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2008年04月24日(木)
さーて。

そろそろ日記をかきたくなってきた。

お父さんが死んでしまって半年経った。

こんな悲しい事は今まで出会ったことがなかった。
とすると、今まで泣いたり落ち込んだりしてたのは
たいしたことなかったのだなあと思う。
死んでしまった事実はもちろん悲しいんだけど
そのあとのいろんな思い出やらがつらい。

死んでしまうことは人間しかたのないことだよねえ。
でも、どうしても悔やんでしまう。

ご飯を飲み込みにくくなっていたのに
一緒に生活していたのに、それを話す事ができなかったお父さん。
お父さんが仕事から帰ってきてご飯を食べるとき
居間へとっとと移動していたから、
一人で食べていたお父さん。

病院嫌いで怖がりで、自業自得だと責める気持ちはあったけど
弱音を吐けないように私達がしていたのかなーとか
どうして気付いてあげられなかったのかなーとか。
64歳。
そんな年、わたしの年で考えると
あと倍は残っていない。

今まで耳にタコが出来るくらい、使い古された言葉を
自分でしみじみ使うことになってやっと
その意味を理解できるんよね。

生きてる人間は、毎日死んでいった人のこと
考えて過ごす事なんてできない。

でも、他の人よりも前向きな気持ちが少なくって
あと、人との別れ恐怖症なわたしは
ずいぶんだらだらした半年を過ごしてきたと思う。

そろそろ重い腰をあげなければ。

こないだ暇な休みのとき
1年だけ一人暮らしをしていた街に行ってみた。
駅は覚えてるんだけど、なんせ10年以上前のことで
町名を覚えてなくって手探り状態。
勘だけを頼りにうろうろした。
ビックリするくらい様変わりしてたので
たどり着くのにどんだけかかったか。

きっとないだろうと思ってた2階建ての緑のハイツ、当時は畑の中に
建っていたんだけど
ずいぶん褪せた緑色になってたけど
たくさんの新築一軒家の中にぽつんと残ってた。

あのときの感動ったらすごいね。
何一つ覚えてないのに、どわわーーっとそのときの
自転車に乗りながらみた風景とか、
花のにおいとか、考えてた事とか、好きだった人の顔とか
今は付き合いのない沢山の顔とか
いっぺんに思い出した。
どれもなんで今まで忘れてたの?という感じ。

自分のことを見つめなおす、これまたありふれた言葉だな。
でも本当にそういう気持ちになれたの。
ここでいったん何もかもリセットしようって
少しだけ元気になった。