It offers a cup of wine at common days!
x0000



 非定型縊死にチャレンジ! 実践編

早速、ネット大先生に具体的な教えを請う。
足が着くような場所での首吊りを「非定型縊死」というのだそうだ。
ぷらーん型は「定型縊死」。
後者は確実性が高いが、やり直しができないので、苦痛の伴う窒息死の場合もあるとのこと。
道具としては、ビニールヒモやネクタイでは強度不足、柔道着の帯は柔らかさはベストらしいが幅が太いのが難点とのことで、利用度ベスト3に入る電気コードを持ってきた。
ロフトベットの枠に輪を作ってかけ、ぶら下がって体重をかけてみたが、解けることも切れることもない。
電気コードってこんなことに都合良い強度なんだ、便利だなぁと感心した(笑)。

と、色々調べていくうちに、事前にしなければならないこともわかった。
まず、遺書を書くこと。
ないと、警察が念のためにと家中をひっくり返すらしい。
携帯のメモに
「疲れたんで、逝きます(⌒∇⌒)」
などと適当に他殺でない旨を入れ、画面を見たときに最初に目に入るようにし、画面ロックを解除し、電源が落ちないように充電コードを繋いで、一丁できあがり。
次に、家族にグロテスクな顔をいきなり見せないための配慮を細やかながらでもしておこうというもの。
帽子とマスクで顔を隠すことである。
これも準備OK。
弛緩対策にオムツもするべきとあったが、そのために買いに行くだけの勇気と積極性がなく、ジーンズを履くことで目立たなくする程度で、我慢してもらうことにする。

風呂に入って体を綺麗に洗ってさっぱりし、着替えていよいよ実行だ!
徐々に首だけで体重を支えるように、体を持っていく。
7秒くらいで頭がガンガンし出し、ボーっとしてくるとのことだが、息が苦しいばかりが続く。
これは単なる窒息だ。
このまま死亡するまで我慢するなんて無理だ。
はぁはぁ言いながらロープを外すと、首の絞め方を確認する。
「頸部大動脈を強く圧迫しろ」
とある。
それどこなの?
喉仏の少し上と両耳の横?
喉仏って!?
他の女性もその部分で躓き、質問しまくっていた。
しかし、定型で実行すれば位置などわからなくても大丈夫というような回答ばかりで、役に立たない。
先をいく先輩方の苛立ちを感じ、なんとなくほっこりしたり。
実際の成功者の写真を見ても、顎に近いあたりにロープがかかっていることしかわからない。
あの位置にうまく落ち着かせるにはどうしたらいいんだろう・・・。
それと、今までのチャレンジだと、耳の後ろはガラ空きだった。
しかも首の後ろではなく、前に結び目がある。
そうか、気道を塞がないために、後方重心なのか。
改めて、首の後ろに体重をかけて挑戦してみる。
首のコリに丁度よく、気持ちがいい・・・。
徐々に体を下げていき、途中で耳のあたりにヒモ部分がくる。
耳の後ろが擦れてちょっと痛いぞ。
と思う間もなく、ツルリとヒモが耳の前に来てしまい、交差させていたヒモが解けてしまった。
「ちぃっ!」
何度やっても滑ってしまう。
舌打ちして、立ち上がり、一旦輪から逃れる。

ロープの結び方をきちんとしないとダメなのか。
調べると、もやい結びかハングマンズノットという結び方が良いらしかった。
そこで、より良いとされる後者の結び方の動画を見ながら真似してみたが、全然うまくいかない。
ぐるぐる巻きにして真ん中に最後に通すだけじゃないの?

朝から飲まず食わずに研究していた体力的疲労感のうえに、結び方がうまくいかないという頭脳的な疲労感が重なり、グロッキー。
その日は、床で寝てしまった。

2016年05月29日(日)



 非定型縊死にチャレンジ! 下調べ編

一番確実な自殺方法は何か?
前職の経験から、リストカットや薬の大量服用などは、成功する気がなく注目して欲しい人のための選択肢だと断言していいほど、失敗率が高いのはわかっている。
リストカットから始まって様々な方法にチャレンジするも全て失敗、精神病院に叩き込まれたり、家族の監視が強まったりする中、最後には自宅でのぶら下がりでようやく成功したという事案を前職で取り扱ったことがある。
これほどわかりやすい例はなく、自殺するならこの方法しかないと強く感じたものだった。
その後、職業的向上心といえば聞こえはいいが、実際は単なる好奇心から、職場にある自殺関連書物も読み漁り、その感覚で間違いないと確信するに至った。
現職でも、現在、死亡担当となり、自殺は数日に1回はお目にかかる特段珍しくもない案件となっているが、死因は縊死ばかりだ。稀に溺死などがあると、努力家だなぁと感心してしまう。飛び降りなどは対策されている場所が多くなったのか、昔より明らかに少ない。

ということで、死ぬときはぶら下がる!と心に決めていたものの、実はその具体的方法については、今まで真面目に勉強してこなかった。
よくテレビドラマで見るぷらーんと足の着かない場所でぶら下がっているシーン、あれでいいんだろうと簡単に考えていたのだ。
ところが、現実はそう甘くなかった・・・!
家の天井は低いわ、そもそも鴨居がないわ、風呂場の乾燥用の棒では強度が圧倒的に足りないわ、会社のトイレは自殺対策されているのか天井部分にロープをかけるところがないわ。
公園の木などにぶら下がるのは、早期発見率が高く失敗しやすいことは、仕事上わかっている。
地理的感覚もないのに、人里離れた山奥まで行けるはずもなく、自分ではうまく奥地に辿りつけたつもりでも、地元の人にはよく通る場所だったりするなどというバカげた有様になるのも怖い。

そう言えば、STAP細胞騒動で、上司が職場の階段の踊り場で縊死したはず。
足が着く場所での自殺だ。
これしかない!

実行場所が職場というのは、当て擦りにも嫌がらせにもぴったりで、彼の選択に拍手を送りたいが、うちのような雑居ビルの場合、早朝に出勤してくる無関係の誰かに発見されてしまうのは確実なので、残念ながら追随はできない。本当は資産価値を下げるので選択したくしないが、実行場所は自宅しかないだろう。

2016年05月28日(土)
初日 最新 目次 MAIL HOME



My追加

日記才人日記リンク日記の森