろん年収も業界トップクラスである訳で
それだけに仕事もハードだって事は
彼の仕事ぶりを見ていているからものすごく納得した。

そして私がいくらふざけて憎まれ口を言っても
私の携わっている浮世離れした業界の話を聞いても
私が愛しくて仕方がない故に小さな男の子扱いをしても
いつも動じないでニコニコしている訳もわかった。

私の立場や言動に左右されたり、逆にチヤホヤする男も多いけど
彼はいつも私に対して冷静で落ち着いていて余裕すらある。
偉そうなことも言わないし、自慢もしないし、とても誠実で謙虚で
でも、ちゃんと気遣いは見せてくれていつも一生懸命だ。

でも
私はきっと彼がどんな社会的な立場であったとしても
私はただの男として彼を愛するだろう、ただそれだけ。

彼は不思議なオーラを持っていて私はそばにいるだけで癒される。
初めて逢ったあの晩からきっと私はひろにものすごく懐いている。



明日、彼にまた逢えるのが待ち遠しい。

ただ今の時刻22:36
今夜は一応前から関わってきた仕事が仕上がりその打ち上げで
飲み会だと聞いている。
でも明日私と逢うのだから、いつものように朝までじゃなく
ちゃんと今夜のうちに帰ると夕方メールがあった。

好きな飲み会も久しぶりだろうから
楽しいお酒は思いっきり楽しんでね、ひろ。

二日酔いだろうと寝不足だろうと
明日は私の中でぐっすり眠っても良いからね。





2010年06月24日(木) シエステ






ひろの会社の不正は私が想像していたより大変な事だった。

朝のメールは必ずひろの方から先に送られてくる。
何事もなかったかのようないつものおはようメール。

「おはよう、うさちゃん。今日はちょっと涼しいね。今日も一日頑張ろう!」

私は今朝早く家を出ていたので返信できたのはお昼前。

「ニュース見たよ。会社たいへんだね。」

私からふったので彼からの返信はちょっと切羽詰まったものだった。

「ニュースの件は本当に大変で、
 直接は関係のない我々のビジネスも吹っ飛んでしまう程だよ。
 たぶん、今までの苦労が水の泡になる可能性もあるかな。」



私には何もしてあげる事はできない。
だからこれからストレスフルになって今まで以上に
それこそ私になんて想像も出来ないくらいに窮地に立たされるのだろう。

私がしてあげられるのはただひとつ。
彼の健康を気遣って、癒しの存在に徹底するだけだ。

ランチタイムを過ぎた時間にもう一度メールを送った。
返信が来ない事は承知の上だ。

「ストレスが多いときほどちゃんと栄養を摂ってね。
 週末は、ご希望通りのランジェリープレイでも添い寝でも
 ご希望であれば赤ちゃんプレイ(これは先日話題になった)でも
 何でもしてあげるから、頑張れ〜♪」

・・・とちょっとジョーク交じりでエールを送ったけれど
もしかしたら洒落にならなかったかな。

今の時間は21:43。彼は客先への対応に追われているんだろう。
休まる暇もない私の恋人と、この週末は本当に逢えるのだろうか。

昨夜の電話で話した内容は・・・
「パーティーは夕方からだけど、待ち合わせどうする?」

「うさちゃんは何時でも大丈夫?」「うん、大丈夫。」
「朝早くてもいい?」「うん!ぜんぜん大丈夫。」
「じゃあ10時頃にしよっか。ランチは外せないでしょ?」「うんうん」
「で、夕方まで一緒にいてパーティーに出席して・・・
 それから『シンデレラ・エクスプレス』で帰ってね(笑)」「わかった!」

こんな感じ。朝から終電まで一緒にいたかった。
あとはひろの都合だけだったけど
彼の方からまるで意志が伝わったみたいに
全部、私が望んでいた事を提案してくれた。

朝、私の所属する本社で待ち合わせをしてある書類を作成して
それから新宿に移動してランチを食べたりショッピングに付き合ってもらって
たぶん、その後は夕方まで一緒に仲良く「シエステ・タイム」
まあ一緒に楽しむのはお昼寝だけじゃないとは思うけど。

一緒に過ごす時間のときだけでも
彼から仕事を取り上げて、ゆっくり休ませてあげたいのが本心。

2人だけのシエステ。束の間の天国の時間。






2010年06月23日(水) ニュース






昨夜遅くにひろから電話が着信していた。
私が出ないので直後にメールも着信していた。

「うさちゃん、起きてる?」

彼がどこにいるのかわからないので

「今どこにいるの?電話していい?」

「今タクシーで帰るところだよ。電話していいよ。」

すぐに電話を掛ける。

「もしもし?ひろ?あとどのくらいで家に着くの?」

「ん?あと30分はかかるから大丈夫だよ。」


10日ぶりに聞く彼の声。なんだかお疲れモードだ。無理もない。

「忙しかった?」

「うん、忙しい案件が終らないうちに
 実はうちの会社がニュースに出てしまったんで
 その対処に追われているよ。」



詳しい内容はひろは話さない。私も聞かなかった。

わざと楽しい話題に切り替えて
電話を切ってから急いでウェブで検索した。


良かった。ひろに直接は関係のない事件だったけど
これは会社自体の株価が下がってしまうような不祥事だ。

楽しい話題はそっちのけで
もし彼が直接関与していたらどうしよう、
という心配はなくなったけど大きい会社はこれだから大変だ。


電話を切った直後なのにまたメールが送られてきた。


「タクシーの中だったからあまり話ができなかったよ。
 おやすみ、うさちゃん。愛しているよ。」


うん、私も愛してるよ。


今度の週末逢ったらいっぱい甘えさせてあげよう。
私と一緒の時はゆっくり眠らせてあげたい、と心底そう思う。

私の中でゆらゆらと・・・





2010年06月22日(火) シンデレラ・エクスプレスの夜






昔、JRの宣伝でこの言葉が流行ったときは
私は遠距離も恋愛も無縁な年代だったけど
今ならこの言葉の意味がよくわかる。


日曜日の東京からの帰り、私はホームで「ひかり」を待っていた。
その1本前が名古屋行きの「のぞみ」。

発車寸前なのに抱き合って離れない若いカップルがいた。
発車ベルが鳴り響き、やっと名残惜しそうに離れたかと思ったら
もう一度彼女の方が彼に走りより一瞬だったけどキスをした。

それから彼の方を振り向き振り向き「のぞみ」に乗り込み
席に座ってからも窓際にくっついて彼をみつめ、
彼の方も柵にもたれて窓の向こうの彼女を見つめていた。
彼は駅員の無常な注意の笛でやっと柵から離れ、
それと同時に「のぞみ」は動き始めた。

彼女は彼を見つめ続け、彼も彼女の姿を追い続け
やっと「のぞみ」がホームから走り去ると、
我に返った彼はそのままそこから立ち去った。


すぐそばに立っていた私は
ことの一部始終を見ていたわけだけど
何だかせつないシンデレラエクスプレスの休日の夜。

後日、その事をブログに書いた。




ひろからのコメントは。。。

「うさぎさんもその時、彼に抱きしめられたかったでしょう?」




私はあの夜、王子さま不在のシンデレラだったけど
恋人たちの別れのシーンを見ていた私の気持ちを
知ってしまった私の王子さまは
「本当はそばにいて抱きしめてあげたかったよ」っていうメッセージ。



そうだと私はとても嬉しい。


2010年06月21日(月) 週末が待ち遠しい







今日、知らないアドレスからメールが着信していた。

うっかりスパムメールだと思って削除しそうになって
件名を見たら、ひろからのメールだった。

よくよく見ればそれは彼の会社のアドレスで
このまま返信していいものか携帯へ送った方がいいのか迷ったけれど
会社のサーバー経由ではログが残ってしまう可能性があり
もし私のメールを彼が見落として残ってしまったらまずいんじゃないかと
結局、携帯の方へ返信をした。

私はあと30分で人と会う約束があり、
彼の質問は到底、携帯からのメールじゃ伝えきれない内容で

「13時30分までぐらいなら、あなたの都合の良い時に
 直接、電話ちょうだいね。」と返信したけれど

結局、その時間までに電話はかかってこなくって
私も体が空いたのが夜の8時近くで
その時間じゃまだ彼は仕事中な訳で
うたた寝をして気が付いたのが真夜中の2時過ぎ。

0時過ぎに彼からの「帰るメール」が着信していて
それから2時間も経っていたけど返信した。
当然、応答はなかったけれど。

今日はランチを食べる時間もなかったとメールに書いてあった。
今週はずっと東京だと聞いていたけれど
オフィスにいればいたでPCの前でずっと忙しく仕事をしていて
その合間に私にメールをしてくれたらしい。


今日は一日中、すれ違いの私たち。
24時間デートからもう10日も経ってしまったけれど
毎日毎日彼は出勤時間と退勤時間、時々昼休みにメールをくれるから
彼の一日の行動が想像できて、離れている事を感じない。

あと3日でまた彼に逢える事が待ち遠しい。。。






2010年06月20日(日) おしゃべりメール






今日の私はまた仕事で東京。
この1週間、ひろは仕事が忙しく大変だった事を知っているから
お互いに時間を作って30分でも1時間でも
逢いたい気持ちはヤマヤマだったけど
それをあえて無理をしない方向へもっていく。

メールは毎日必ず朝の「おはようメール」から始まって
彼の仕事が終る夜中の23時から2時頃までは
まるでチャットのように会話をする。

「あのね、今週は忙しかったの知ってるから
 日曜は無理しなくていいからね。
 その代わりもし都合が良ければ、26日のパーティーに一緒にいかが?」

私の知人が主催するレセプションを兼ねた
ビュッフェスタイルのパーティーに誘った。

本心は、仕事のついでにバタバタ時間のない時に逢うんじゃなくて
ちょっとお洒落して彼とゆっくり過ごしたいだけ。

それに今日は大切なお客様と会う約束をしていたので
仕事と恋愛をうまく両立できない私は
今日はビジネスに没頭したかった。

「26日の件わかったよ。僕も今日は自宅で仕事をしているよ。」と
彼から返信があってちょっと安心。

夕方、本社で大切な契約も無事に終って、
メトロの駅へ向かう途中彼からのメールが着信していた事に気が付いた。

「まだ、東京にいるのかな?」

まだ、いるよ。
離れてはいるけどいつもよりはずっと近い場所に。


それから1時間半後に家に着き、
何度かメールをやり取りしているうちに
私は返信途中で眠ってしまって、
朝気が付いたら彼からの最終の送信時間は午前2時。


「愛するうさちゃん。おやすみ。」


また1週間、私は元気に過ごす事ができる。



 


2010年06月16日(水) 2泊3日の旅






ひろの最新のブログ記事。


 ここ最近仕事が忙しく、久し振りに更新します。

 2泊3日の旅というのも、実は出張。。。打ち合わせと飲み会の連続。。。
 追い討ちをかけるようにここ最近の暑さ!
 暑さに弱い僕にとって最悪の状況であり、もう汗だくバテバテです・・・(笑)
 なんと今週からまた忙しくなる予定で、実はとっても憂鬱なんです。

 そんな忙しい中にも嬉しい出来事が週末にありました。
 さてさてどんな出来事だったか・・・詳細は秘密(笑)です。
 しかし心身ともに癒されたことは確かです。
 こんなに楽しかったのは久し振りです。
 またこの出来事を再現出来るように、日々精進(笑)したいと思っています!

 楽しくて身体にも良くて人脈も広がっていく。
 僕のこれからの人生にとって、
 こんな素晴らしい出会いは無いと思うんです。
 この出会いを大切にしたいと思います。。。




彼の記事が反映されて読めたときはすごく嬉しかった。
もう天にも昇っていくような感じ。

彼の投稿は私だけ理解できるメッセージ。



2010年06月15日(火) 24hours_last






チェックアウト時間ぎりぎりに部屋を出た私たちは
エレベーターで何度もキスをした。

今まで彼にそうされる度に、タシナメテいた私だったけど
もうそうする事に慣れてしまって
彼の唇を当然のように受け入れていた。

ホテルを出て駅に向かった。
前の晩にお茶を飲んだカフェの前を通り過ぎる時に
ひろは急に私のボストンバッグを自分の旅行用カバンの上に乗せた。

「重いでしょ。ほら最初からこうすれば良かったね。」
「ありがとう。」

メトロの路線を間違えて乗ってしまった私たちは
次の駅で乗り換える事になり
逆の路線のホームまで、まだ500mも歩かなくてはいけない事に気付いた。
慣れないハイヒールのせいで私の足は少し痛んだ。

「なんか足が痛くなっちゃった。」「ほんと?じゃあタクシーで行こう。」

そういうとまた方向を変えた彼の後についていった。

地上に出て手際よくタクシーを拾ってくれた。
行き先は私が所属する日本法人の本社。
これはひろにはわからないから、私が住所を告げた。

少し早めに着いたので近くのカフェで時間を潰した。
今回、彼はゲストとして私の仕事仲間が主催するセミナーに参加。

朝になって別れるのは寂しいと言った私のワガママを利いてくれた。

本社のセールスセンターの一角で行われるセミナーは
私が10年来お世話になっているアメリカ人のご夫妻が主催。

私はかなりご無沙汰をしていたので
相変わらず美しい奥様の方が
嬉しそうにそばに来てくださったのでひろを紹介した。

本当の関係は明かすことが出来ないので
「最近、懇意にしてくださっているお客さまの○○さんです。」と
ひろの本名を彼女に告げた。

「あら、そうなんですか。ようこそいらっしゃいましたねえ。」と
片言ではあるけれど流暢な日本語でひろを迎えて下さった。

旦那さまのJ氏も近づいてきたのでもう一度、彼を紹介した。

ひろは誰に紹介しても恥ずかしくない。むしろ誇らしくもある。
「はじめまして。今日は楽しみにしていました。よろしくお願いします。」
ニッコリと微笑んでご夫妻を喜ばせた。

前半が終了したインターバルの時間に
姉のように可愛がって下さっている50代の女性リーダーたちに呼ばれた。

「ちょっと、うさぎちゃん元気だった?」
「今日のゲストは素敵な方ねえ。」
「どこで知り合ったのよ。」
「ちょっと紹介して。」

少し困ってしまったけれど、魅力的な男性を
選別する目は肥えている彼女たちの目に留まったって事は
ひろはまずまずのレベルな男なんだろう。

この日の彼はスーツは同じものだったけど
前の日とまた違うドレスシャツを着ていてすごくハンサムだった。

椅子に座った彼のそばに行き、
「ねえねえ、あそこにいるお姉さまたちが
 あなたが素敵だから紹介してって。」とイタズラっぽく笑って言った。

彼はニコッといつもの笑顔で椅子から立ち上がり
ひろに興味津々な二人のセレブな女性リーダーに会釈した。

彼女達は嬉しそうに魅力的な笑顔で近づいてきた。

「ようこそいらっしゃいました。素敵な方ですねえ。
 うさぎさんとどうやってお知り合いになったの?」

困惑している表情がわかったので私がひろに代わって答えた。

「うふふ。秘密です。」わざと茶化して言った。逆にその方が冗談ぽい。
「あらーちゃんと教えなさいよ〜。」と言われ、
「えへへ。冗談ですよ。
 お客様のご紹介で最近プログラムを始めた○○さんです。」

興味深々な色っぽくて素敵なレディたちに紹介した。

一番年上の尊敬するN女史が
「うさぎさんはとても素晴らしいアドバイザーですから
 ○○さんは運が良いですよ。よくアドバイスを聞いてあげてね。」
と言ってくださった。

「はい。その通りですね。僕は運が良い。」と
ひろは笑顔でそう答えてくれて嬉しかった。

一緒に席に戻ってから、彼女たちの年齢と年収を彼に教えた。

「へえ、凄いねえ。それに皆さん綺麗だしそんな年齢に見えない。」
「うふふ。だから言ったでしょ?うちの会社のプログラムは凄いって。」

それから後半の部が終ったのは夕方の4時過ぎだった。
久しぶりに会って、ビッグパパJ氏に捉まりそうになったので
ゲストが待っている事を口実にして本社を出て外で待つひろの元へ戻った。

「ねえどうする?」
「ん?まだ僕と一緒にいたいでしょ?」意地悪っぽくわざと訊くから
「うーん、ひろの意地悪。私に言わせるの?」とすねて見せた。
「あはは、僕もまだうさちゃんと一緒にいたい。」
「じゃ、今度は新宿に移動しよっか。その方がひろも私も都合いいよね。」
「そうだね。そうしよう。」

新宿へ移動して東口に出ていつものホテル街へ。

何度かまた気持ちのいい快楽の時間を過ごした後
今度は身支度の時間に余裕を持った。

ベッドに腰掛けてシャツのボタンを止めながら
急に彼が真面目な顔で私に言った。

「あのさ。」「なあに?」

「正直に言うと僕は今の仕事で普通以上の収入はあると思う。」
「うん、そうでしょうねえ。」と正直に答えた。

彼の会社とポストと仕事の激務を考慮すると
たぶん8桁は下らない年収はあるはずだ。

「でもね、定年後の事を考えるとうさちゃんの仕事は
 副業にいいんじゃないかなと思う。」
「そうだね。今は時間がないのはわかってるよ。」
「僕は今の仕事に満足しているけれど、伝えたい人がたくさんいるんだよ。」
「うんうん。私もそう思うよ。」
「それにうさちゃんが素晴らしい仕事をしている事もわかったし
 僕の人生においてとても良い出会いだと思ってるよ。」
「そう思ってくれると私も嬉しい。」

それから今まで私に言わなかった彼のご両親や兄弟の事。
忙しい中でも社外での県人会や大学OB会の交友関係の事も話してくれた。

「あのね、また1週間後に東京に来る予定なの。」
「そうなんだ。20日だよね。」
「そう。」
「ちょっとスケジュールを調整してみるよ。」

私からまた逢いたいと言ったわけではないけれど
そう言ってくれたことがとても嬉しかった。

それから乗車する駅が違うのに
新幹線のチケットを買って改札まで見送ってくれた。

「あれ?ひろが乗る駅はここだっけ?」「ううん、違うよ。」
「ありがとう。わざわざ見送ってくれるのね。」
「そう。だってうさちゃんは方向音痴だって知ってるし
 すぐに間違うから心配で付いて来た。」

優しい笑顔でひろはそう言った。
改札を入る時に抱きついてキスしたいぐらいだったけど
人ごみの中ではそれは無理だから
彼の手をそっと握った。彼も握り返してくれた。

少し歩いてから振り返ってみると
彼はまだこちらを見てくれていて私はすごく嬉しかったけど
都会の人波は私をコンコースからホームまで容赦なく押し流し
彼の姿も人ごみの中に消えてしまった。

ひろとの24時間はこんな風に流れていき
私たちはまた新たな選択のドアを開けてしまったようだ。

その予感はすごく嬉しくもあり悲しくもあった。

また私は過去の過ちを繰り返しそうで
愛をとるか仕事をとるかその選択にまた迷いそうになる。





2010年06月14日(月) 24hours_midnight







仲良く手を繋いで部屋に戻った。

「ねえ、もう一度見せて。」「え?」
「ガーター(笑)」

よっぽど気に入ってくれたらしい。
リクエストに答えて、ベッドに腰を掛け
もう一度スカートを少しめくった。

「うーん、色っぽいなあ。そのままちょっと待ってて。」

と言うと、携帯カメラを向けてきた。
私も調子に乗ってポーズをきめた。

「もう少しスカートを上げて。」「こんな感じ?」

「そうそう。一枚ずつ洋服を脱いでみて。」

ワンピースを脱いでキャミソールだけになった。

「うんうん。良いなあ。それも脱いで。」「だめー。」

そろそろ恥ずかしくなった私はキャミソールの肩紐だけちょっとずらし

「恥ずかしいよ。」「そう?すごくセクシーだよ。」

なんだかんだ小一時間ほど撮影会の真似事をしていたけれど
我慢しきれなくなったひろは携帯をドレッサーに置くと
シャツとパンツをもどかしく脱ぎ捨ててベッドに上がって抱きついた。

私の膝に顔をうずめて
黒いストッキングを履いた私の太ももを
撫ぜながらしばらく大人しくしている。

私は愛しくなって、彼の髪をそっと撫ぜた。



記憶を辿って書いてはいるんだけど
この後の記憶があまりないのはなぜなんだろう。

私達はとても気持ちの良い快楽を貪りお互いを食べて
何度も何度も交わった記憶はあるけれど


ひろと出逢ってから、もう何度も彼に抱かれているんだけれど
セックスしている時の描写を詳しく書けないのは
きっと私はずっと記憶が飛んでしまうほど
エクスタシーの波に翻弄されているからなんだろう。

彼とのキスの味は覚えている。
彼の指や唇や舌やペニスを私の体中が覚えている。
彼の肩や胸の厚さ、乳首、おへそ、毛深い腹から下半身、
胸の下から下腹部に残る古い手術痕を私の指や舌が覚えている。

上で優しく動いていたひろが、私を抱き上げ膝の上に乗せ
そのまま自分が仰向けになり私を上に乗せたのも覚えている。

気持ちよく絶頂を迎えそうになり
激しく彼の上で動いてしまう私の腰を
彼が両腕でギュッと抑えたのも覚えている。

「あぁん、どうしたの?」

閉じていた瞼を開けて彼の顔を見下ろすと
苦しそうに目をきつく閉じて、
眉間にシワを寄せた愛しい表情。

「いきそうなの?」ひろが黙って頷いた。

「いって良いよ。」私は息も絶え絶えに囁く。

「ううん、まだ勿体無い。もうちょっと我慢して。」

それから、上になったり下になったり前から後ろから
私たちは快楽の嵐の中で一緒に天国へ上り詰めていった。


真夜中から明け方まで3度は交わった記憶はある。
夜明けの朝日の中で交わった後、
目が覚めたのはチェックアウト30分前。
慌てて2人で身支度を整えてホテルを出たのが10時ちょっとすぎ。

真夜中から明け方までの記憶はこんな感じだったと思う。

強烈な快感の記憶は私の体の中心が
今でもはっきり覚えてはいるんだけれど
そのプロセスをほとんど覚えていないのは
彼の体に触れた途端、私の思考は停止して
快楽のみを貪り続けているからなんだろうなあ。

記憶を辿って書いていたら、色んな事を思い出して
私の身体がまたひろを求めて始めて感じている。

でも今度逢えるのはいつになるのかわからない。


散策から帰って抱き合う前にひろの携帯に着信履歴が残っていて
「ちょっと電話して良い?」と言ったあと、
彼が人差し指で「静かにしてて」と無言で私の方を見た事を思い出した。

「お疲れ様です。まだ仕事してるの?」と電話の相手に話し始めた。

私と一緒の時のゆるゆるした笑顔のひろとは別人の顔で
的確に部下に指示を出すビジネスマンの顔。

私はベッドに腰をかけて
10分ほどおとなしく黙って電話で話す彼の顔を見ていた。

彼は電話を切ったあと「ごめんね。」と言った。

「仕事忙しいの?だいじょうぶ?」と心配になって訊いてみた。

「うん、ちょっとやっかいな事になってるらしいけど
 僕はまだ名古屋にいる事になっているから大丈夫だよ。」

話の内容は私には理解できなかったけれど
彼にとって、また忙しい1週間が始まるらしい事だけはわかった。



次回は次の日に私のビジネスの場でひろを紹介した時の記憶。
久しぶりに会った仕事仲間の女性たちに彼はとても評判が良かった。


今の時刻は22時40分。まだ彼はオフィスで仕事の真っ最中。





2010年06月13日(日) 24hours_2nd






笑いあいながらもお弁当を一生懸命食べて
品川に着いたのが20時半すぎ。

ひろは残さずにほとんど食べてくれて
私はご飯だけ半分以上残してしまった。

駅を出て、すぐ目の前に
ホテル・パシフィックは私達を待っていた。

大きなホテルだった。老舗ではあっても
今年閉館してしまうホテルだと思うとちょっと感傷的になる。

古くはあるけれど清潔感のある部屋は
最上階といえないまでも十分夜景を楽しめた。

2人でしばし窓の外を眺めていた。

「ほら、あそこに僕の会社のネオン看板が見えるでしょ?」

「あ、本当だ。」

「もともとその隣のふたつの白いビルだったんだけど
 駅前開発の時にあの大きなビルに移ったんだよ。」

彼の名刺にあるロゴと同じネオンが目の前に見えた。
実際には彼の会社は都内だけでも本社以外にもたくさんあって
日本全国にはグループ会社を入れると数え切れないほどある。
彼のデスクは新宿にある。そのネオンの大きなビルは
その中のひとつ。

カーテンを開けたまま、ひろに抱き寄せられ
そのまましばらく唇を合わせていた。

「ひさしぶりだね。」「うん、ひさしぶり。」
「ねえ、ガーター着けてきたの?」「うん、ご希望通りにね(笑)」
「ちょっと見せて。」「うふふ、まだだめ。」
「ちょっとだけ。」

ベッドに寝転んでカシュクールの合わせ目が
そのままワンピースの巻きスカートの深いスリットになっている。
そのすそをちょっとめくって見せた。

ガーターストッキングとそれを吊っているベルトがちょっとだけ覗く。

「うーん。セクシーだな。もうちょっとめくって。」「だーめ」

焦らしていたら、そのまま覆いかぶさってきて
抱きしめられて滅茶苦茶にキスされた。
しばらくお互いの美味しい味を堪能していたら
彼のジュニアも私のあそこももうMAX寸前だったけど
夜はこれからお楽しみの時間。

「ねえ、もう寝ちゃうの?」
「ん?どこかへ行きたい?」
「うん、もったいないよ。ちょっと散策しよ。」
「そうだね。お腹はいっぱいだからコーヒーでも飲みに行こうか。」

私達は手を繋いで部屋を出て、エレベーターでもキスをした。
ドアが開く度に離れるタイミングを外すとちょっと恥ずかしかった。

駅前のオープンエアのカフェで
ひろはブラックのアイスコーヒー。私は抹茶ラテ。
それからプリンスのアネックスまで、
ネオンに惹かれてぶらぶらと夜の散歩を楽しんだ。

「疲れちゃったね。」「もう帰ろうか。」

ホテルに戻るまでの小一時間。
都会の夜の真ん中の死角で何度も隠れてキスを交わす。

さあ、夜はこれから本番。続きはまた後日。






2010年06月12日(土) 24hours_1h






前日の憂鬱な会話を後悔しながら
せっかくのお泊りデートなので
頑張って自分でテンションを上げながら
シャワーを浴びて念入りにボディケアもして
ひろの希望のガーターベルトも装着して
ちょっとセクシーな、普段滅多に着ないワンピースに着替え
夕方、名古屋から新幹線に乗ってくる彼の為に
美味しい定食屋さんのお弁当をテイクアウトして

彼が私の住む町に来るまでの数時間、
色んな事をしながら待つ間、
すっかり憂鬱な気分は消えて無くなり
彼に逢えることばかりでもう嬉しくて仕方がない。

メールで乗っている車両を確認したり
車内でどんな事をしちゃおうか、なんて冗談を交わし
テンションはやっとMAXで彼に再会。

相変わらず優しい笑顔。
用意したお弁当が思ったよりボリュームがあって
週末の上りで混雑していた自由席では
広げるのがちょっと恥ずかしいくらいの立派なお弁当で
二人で笑いながら一生懸命食べてたら
メールで交わしていたような事なんてする余裕もなし(笑)
あっという間に品川に到着してしまった。

どうして彼と一緒にいると時間が高速で過ぎてしまうんだろ。
24時間の最初の1時間はこんな感じ。





色々ぐずぐず考えても仕方が無い。
今この時を大切にしたい。ただそれだけ。



長くなるので続きは何回かに分けて
大切な記録として
時間の経過と共にここに残そうと思う。




2010年06月10日(木) ガーターベルト






今朝、ちゃんとメールがあって
お昼過ぎには、名古屋へ向かう新幹線の中からもメールがきた。

「もう少しで、うさちゃんの住む町を通過するよ。」

私は運転中で、仕事の合間にずっとひろの事を考えていたから

「ひろの事ばかり考えていたのは近くに感じていたからだね。」と返信した。

数時間前、23時少し過ぎた頃、今度は名古屋のホテルから電話があった。
コールは2回で止まったので、慌てて外の駐車場の車に移動した。

最初は、明日逢ったときに何したいのか、どんな格好で来て欲しいのか、
一緒に新幹線に乗ったら、あんな事とかこんな事しちゃうそうだとか、
私と話をしているうちに、あそこが大きくなっちゃったとか、
そんな他愛もない、おバカな恋人同士の会話だったけど。

私は聞かなきゃ良いのに、私の前に付き合っていた女の事とか
奥さんとホントは仲がそんなに悪くはないんじゃないかとか
時々はちゃんと夫婦生活もあるんじゃないの、だとか
彼は、バカ正直に答えるから私はちゃんと彼に言った。

私は夫とはもう離婚するつもりだからもちろんセックスもしていないし
ひろとしかしていないけど、しないでって言いたいけどそんな事言えないし、
女は旦那さんに大事にされていたり、うまくいっていれば浮気はしない、とか
もし離婚したらフェアじゃなくなるから、もうひろとは逢わないと思うとか

せっかく、遠足前の小学生みたいにウキウキしていた心がしぼんでしまった。

「ごめんね。こんな話をするつもりじゃなかったのに。」

「うん、でも逢えなくなるなんて嫌だな。」

「女はね、自分だけをみていてくれる存在が欲しいものなの。」

「それはわかる。俺だって今はうさちゃんとしかエッチはしていない。」

「そうなんだ。でもね、もし別れるような事になったら自然消滅とか
 メールを無視するとか、そんな風に終らせることだけはしないでね。
 ちゃんと、話をしようね。お互いに。
 ああ、こんな話するつもりじゃなかったのに、ごめんね。やめよ。」

「ううん、明日逢った時にちゃんと話をして。」

「わかった。今夜はもう寝よ。」

「うん、おやすみ。」「おやすみ。」


気が付いたら1時間半も経っていて、
気持ちがしぼんでしまったのも回復できないでいる。

好きなのに、好きになっちゃいけないから
私の中で黄色のシグナルが点滅していたのに
赤信号に変わっていても、強引に渡ってしまう性格は
まったく困ったものだ。

明日、ひろの要望は、ガーターベルトにストッキングで
下着をはかずにスカートをはいてきてだなんて
そんな気になれずにもうすぐ朝になってしまう。

もっと気を楽に人生を楽しまなくちゃいけないよなあ。



2010年06月09日(水) 待つ女






いつもの時間を大幅に過ぎた時間にひろからのメールがあった。

「昨夜は飲み会でまたやってしまったよ。
 電車に乗った後の事を全然覚えていない。ごめんね。」

昨夜は定時になってもメールを送っても返信がなく
今朝もいつもの時間になっても何もなく
私は起きてから色々考えてしまった。

彼が連絡してこない理由を色々考えた。

何か彼の気に障ることでも無意識に送ったかな。
飲み会だとしても、酔っていても
定時メールが送られてくることの方が多いのに
余程何かあったのでは?

事故にあった、或いは具合が悪く倒れてしまったのではないだろうか。
病院にでも運ばれて連絡できない状態なのではないだろうか。

気持ちが離れた、とか
妻にばれてしまった、とか
他に逢っている女がいるんじゃないだろうか、とか

そんな事はもう通り越して
最悪の事態まで想像してしまった。

心配していたと素直に返信した。

彼からの返事はただ「ごめんね。」「ありがとう。」それだけ。

明後日の金曜の夜に駅で待ち合わせる予定だけれど
その夜は、初めてゆっくり朝まで2人で過ごせるはずだけど
この胸の奥になんだかモヤモヤとする感じは何だろう。

今夜はちゃんと定時に送ってくれるのかな。
彼から来なければ、たぶん私からは送らない。

真夜中、ずっと携帯を握り締めていたとしても。





2010年06月08日(火) Honesty







前の晩「帰るメール」があったきりレスをしなかった事で
彼からの理由は・・・

「寂しくなかった?ごめんね。あれからタクシーで寝てしまったよ。」

私も月曜は朝から仕事だの私用に追われていて、
ミーティングが終って帰宅したのが23時頃だったので
やっと風呂に入って布団の中から彼にメールして落ちていたので、
即レスはなかったけど問題なし。

でも「寂しかった」のは事実なので素直に返信。

その後、今夜はいつもの「帰るメール」もなし。

自分からはメールは滅多にしないけど、待ちきれなくて送ってみた。

「今夜はまだ仕事なのかな?それとも飲み会中?
 どちらにしても、あんまり頑張りすぎないでね。」と。

0時をちょっと過ぎても、それから1時間以上経っても返信はなし。
返信がないのは返信できない状況なんだと判断して
何度も送るのは止めてちょっと寂しかったけど
今夜はもう2時を回ったので寝よう。

明日の朝になれば「ごめんね」の言葉と共にメールが来るだろう。

これまで飲みすぎて酩酊状態で
メールがなかったことは数回あった。

今回もそんな事だろうとは思うけど、
義務的なら一日に何度も送ってくれなくても良いけれど、
本当なのか嘘なのか理由はいつも飲んで寝てしまったという事。

一番心配なのは「酩酊状態」になるほど
平日の夜なのに泥酔するほど仕事帰りに飲んでいるという事実。

飲まないといられないほど仕事が大変なのか、
すぐに家に帰りたくないほど家庭が上手くいっていないのか、
或いは飲み会というのは言い訳で
本当は近くに住んでいる女性との逢瀬を重ねているのか(妄想だけど)

遠距離恋愛というのは信頼関係がなければちょっとだけ不安。
私は彼を信じてはいるけれど
彼は私を信じてくれているのかな。

私たちの関係そのものが「誠実」でない事はわかっているけれど
2人の間だけはいつも「誠実」でいたいと、そう思う。






2010年06月06日(日) ホテル・パシフィック






夜も朝になってもメールの着信がなく
まあ週末だから仕方がないと、帰省中の娘と出かけた。

午後1時になって、やっとひろからメールが届いた。
やっぱり思っていた通りだったけど気にしてちゃんとメールをくれた。

「昨夜はごめんね。今日は何してるのかな?」

今日は彼も娘さんの運動会の後、コストコで買い物中だと知ったので
「たまにはお互いに父と母の顔しなくちゃね。
 こんなメールお互いに娘には見せられないね。」
とちょっとクールダウンしていた私。

自分達の最近の深夜の会話はちょっとオーバーヒート気味だったから。

彼からの返信は・・・

「そうだね。でも父と母の顔だけじゃ歳をとってしまうよ。
 男と女としての顔も大事だよ。
 
 じゃこんなメールなんてどう?(笑)

 『うさちゃん、愛してるよ(はぁと)チュ』 」

思わずニヤニヤしてしまう自分が可笑しかった。
エロチックじゃないけどこんなの更に見せられるわけがない。


真夜中、何度かメールでおしゃべりをした後、

「そうそう、今度の金曜の夜は品川でホテルを予約したからね。」
と突然言われた。

来週末の土曜日は仕事で東京へ行く予定だったので
関西出張から帰ってくるひろと
私の住む町の新幹線の駅で合流して
それから東京で前日からお泊りできるように調整中だった。

忙しいひろのスケジュールを思って、
実現できたらいいのになあ、ぐらいにしか考えていなかったので
既にホテルまで予約してくれていた事がすごく嬉しい。

予定はあくまでも未定だったので
いつでも泊まれるラブホテルで良いと思っていたけれど
彼は今年の秋閉館になる老舗のシティホテルの名を告げた。

もちろんラブホ1泊分よりはるかに高い部屋で
都会の夜景を見渡せるダブルルームの高層階だった。

いつか彼がブログに書いていた
「宝石を散りばめたような美しい夜景」が見える部屋。

待ち遠しい。あと1週間でまたひろに逢える。





2010年06月05日(土) おあずけ






昨夜もひろからの「帰るコール」があった。

昨日は仕事以外のお付き合い。
「県人会」の飲み会だったので、0時少し前に定期便メール。

「今から帰るよ。お風呂に入ってるのかな?(笑)」

ちょうどバスルームから出て入念にボディケアをしようと
ローションを手に取ったときだからタイミング良すぎて可笑しかった。
彼の感じる妄想をわざと促進するために

「今お風呂から出てボディケアしてるとこ(笑)」と返信した。

ところがそれから30分経っても1時間経っても返事なし。
たぶん帰りのタクシーからだったと思うけど
酩酊状態でそのまま家に着いて寝てしまったんだと
過去の経験で判断して、携帯を枕元に置いて私も就寝。

2度ほど東京にいる娘からのメールが着信して
確認してからそのまま朝まで寝てしまったけれど
ただ今の時刻は朝の8時56分で
彼からのメッセージはまだない。

今週は熊本のシステムトラブルで大変だっただろうし
昨夜の飲み会はリフレッシュで楽しいお酒が飲めたんだろう。

きっと疲れがどっと出てしまって寝てしまったんだろう。
だからちょっと期待していた週末の
「エロチックな会話」はお預け状態。

今日は、娘が友だちの結婚式で帰省してくる。
珍しく実家の母からも電話があったりして
私もちょっとリセットしなくちゃいけないな。

週末の土日は彼も私も、
それぞれの父と母の役目をしなくちゃね。

オトナになってからの恋愛は
いつもはいちゃいちゃドキドキしてるけど
たまには軌道修正も積極的に必要あり。


2010年06月04日(金) エロチックな会話






最近、真夜中にエロチックな会話ばかりしている。
ひろの要望で私が送ったセルフヌード画像のせいだ。

仕事が終わって23時頃にひろからメール。

「今から帰るよ。まだ起きてる?」

「起きてるよ。お風呂から上がったところなの。」

こう返信すると彼からの返事は決って、

「お風呂って聞いただけで反応しちゃうよー。」

彼はそんなエロチックなメールを
会社からの帰りの電車やタクシーの中から送ってくる。

それから、帰宅した彼が眠るまでエロチックな会話は続く。

「ひろが反応したって知っただけで私も反応しちゃったよ。
 これって条件反射なのかな(笑)」

「うさぎのそこはどんな風に反応しているの?」

「あのね、ちょっと膨らんで濡れてるの。」

「あー大きくなっちゃったよ。
 うさぎの膨らんで濡れているところをペロペロしたいなあ(笑)」

「私もひろにペロペロして欲しいよ。ひろのが欲しい。」


・・・なんて、彼のジュニアが本当にこんな会話で
大きくなっている事は写メで送られてきてるから確認済みだけど
女の私は自分でセルフサービスするほど昂ぶるわけじゃなかった。

でも昨夜はひろに体の隅々までキスされる妄想で
珍しく自分で慰めて声を抑えるのが大変だった。



今朝、いつもの「おはようメール」の内容は、

「うさぎが送ってくれた画像を見ながら、
 昨夜は寝る前に自分でしちゃったよ(笑)」




来週まで待てなくて、
私達はほぼ同時刻の遠く離れたふたつのベッドで
お互いを想いながらそんな快楽を共有する日々に乾杯。




2010年06月02日(水) 恋人の日






昨夜は23時半頃にひろからメールがあった。

「今から家に帰るよ。まだ起きてる?」

とめずらしく絵文字もない1行文で。

「お疲れ様。まだ起きてるよ。もう東京に戻ってきたの?
 それとも熊本からなの?」

と返信してから2時間経っても返事なし。

2時を回った時点で「おやすみメール」を送っても返事なし。

最近じゃ、こんな事があっても気にはならなくなった。
どこからにしても疲れて眠っちゃったんだろうな、で私も就寝。

今朝はちゃんと「おはようメール」が届いた。
やっぱり東京へ昨日のうちに戻って来ていて
本社で夜中まで仕事で、帰りのタクシーの中から最初のメールを送って
帰宅してからすぐに倒れるように寝てしまったひろが想像できた。

今日は千葉の松戸に移動中にまた昼過ぎにメールがあった。

「あんな強行スケジュールじゃ疲れちゃうよね。
 そんな時はうさぎランチ(私が薦めたプログラム)をちゃんと食べてね。」

とメールしたからその返事。

「心配してくれてありがとう。打ち合わせが終ったらどこかのカフェで
 ちゃんと摂るね。」と返事があった。


来週の6月12日は「恋人の日」だと友人から聞いていた。
ちょうどひろと逢いたいね、と言っていた日だ。

前日、彼は岐阜へ出張で日帰りにするか泊まりにするか思案中。
数日前の電話での私からの提案。

「岐阜からだったら○○市(私の住む町)で途中下車してくれたら
 私も金曜の夜に一緒に東京へ行けるでしょ?それは可能?」と聞いてみた。

「それ良い。ノゾミじゃなくてヒカリに乗るよ。それだったら、
 ○○に止まるから一緒に東京へ行けばその夜は泊まれるね」

「うんうん。朝まで一緒にいられるから次の日は講座に一緒に参加しよ。」

「わかった。なんとかスケジュールを調整してみるよ。」

そんな約束を交わしてはいたけれど
忙しい彼の仕事の内容はなんとなくわかっている訳で
実現できたら良いなあ、と思っている程度だけれど
私の為に無理しないと良いなあ、
でも無理してでも実行してくれたら良いなあと
切に望んでいる私もいるのが事実。

ひろの存在を知ったのは8ヶ月前の昨年の10月頃、
直接メールのやり取りを始めて5ヶ月目で実際に逢って、
特別な存在になってから3ヶ月経った。

いつかは別れがやってくる事はわかってるけど
そんな日が来る事は承知の上で
私はいい歳をして今ひろに夢中になっている。

でも以前の恋愛経験より、クールに自分たちを見ている自分もいる訳で
冷静に物事を客観視しているのも否めない。


でも本当に・・・

人生何が起こるかわからない。



2010年06月01日(火) 貴女の事を想って・・・






真夜中、ふと目が覚めて携帯を見たら電話とメールの着信履歴。
昨夜はちょっと疲れて寝てしまっていたんだけれど
彼に電話をしてみた。

「もしもし」

「あ、もう寝てたの?ごめんね。」

「うん、気が付かなくてごめんね。」

「眠いでしょ。」

「ううん、目が覚めたよ。」

月曜は山梨へ出張でそのまま熊本って聞いていたけど
いったん東京の本社に戻り、羽田の近くのホテルからだった。

「今まで仕事だったの?」

「うん、そう。
 明日早い便で熊本へ行くからそのまま羽田のホテルに泊まりだよ。」

「何してるの?」

「ん?うさぎの事考えてるよ(笑)」

「ちゃんとアレ飲んだ?」

「今日は飲めなかった。」

「連続3日間じゃないとご褒美の対象にならないんだけどなー(笑)」

「え、そうなの?今日はまだ寝ていないから終っていない。
 今から飲むから。」

「じゃあちゃんと飲んでる画像を送ってね。」

「わかった。へんな画像も送るかも。(笑)」

「いいよー私だけに見せるんだったら。」

「わかった。今から送るよ。」


それから30分後に送られてきたメール添付の画像は3枚。

飲む前と飲んだ後の容器の画像と・・・
3枚目は「うさぎの事を想いだしたらこんなに大きくなっちゃった。」
という彼のマックスサイズのジュニアの画像(笑)。

ちょっとビックリしたけど、まあ私の事を想ってならば許してあげよう。

「近くにいたら今すぐ行ってペロペロしてあげたいよ〜(はぁと)」と
サービスメッセージ。

あれからどうしたのかな。
私の事を想いながら(ひとりエッチ)しちゃったのかな。

そんな事考えていたら私のエロスの泉も溢れてしまいそう。



夢うさぎ |MAIL

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