doo-bop days
ブーツィラの音楽雑記



 「神々とともに 帯広カムイトウウポポ保存会の歌と踊り」

国の重要無形民俗文化財に指定されている帯広カムイトウウポポ保存会の映像「神々とともに 帯広カムイトウウポポ保存会の歌と踊り」が、『地域文化資産ポータル』で見られる(本編: 45分, ダイジェスト: 3分)。映像の収録と制作は2002年頃らしい。

「神々とともに 帯広カムイトウウポポ保存会の歌と踊り」には、帯広カムイトウウポポ保存会の設立に寄与し、指導者であった故・安東ウメ子さんの姿はもちろんのこと、ウメ子さんの従兄弟で、ウメ子さんの『ウポポ サンケ』にハゥエヘ(掛け声)で参加(&表ジャケットにも登場)した故・尾関 昇エカシ(長老)の在りし日の姿も映っている。
帯広カムイトウウポポ保存会の皆さんによるウポポ(アイヌ語で歌)に混じり、いくつかのウポポでは、安東ウメ子さんの歌声がはっきり聴こえるのも嬉しい。

[追記→] 帯広カムイトウウポポ保存会の活動を収録 “神々の舞”を後世に 市が製作(『十勝メール.com』「帯広めーる」2003年4月30日)

2006年05月23日(火)



 「永田法順の琵琶を聞く会」 6/2大阪 & 6/3東京で開催?

“日向の琵琶盲僧”「永田法順の琵琶を聞く会」が、6月2日(金)に大阪、翌3日(土)は東京で開催されるらしい(『夕刊デイリーWeb』4/24付の延岡市・永田法順師と元NHKチーフ・ディレクターの川野楠己氏を取り上げた記事より)。

「永田法順の琵琶を聞く会」とは、永田法順師による琵琶の生演奏が聴ける公演のことと思われる。
「永田法順の琵琶を聞く会」が行われる会場、チケットの申し込みなどの詳細をネットで調べてみたのだが、現時点では不明。公演日まで約半月しかないのに、何もわからないというのも不可解だ。

永田法順師の公演が本当に行われるのだとしたら、個人的には見逃すわけにはいかない。新たに何かわかったら、本投稿に追記するつもりでいる。

全集『日向の琵琶盲僧 永田法順』の詳細→右上の[進む]をクリック→永田法順プロフィール→左上のボタンをクリック→釈文(しゃくもん)の試聴(約33秒)

→5/23追記ある方に教えていただき、いくつか判明した。永田法順師の演奏会が6/2大阪 & 6/3東京で行われるのは事実である。ただ、大阪公演のチケットはすでに完売。東京公演も満席とのこと。ちなみに会場は、6/2(金)が大阪倶楽部、6/3(土)は銕仙会能楽研修所(表参道, 定員200名)で行われる。
ところで、『文化デジタルライブラリー』において、永田法順師による盲僧琵琶の弾き語りの動画が1分間ながら見られる(「舞台芸術教材1」→「日本の伝統音楽 楽器編」→「楽器図鑑」→「盲僧琵琶」(一番右上)→永田法順師の画像をクリック)。

2006年05月18日(木)



 “ライの女王”、シェイハ・リミッティ死去

アルジェリアの大衆歌謡であるライの女王、シェイハ・リミッティが、5/15 PM2:50、心臓発作のためお亡くなりになった。83歳だった。

朝の通勤時、シェイハ・リミッティの遺作となったCDで、各方面から高い評価を得た『N'ta Goudami』(右の画像, 2005年12月発売, 試聴)を追悼の意を込めて聴く。
「秋にはライの某大物のコンサートが日本で開催されるかもしれない」という、ある交渉中の情報を2ヶ月くらい前に知り、勝手ながらリミッティの公演かもと思っていた。今度こそ絶対に観に行くつもりだった。2年近く前のリミッティ来日公演を見逃してしまったのが、今となっては悔やまれてならない。

ご冥福をお祈りします。

『フランス語系人のBO-YA-KI』「シェイハ=リミッティ讃」(2006年5月16日付)
RAI大好き!(2006年5月16日付)

2006年05月17日(水)



 伊福部 昭 − 『新版 管絃楽法』、6月出版予定

作曲家の故・伊福部 昭先生の絶版となっている大著『管絃楽法』(上・下巻)の「新版」が、6月に音楽之友社から出版される予定。値段は、税込み18,900円とのこと。

晩年の伊福部先生が取り組んでおられた仕事の一つに、『管絃楽法』の改訂があった。改訂作業はどこまで終わっていたのか知らないが、6月に出版される「新版」は、『管絃楽法』の改訂版かもしれない(→5/17追記: あるブログによると、伊福部先生は改訂版を完成させることなく逝去されたという)。

ちなみに、「伊福部昭先生のすべて」などによると、日本の作曲家の多くは、伊福部先生の『管絃楽法』から「オーケストレーションを学んでいる」そうで、坂本龍一までもが「今でも大変お世話になって」いるという(坂本龍一のブログ『ひっかかり』2006年2月9日付より)。
作曲家でない私としては、伊福部先生の名著『音楽入門 − 音楽鑑賞の立場』があれば十分か。
【追記】「『管絃楽法』の新装版刊行に際し、出版社側は著者・伊福部先生の意向に反し、原著の表現・言葉遣いを現代風に改めたがっているらしい」(『doo-bop days』2007年03月11日
【2008年2月6日追記】
音楽之友社によると、『管絃楽法』が「遺族の諒解の下」、ついに復刊となるらしい。2008年2月発売予定で、価格は25,200円。「Amazon.co.jp」のページはこちら

久しぶりに『You Tube』を訪れ、キング・クリムゾンなどの動画を見る。伊福部先生もチェックしたところ、陸上自衛隊中央音楽隊による「SF交響ファンタジー第1番」が見られるようになっていた。

2005年に日本武道館で行われた「平成17年度 自衛隊音楽まつり パート12」の映像だそうで、動画のタイトルは、「Theme from Godzilla by Japanese Army」とある。本来15分近くある「SF交響ファンタジー第1番」の、約1/3に短縮されたヴァージョンだ。吹奏楽団が円や8の字、S字状などに目まぐるしく変わりながら演奏し、行進する様は、陸上自衛隊中央音楽隊ならではのものだろう。

陸上自衛隊中央音楽隊は、伊福部作品への深い理解と演奏力の高さなどが窺える秀作『伊福部 昭 吹奏楽作品集』を、2005年にCDで発表している。

『陸上自衛隊中央音楽隊』
『自衛隊音楽隊の情報サイト』

2006年05月12日(金)
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