オトナの恋愛考
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今夜久しぶりに映画を観た。
今でも誰を愛しているのか気付いた夜。
「ずっとそばにいてね。」
「ずっとそばにいるよ。」
「何十年も経ってお互いにおじいさんとおばあさんになって そうしたら私たち、もう誰にも邪魔されすに一緒にいられるのかな。」
「うん、たぶん。きっともうボケて何もわからなくなっても きっと2人で同じ事を繰り返し話をするんだろうね。」
「そうそう。ほらさっきの会話だって、もう何度も繰り返してる。」
「あはは。ホントだ。きっと老人ホームの日の当る窓際で きっと飽きもせずにね。」
「ずっとそばにいて。」
「ずっとそばにいるよ。」
私がいつかこの世を去るときに そばにいて欲しいと思った唯一のひと。
あと何十年かしたら願いは叶うのだろうか。 もう二度と私のところへ戻ってきてはくれないひと。
この想いはきっと明日の朝には消えてしまっているだろう。 だから今夜また書きとめておく。
私の心の奥の秘密の小部屋に隠されたあのひとへの想い。
「ずっとそばにいて。」
「うん、ずっとそばにいるよ。」
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