大晦日の縁起担ぎの食べ物といえば年越しそばですね。 年を越す前に食べ、そばを残すと翌年金運に恵まれないともいわれています。
縁起担ぎの由来は・・・ そばの形状から細く長く達者に暮らせ、そばが切れやすいため一年のの苦労を切り捨て翌年に持ち越さない 金細工職人が散った金粉をそば粉の団子で集めたことにちなみ、金運を願った ・・・など、諸説さまざまです。
今年も「予防と審美専門・小林歯科クリニック」のブログをご覧いただきましてありがとうございました。 年越しそばは、今日中にどうぞ。
長旅の疲れは、温泉で癒しましょう・・・ということで、左の坊ちゃん列車に乗って道後温泉に行きました。
右のからくり時計ですが・・・ 通常時2段の回廊が、30分毎に3段にせり上がり、中から夏目漱石の小説「坊ちゃん」の登場人物が次から次へと登場してきます。
東京駅を19分遅れで発ったサンライズ瀬戸・・・さらに、先行列車の遅れをも被り、高松駅に着いたのはナンノカンノで55分遅れ。 もうピンときたかと思いますが、コレって、山形県での脱線転覆事故の間接的な影響です。
さて、朝食を讃岐・高松で食べました。 何を?って讃岐と言えばうどんです。 訪れたのは「手打うどん一代」。 中央が「かき揚うどん」で、右が「いろいろうどん」。 どちらも、具だくさんで楽しいうどんです。
調整用の時間もたっぷりとってあったので、幸いにもその後の旅程には影響なし。 所用で徳島県方面へ。
今日が、今年の最後の診療日です。
とは言っても、診療自体は午前中のみで、会食
の後、午後は大掃除でオシマイでした。
具体的には書き(け)ませんが・・・ 振り返れば、年頭に立てた目標に達した部分もあるにはありますが、まだまだという部分の方が多いような気がします。
ともあれ、これで、年内の更新も終わりになります。 皆さま、良い年の瀬をおすごしください。
渋谷界隈のクリスマスの風景です。 左から順に・・・ オペラシティ(駅は初台ですが、厳密には西新宿です) 新宿サザンテラス(新宿と呼びますが代々木、向かいのタイムズスクエアは千駄ヶ谷です) 道玄坂のイルミネーション 恵比寿ガーデンプレイス 東急本店内でのハンドベル演奏 ↑の写真は、全て今月に私@小林が撮影したものですが、必ずしも今日の撮影ではありませんので悪しからず。
皆さま、今年のクリスマスをどのようにお過ごしになりましたか?
2005年12月24日(土) |
日本のサンタはケチ? |
欧米などを中心に保険・金融事業を展開するアクサは、世界11カ国・地域で就労者と退職者に分けてクリスマスプレゼントの予算と、誰のために買うのか、ということに関して意識調査を実施したそうです。 その結果・・・
クリスマスプレゼント予算の国際比較 クリスマスプレゼントに使う平均予算は、調査対象11カ国すべてにおいて増加しました。 就労者でみると、トップは昨年のイギリスを抜きアメリカで、前年から383ユーロ増加して1,116ユーロ(約15万7400円*)となりました。 続いてイギリスが880ユーロ(12万4100円)と、この両国は10万円を越える結果となりました。 日本は、昨年に引きつづき最も低い予算額となりましたが、昨年と比較すると7,464円増加して18,156円となりました。 *1ユーロ=141円(05年12月1日時点の為替レート)
誰のためにクリスマスプレゼントを買う?の国際比較 欧米では、配偶者/パートナー、子供、両親、その他家族、友人、仕事関係者、孫と、プレゼントの対象を幅広く考えているのに対し、日本では、両親、その他家族、友人、仕事関係者にプレゼントを買う人の割合は他国より著しく低い結果となりました。 唯一、日本が11カ国中トップとなったのは、「孫にプレゼントを買う」と回答した退職者の割合で、82%となりました。 一方で、配偶者/パートナーにプレゼントを買うと回答した人の割合は、就労者57%/退職者29%にとどまり、11カ国中最下位となりました。
・・・とのことでした。 さて、何はともあれ、メリークリスマス!
↑の言葉は、16日の閣議で決定された「少子化社会白書」の中で、日本の現状について使われた表現なのだそう。
さて、昨日、発表された厚生労働省の人口動態統計の年間推計で、日本に住む日本人の人口は05年に初めて減少に転じることが分かった。 出生数から死亡数を引いた「自然増加数」はマイナス1万人で、統計を取り始めた1899年以来初の「自然減」となる。
これは、政府系調査機関の予測よりも1年早い。 また、少子高齢化に歯止めがかからない実態にへの対応が、諸外国に比べ、遅すぎるなど、政府の見通しの甘さが露呈したものに相違ない。
私たちとしても、長期の展望に立ち、従来型の歯科医院などではなく、「予防と審美」の専門クリニックであり続けなければ、とスタッフ一同、再確認をした。
今日は二十四節気の一つ、冬至です。 日照時間が最も短い日ですよね。 ちなみに、今日の東京の日没は16:31とのこと。 午後の診療がはじまると、もう早くも夕暮れです。
さて、気象庁は、これまで「今シーズンは暖冬」としていましたが、12月が記録的な寒さと大雪になったことから予測を見直し・・・ この冬が20年ぶりの全国的な「寒冬(かんとう)」になる可能性が高いと発表しました。 既に積雪が3mを超える所もあるというのに、なかなか訂正に踏み切らなかったのは、沖縄を除けば、気象庁のある関東だけ(!?)が雪が積もっていないせいでしょうか?
2005年12月20日(火) |
06年のキーワードは・・・ |
新聞68紙、雑誌約150誌の記事データベース「ELNET(イーエルネット)」を運営するエレクトロニック・ライブラリーは、今年1〜11月の記事で使われた言葉の登場頻度や増加傾向などから予測した「06年の注目キーワード」を発表した。
その結果、06年の注目キーワードには・・・
【政治】の分野に、ポスト小泉レースが決着する「総裁選」、安定した皇位継承実現のため「長子優先」採用などで通常国会提出が準備されている「皇室典範」改正。 在日米軍再編による沖縄の「普天間飛行場」移設問題は、政府と地元との調整難航が予想されるとのこと。
【経済・産業】分野では、利用者からの期待が高まる携帯電話の「番号ポータビリティー」制、放送と通信の融合により、音楽配信に続き普及が予想される「動画配信」、ネット取引で市場を活気づけている「個人投資家」など、見通しの明るいキーワードもあるが、国民の日常の生活に影響する「消費税率」や「量的緩和」策は、しばらく目が離せない話題だ。
【社会】分野では、来年も引き続き国民の関心が集まるマンション・ホテルの「耐震」強度偽装問題。 また、米女子ツアー出場予定の「宮里藍」は、世界に挑戦する日本女子スポーツ選手の期待の星として、今年以上に注目されるかも。
・・・とのこと。
2005年12月16日(金) |
表参道にイルミネーション復活!? |
98年を最後に中止された「表参道の風物詩」イルミネーション。 他地区に先駆けすぎたのか、ゴミ・騒音などで裁判沙汰・・・なんのかんので中止になりましたよね。 今なら、都内でも各所でイルミネーションを行ってているので、そう珍しくはありませんが、是非、復活させて欲しいものです。
・・・ということで、01年から1本の欅に限りライティングが始まっていました。 当初の照明には使用電力が少ない光ファイバーを使用して変化するさまざまな色が表参道を演出していたのを、表参道界隈に出入りする人なら誰でも?ご存知のはずです。
それで、今年はといえば、太陽光発電を利用した自然に優しいイルミネーション「ライティングオブジェ」と称して、青と白のLED(発光ダイオード)4000個を飾り付け、昼間に貯めた太陽光発電の電気を使って点灯させました。 今日の点灯式には、地元の原宿少年少女合唱団の児童ら約50人も参加したそうです。
LEDは、電力消費量が少なく、発熱もほとんど無いので木に優しいですよね。 来年はもっと規模を拡大し、いずれは表参道の風物詩にして欲しいものですね。
2005年12月15日(木) |
2005年CMタレント好感度ランキング |
CM総合研究所ほか調べの ↑ が発表され、SMAPが9年連続で総合部門の1位に輝いたそうだ。 SMAPはメンバー個人でも健闘し、男性部門のトップ5を独占したという。 昨年まで3年連続で1位だった木村拓哉さんに替わって香取慎吾さんが首位になるなど若干の入れ替えはあったが、変わらぬ人気ぶりを見せつけた。
その一方で、お笑いコンビ「アンガールズ」の2人が男性部門のトップ10に入る“異変”も。
女性部門では「オロナミンC」のCMが好評だった上戸彩さんが昨年1位の松浦亜弥さんを小差で制して1位に。 以下、矢田亜希子さん、樹木希林さん、安田美沙子さんの順だったという。
CMタレント好感度(総合部門) (1)SMAP 1850ポイント グループ1位 (2)香取慎吾 908ポイント 男性1位 (3)木村拓哉 838ポイント 男性2位 (4)中居正広 811ポイント 男性3位 (5)TOKIO 678ポイント グループ2位 (6)上戸 彩 672ポイント 女性1位 (7)稲垣吾郎 635ポイント 男性4位 (8)松浦亜弥 630ポイント 女性2位 (9)くぅ〜ちゃん 574ポイント キャラクター1位 (10)草なぎ剛 559ポイント 男性5位
そういえば、総合ランキングの中には女性が2人のみですね。 CM界では、男性上位でしょうか?
2005年12月14日(水) |
たばこ価格が値上がりすれば・・・ |
たばこ増税、価格引き上げが論議されているが、価格が上がれば、喫煙者がたばこをやめようと考えていることが、民間組織の禁煙広報センターの調査でわかった。
具体的には・・・1箱400円なら23.5%、500円で51.2%、1000円なら73.4%が禁煙すると答えたそうだ。
値上げによる禁煙効果は、購買力の低い未成年に特に効果的とされる。 O氏によると「日本のたばこは先進国のなかでも最も安い。イギリス並みの1箱1000円まで引き上げるべきだ」としている。
国は医療費抑制のための生活習慣病対策の柱に喫煙率低下を掲げているが、そのためには大胆な値上げ策が必要なようだ。 税収減分をはるかに上回る余剰財源を「児童手当」の財源に充てようというのだから、良いこと尽くめ!
実際、国内のタバコって、諸外国に比べて安すぎますよね。 手ぬるい値上げは止めて欲しいものです・・・国民のために。
1年の世相を表す今年の漢字に「愛」が選ばれ、京都市東山区の清水寺で、森清範貫主(かんす)が特大の色紙(縦約1.5m、横約1.3mの和紙)に揮毫(きごう)した。
日本漢字能力検定協会が全国から募集したもので、8万5322票が集まり、「愛」は4019票(4.7%)を集めたのだそう。 揮毫した森清範貫主は「相手の喜び、悲しみが伝わってくるのが愛。観音様の慈悲にも通じる。心を込めて書かせていただいた」と話していたそうだ。 アメリカのハリケーンなど、各地で続発した自然災害の被災者救済など地球規模の「愛」、紀宮さまと黒田慶樹さんのご結婚と純愛ブームの一方、広島、栃木、京都などで相次いだ児童殺害事件など愛が足りない事件が続発した世相も反映したとみられる。 また、女子卓球の福原愛さんの中国での活躍などが影響したともみられるそうだ。
ちなみに、2位は改革の「改」、3位は郵政の「郵」だったらしい。
今年で11回目を迎える公募で、心温まる印象の言葉が選ばれるのは初めてだそうで・・・ 少しは世の中が上向いてきたのでしょうか。
2005年12月11日(日) |
みかん狩りに行きました |
季節の風物詩と言いますか、風邪の撃退と言いますか・・・みかん狩りに行きました。 訪れたのは、東名・東京ICからわず30分の観光農園。 コレで今年は風邪を引かずに終われそうかも。
帰りには社会科見学もしてきました。 (写真の面積が圧倒的に多いのが恐縮です)
今日は寒いなぁ・・・と思っていたら、初雪を観測したとの報道が。 都心の初雪は、平年より22日、昨年より18日早いのだそうです。
「予防と審美」をモットーとしている小林歯科クリニックでは当然であるが・・・
世界保健機関(WHO)は1日、喫煙者を新たに雇用しない政策を導入した。たばこが健康に有害であることを訴える国連専門機関として、政策の一貫性と「反たばこ」のイメージ強化を狙うのだそうだ。
WHO当局者によると、職員の新規採用で喫煙者を排除するのは国連諸機関でWHOが初めてという。 WHOは、喫煙を原因とする疾患で毎年世界中で500万人近くが死亡していることを挙げ「たばこの害を減らす運動の先頭に立つ機関としての責任を雇用面でも果たさなければならない」として禁煙運動を進める国際機関として模範を示すのが狙いとのこと。
ちなみに現職員は喫煙者であるという理由では残念ながら解雇はされないが、たばこをやめることを奨励されるという。
日本でも、手始めに厚生労働省や保健所などから、どしどし導入して欲しいものである。
2005年12月07日(水) |
歩きたばこはやめて! |
歩きたばこはとても迷惑です! 条例で禁止してください−!!
ぜんそくの持病があり、歩きたばこ禁止条例の実現に向け署名活動に取り組んできたS市O君(12)が6日、S市議会の市民委員会で請願の趣旨を説明、全会一致で採択されたそうだ。
市議会事務局は「中学生の請願は初めてではないか」と話し、近日の本会議でも採択は確実という。 1人の中学生の生の訴えが、条例制定へ大きく前進させた格好だ。
この日、やや緊張した面持ちで演壇に立ったO君は「火の付いたたばこを手に歩くと子供の顔の高さになり、やけどしてしまう」と危険性を指摘。 「生まれ育った大好きなS市が快適で楽しい町になるよう、条例を制定してください」と力強く訴えたという。
O君・・・偉いネ。
2005年12月06日(火) |
05年のヒット商品番付 |
東 西 愛知万博 横綱 アキバ ブログ 大関 「iPod」ファミリー 殊 宮里藍 関脇 『NANA』 敢 寒天ダイエット料理 小結 「AQUOS」VS「VIERA」 技 LOHAS 前頭1 生鮮百円コンビニ 「のどごし<生>」 前頭2 「氷結」VS「−196℃」 スチームオーブンレンジ 前頭3 「ニンテンドーDS」VS「PSP」 『ごくせん』 前頭4 『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』 手ぶれ防止デジカメ 前頭5 「写ルンですNight&Day」 ETC 前頭6 家庭用光ファイバー通信
技…技能賞 敢…敢闘賞 殊…殊勲賞 「」…商品名 『』…書籍名・作品名 <今後の注目株> レクサス FIFAワールドカップドイツ大会
三井住友銀行グループのSMBCコンサルティングは5日、「愛知万博」と「アキバ」(東京・秋葉原)を東西の横綱とする2005年のヒット商品番付を発表した。
昨日がハヤり言葉で、今日がハヤったモノ。 皆さまの中ではいかがでしょうか?
この1年の世相を反映し、話題となった言葉に贈られる「2005ユーキャン新語・流行語大賞」(「現代用語の基礎知識」選)の年間大賞に、「小泉劇場」と「想定内(外)」が選ばれたそうだ。
大賞以外のトップテンには、夏場の軽装「クールビズ」、衆院選で郵政法案反対派に送り込まれた「刺客」のほか、「ちょいモテオヤジ」「フォーー!」「富裕層」「ブログ」「ボビーマジック」「萌え〜」が入ったそうだ。 ・・・皆さま、全部ご存知でしたか? ・・・実は、私@小林は聞いたことが無いのがいくつかあって・・・
そもそも、この日記自体が「ブログ」と名乗っている。 今のところ、コメントやトラックバックの無い、シンプルなスタイルのままなのだが・・・
また、小林歯科クリニックが大切にしている、日々のカウンセリングの際には、「想定されること」をお話することについて随分と時間を割くように常に心がけている。 もちろん、流行?する前からだ。
千葉県からファミリーでご来院いただくNさまに、落花生をわざわざ送っていただいた。 毎日新聞によると・・・ここ数日、落花生の乾燥作業が最盛期を迎えているそうで、ある卸販売業者によると「今年は雨が少ない上、今月は快晴が続いているので、落花生の甘みが増している」とのことだ。
さて、時事通信による下記の報道を思い出した。 “カナダのケベック州のある病院は、15歳の少女が交際相手の 少年とキス後、急死したことを明らかにした。 一見不可解な死だったが、「犯人」として浮上したのは、ピーナツ アレルギーのショック症状。 16歳の少年は、彼女がピーナツアレルギーと知らず、キスする約9時間前にピーナツバター を塗ったトーストを食べていた” というもの。
アレルギーかどうかを知っていたかどうかで、彼が殺人or過失かに分かれる・・・といったことは、私@小林から見ればどうでも良いこと。 私@小林が言いたいのは、9時間もの間があるのだから、少なくとも数回は歯磨きをするのが普通であろうに・・・歯磨きをしない(出来ていない)ことは人命を奪うことにもなるのだ!ということだ。
ところで、落花生って、ピーナツ?それともピーナッツ?
2005年12月03日(土) |
「Echika表参道」オープン |
長らく工事を続けていた、東京メトロ表参道駅の改装も終盤に差しかかり、エチカ表参道と銘打った、個性豊かな1つの広場と4つのゾーンで構成された26店舗が、昨日、グランドオープンしました。
エチカとは・・・ 「駅」と「地下」がひとつになって「エチカ」。 みんなにとって「E(いい)」chika(地下)」。 そして、「エチカ(Echika)」には、「Excellent(エクセレント)」で「Exciting(エキサイティング)」な地下という意味も込められているのだそうです。
早速、私@小林も、ある(A2出口から最も近い)店舗でランチを楽しんでみました。
キャラクター:キュートなウサギの“Echika(エチカ)ちゃん”→
※表参道駅の構内には、まだ終了していない工事箇所がございますので、ご来院の際には お足元に充分お気を付けくださいませ。
読売新聞の医療ルネサンスに、「歯と全身の病」というシリーズが掲載されたので、抜粋&加筆の上、転載する。
さて、5日目@最終回の今日は、長期入院の高齢者が多い某病院の場合・・・
W先生は7年前、病棟内の強い臭気に首をかしげた。 「排せつ物のにおいでは」と思うほど。 原因は、患者の口に増殖した細菌や、蓄積した分泌物だった。 病院側の依頼で、入院患者に口の消毒やマッサージなどの口腔ケアを定期的に続けるうち、においはすっかり消えた。
さらに、別の変化が起きた。 抗菌剤が効かないMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)で肺炎などになった患者が、以前は毎月10人前後いたのに、3か月後には3人に減ったのだ。 脳梗塞などで、食物や水分を飲み込む嚥下(えんげ)機能が低下し、腹部に開けた穴から管で栄養剤を胃に直接入れる「胃ろう」などを設けた患者は、十分な口腔ケアを受けていない場合が多い。 W先生は「食べられなくなった人ほど、ケアが必要です」と強調する。 口を使わないと唾液が減り、口腔内の殺菌力が弱まる。 さらに歯茎が細り、粘膜の抵抗力が落ちる。 するとMRSAだけでなく、緑のう菌や歯周病菌など、口腔内の常在細菌が異常増殖する。 食物を取らない人の口を放置すると「2週間で舌がカビで覆われる」とW先生。 これらのカビや細菌が気管に入れば、致命的な肺炎につながりかねない。 こうした「誤嚥(ごえん)性肺炎」を防ぐため、この病院では、歯科医や歯科衛生士が病棟を回り、患者の口腔ケアを続けている。
3年前に起こした脳梗塞がきっかけで、胃ろうで栄養をとるD子さん(82)は、たんの詰まりから体調を崩し、先月入院した。 3週間の入院中、看護師による歯磨きに加え、歯科衛生士のBさんから、週2回の口腔ケアを受けた。 Bさんはまず、消毒用の綿でD子さんの口の周りを丹念にふく。 MRSAなどを口に入れないためで、続いて氷入りの消毒液に浸した綿で歯茎や歯、舌などをふいていく。 消毒液を冷やすのは「口内に適度な刺激を与えるため」という。 さらに、指でほおの内側などをマッサージ。患者1人に20〜30分間かける。 退院後も同病院で定期的な口腔ケアを受け、口を閉じたり、呼吸を一時止めたりする嚥下機能訓練をするうち、ゼリー状の食べ物を飲み込めるようになった。
口の衛生状態の改善と嚥下機能の回復で、肺炎は予防できる。 病院、老人ホームや自宅でも、口腔ケアの見直しが求められている。 誤嚥性肺炎 高齢者や脳卒中の患者に多い。 嚥下機能の低下で、口腔内の常在細菌や分泌物、胃液などが少しずつ肺に吸い込まれ、発症するケースが多い。 食事も注意が必要で、汁物などに「とろみ」をつけたり、ゼリー状にしたりすると誤嚥を起こしにくい。
2005年12月01日(木) |
歯周病菌 標的は血管 |
読売新聞の医療ルネサンスに、「歯と全身の病」というシリーズが掲載されたので、抜粋&加筆の上、転載する。
さて、4日目の今日は、国の特定疾患(難病)に指定されているバージャー病に罹患したBさんの場合・・・
スニーカーのかかとに指をあて、足を入れた時、靴と足の間に挟まれた右手中指の先が、血に染まった。 つめの部分がちぎれ、切断面から骨が見えた。 Bさん(25)が、20歳の時のことだ。手や足の末梢(まっしょう)血管が詰まり、ひどくなると指先などが腐る難病「バージャー病」が原因だった。
指先は数か月前から化膿していたが、強い痛みはなく、放置していた。 今年になると、右足の甲や指が紫色になって激しく痛み、右足の指1本を切断しなければならなかった。 Cさん(56)も2年前からバージャー病が重くなり、9本の手指を次々になくした。 Bさんは調理師の夢をあきらめ、Cさんは測量の仕事を失った。
2人はバージャー病以外にも共通点がある。 歯茎が後退して歯がぐらつくなどの重い歯周病。それに喫煙者だったことだ。 T大血管外科のI先生は今夏、「バージャー病と歯周病、喫煙には密接な関係がある」と発表した。 I先生らがバージャー病患者を調べたところ、全員が歯周病で、いずれも中程度から重症だった。 患者の足などから採取した血管組織14個のうち、13個から歯周病菌が発見された。
歯や歯茎のすき間にとりつく歯周病菌は、歯肉炎や歯周炎の原因として知られる。ところが、某研究所Hさんは「歯周病菌の“標的”は歯茎ではない。大好物の鉄分が豊富な血管に入り込もうと狙っている」と語る。
歯周病菌は酸素に弱く、酸素が運ばれる血管内では長く生きられないという見方もある。 だが、酸素を避けるように血液中の血小板に潜り込む様子が、実験で確認されている。たとえ死んでも「死骸を核に、血管を詰まらせる血栓ができたり、血管の炎症の原因になったりする可能性がある」とI先生は指摘する。
脂肪やコレステロールなどが付着し、詰まり始めた中高年者の血管にも「歯周病菌はとりつきやすい」とI先生はみる。 歯周病菌は、糖尿病と関連があることをこの連載で既に紹介したが、動脈硬化の原因にもなりかねないのだ。
バージャー病は、喫煙が症状悪化の要因でもある。 BさんとCさんは当初、I先生に「禁煙が一番の薬です」と強く勧められたものの、やめられなかった。 病状が進んで「たばこはこりごり」と言う2人は禁煙し、今後、歯周病の治療を受けることにしているという。
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