京のいけず日記

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2004年06月27日(日) 新見錦、そして芹沢…(新選組!24・25回目の妄感)

ふてくされる歳三さん新見の詰腹、芹沢の暗殺と…
2週続きの感想です。

前日の落書きがあまりに恥ずかしいので
ちゃっちゃっと更新しちゃいますね。

「歳さんッ。そこでちゃんと待ってなさいよ」

「ほんとに、おまえときたら
 義兄(彦五郎)さんに心配ばかりかけて
 少しは若先生(勇)を見習っ…」

などと、佐藤家の縁側で、
姉のノブにたっぷり小言を言われ、
ウンザリしている若い歳三さん♪ →→→

かたや道場主、のちに所帯も持つ勇に対して
定職も明日もなく、いい歳をして独り身…。

いくら周囲があたたかく見ても、
焦りやら、一つ年上の勇に対する羨望やら
男として忸怩たる思いがあったのでは…。



--- ● 新選組!第24回目の妄想的感想 「避けては通れぬ道」● ---
演出:清水一彦

正座と猫(あぐら)座…。すごい座高差ですねえ、この二人。

「避けては通れぬ道」と、芹沢をきってしまう良識派の山南さん。
私欲のない冷静な状況判断は、欲望だらけゆえの土方より恐いかも…。
温和な一方、思いつめると腰を据えてしまう一面も。

好対照の、相反する二人が、仲良く手を組み、意気投合。
土方じゃなくても、ツーショット嬉しいですね。

近藤、土方、山南、この三人は年も近い。
よくある話…が、三人って、結構、難しいね。

で、面白いことに、ボスが不在だと、
残る二人の結束が強くなり、仲がよくなるんだわ。

相変わらず煮詰まった話の途中で席を投げ出したり、
深雪太夫の許で愚痴をこぼしている、はがゆい近藤さんでありますが、
このままの決断しない近藤さん、優柔不断なボスであれば、
山南さんはもっと長生きしていたかも…。なんて。

え…? 相手があの土方だしぃ。んなことはない?

今朝、下の子、まる子ちゃん(小6)に
「お母さんは、ひじかたとしぞう、が好きなん?」と唐突に聞かれました。

「お母さんね。まる子ぐらいの時から、ずっと好きやったん」
と言ったら、小さな目をますます丸くしていました。

陰謀、策謀、悪知恵、何でもありのてんこもり。
どこが武士らしく? どこが「士道に背き間敷事」やねん? 

やり方が汚ねえぞ、こらっ、歳三。
さらに拷問、切腹、近藤の留守中、局中法度を盾に粛清の嵐…。

それでも、こんな男がいいのかと、…困ったもんです。

土方と山南の二人の策謀によって、詰腹を切るはめになった新見錦。

芹沢を裏切りながらも、最期に
「先生っー!!」と叫ぶ新見が哀れでした。

「腹を切れッ!」と言う、鴨の視線にも、
裏切られた怒りより、ハメられてしまった新見に対する愛情を感じました。

「やまなみぃ〜っ!」
着物をはだけながらのセリフ、凄みがあってお見事でした。新見さん。

弱さをさらけ出した芹沢と、深い業を持つお梅さん。
嫌われ者の、似た者同士である二人は、やはりつながっていたんですね。

軽いところでは、亀弥太さんの喋りっぷりが、何とも可笑しかったです。


引き続き。

--- ● 新選組!第25回目の妄想的感想 「新選組誕生」● ---
演出:清水一彦

今回、重箱をつつくツッコミもせず、最後まで引き込まれ、釘付けでした。
近藤さんも、やっと近藤さん!やねえ。

土方×近藤のシーンも短いけどあったし。
土方×総司のシーンも、これまた短いけどありましたね。

「…総司。…略…おまえだけはまきこみたくない」
父親のように苦々しげに総司を見つめる近藤とは違い、
今まで、まるっきり眼中になかったような土方の態度…。

燃え剣以来の、二人のじゃれあい好きファンとしては、嬉しいシーン。

はて。現実はどうだったろうと考えると、ハテナがつきまとう。
近藤は絶対的存在であったとしても、土方とはどうだっただろう?
創作にあるほど親密でもなく、ましてや漫才コンビでは…。

だけど。それなら、さらなる疑問が…。

組の体制、士気を何より重んじたらしい、合理主義の土方が、
お荷物の沖田を、何故、いち早く切らなかったか…。
労咳が、他の隊士に伝染する危険性があることは十分知っていたはず。

労咳で親を亡くしている土方にとって、
この同郷の年若の青年は、やはり愛すべき弟のような存在だったのかな?
そうであってほしいな。歳三さん。

八木家での斬り合いシーン。

平山達に情けをかける山南。に対する、山本左之助。
ふだんの左之とは違う、凄みのある目線と、セリフの落差。

芹沢を仕留めた時の山本歳三の驚愕の表情。
恐怖する総司の視線。
それぞれの表情が活きてました。

芹沢や、お梅さんの最期は、きれいだといえば、きれいだが、
ここで史実うんぬんする必要もないと思う。ドラマ。それでいい。

嵐山で。京を離れ、寺子屋で子どもに教える姿を、
「俺らしくない」と芹沢は言い。「あなたらしい」とお梅が笑い…。
好きですね。このシーン。

ガキデカ新選組の中にあって、
(↑ はい。もう言いません、これからは)

大人の嫌らしさと、汚さ、しぶとさ、愛憎を、
しばらく一手に引き受けていた、佐藤鴨さんと、京香お梅さん。
お疲れさま。私は、こういう鴨さん好きですよ。

嵐山といえば…家の近く…じゃなくて。
テレビ「燃えよ剣」では、確か、隊士でいることに疲れた山南が、
彼を慕う沖田を連れて憩うシーンがありましたね。

山南の脱走、切腹は、土方と衝突することより、
亀裂の走る隊を一つにまとめる…そんな色合いが濃くなるんでしょうか?

歳三さんも、山南さんも好きですが
「九尾の狐」と土方を憎む山南、憎まれる土方。

都合の良い、やわい妄想が届かぬような、
そんな相容れぬ二人も、また見てみたい気がします。真実なら。

最後に。一皮むけたかな? 香取勇さん。
予告編を見た限りでは、今後の近藤勇に、すごく期待がもてそうです♪

またビデオでゆっくり見たら、書き直したりするかもしれません。
えいっ。星、3つ! ★★★


でへへ。明日は仕事お休みです。だから。夜更かしできるのダーー。嬉しいな♪ 
京都市内は、今、雨が…かなり降っています。ゲッ。給食のエプロン…干したままだ。
am04:35


2004年06月26日(土) スタジオパーク 山南さん♪

6/24(木)のNHKスタジオパークを先ほどビデオで見ました。

くしゃ髪の堺雅人さん。星の王子様みたいで、めちゃ。可愛らしい。
失礼。…三十歳だそうです。
(宮崎県出身。てんびん座のO型。長男)

でも、やっぱりヅラ顔の山南さんがいいですね。

堺さん流、山南敬助という人は。
普通、良識の人。ちょっと周りから浮いた人。薀蓄好きな鬱屈した30男。

んでね。うふっ。うちわばなし。
山本歳三さんと、香取勇さんの仲に愛を感じるとか…♪ ほよよ。

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「抱きしめる、という会話。」
今日、フリーペーパーの紙面でこの公共広告を見かけました…。
あのCM、テレビでも時おり見てはドキリとしているのですが。

最近、子ども達を抱きしめたことがないな…。
小さい小さいと思っていた、まる子ちゃんも、もうすぐ私の背を追い越しそう。
横幅の方は、お母さんが、うんと勝ってるぞ。うん……(T_T)

歳三を抱きしめる近藤さん

「よ、よ゛せって。…や、やめろ。…く、くっつくな。汗くせえ」

「なに照れてんだよ? 歳。元気か?」(← 無頓着な人)

「毎日会ってるじゃねえかよ。…ど、どこぞの夫婦じゃあるめいし、
 会話なら足りてるぜ。…だ…だから…離せって。勝ちゃん。俺…は…」

 あんたが好きなんだよォ。

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す、すみません。すみません。ごめんなさいーー。失礼をばしました。

で、山南敬助、堺さんの話に戻って。
切腹のシーン、収録はすでに終わったそうです。

もし、山南さんが死なずに戊辰戦争まで生きていたら、
新選組は少しは変わっていたかな…?

時の流れには何も関係のないことかもしれへんねえ。

新選組の史実で一つ変えられるとしたら?…の質問に。
「鳥羽伏見で勝つ」 
むむむっ。さすが山南さん、いい所を突くやん。

山南さんも作るという、宮崎県名物の「ひやしる…冷やし汁?」
冷えた味噌汁?? 美味しいのかな? 食べてみたいなぁ。


2004年06月25日(金) 通勤絵日記 ばっくしゃん

通勤電車で見かけたポニーテールのおじさん今日、通勤途中で
髪をポニーテールにした男の人を見た。

うしろ姿。艶やかな髪。
黒のトップにパンツ、スレンダーな体躯。

で、うしろ姿を眺めるうちに
ほんのちょっとトキメイて(すみません)

ブキミな動きで前へ回り込んだら

え…あ……

近藤さん系個性派のご年配の男性でした。

あはは。


どういうわけか。昔から男の人の結い髪に弱い。
(ゴツイ顔をしたわりに繊細な手、指をしている男の人にも弱い)


子どもの頃、実家の近くに、美大があった。

美大の近くの画材屋さんへ、小学生がいっぱしを気取って、
スクリーントーンやらポスターカラーを買いに通った。
(今から思うとかなり恥ずかしい…)

その頃、トキメイテいた男性が美大生の中にいた。
黒髪をおさげに三つ編みにした、のっぽの青年。

女ぽい、とか変な感じゃなくて、
インディアンのアッパチか、スー族の若者みたいで
凛々しくて、とってもカッコよかったの。

で、用もないのに、ひとめ見たくて、
美大の前をチョロチョロ…(笑)

今頃、その三つ編みの青年も
どんな、おじさん、おっさん、になってることやら。
見たくもあり、見たくもなし。

※ ちなみに当時のテレビ。
騎兵隊や、インディアンムービーはじめ、
西洋の時代劇、西部劇もよくかかってました。

TVドラマだと、ララミー牧場とか、ローハイド、ライフルマンとか…。
西部劇じゃないけど、コンバッド、とか、良かったです。
他にも、逃亡者、ベンケーシー…だっけ?…。

かたや、ダンナはSFものが好きで
宇宙家族ロビンソンとか、スタートレックとか、あちら系。

前回の日記で「テレビって…」てグチリましたが
もろにテレビっ子やん。とほほ。

そして、コンバッド → 戦争もの →
最前線(望月三起也)→ 紫電改のタカ(ちばてつや)→ …などと
今日もつながっていく、お馬鹿な私の脳神経細胞、シナプス。

ン十年…なに生きてきたんだか。…ま、しょうがないや。自分だ。


2004年06月22日(火) ぬか喜び(新選組!23回目の妄感)

台風による思わぬ休講に喜んでいたら、
今日はカリキュラムが消化出来ないので「補講」を、と、上からお達しがあった。
よって、7月の休みが一日取り消しに……。
…ま…うちらの仕事って、やってナンボのもんやし…はい…ありがたいこって…(T_T)


拗ねてる歳三さん

呉服屋へ二度目の奉公にあがった頃の十代の歳三さん。
すねぞう。ふてぞう。やさ(優)ぞう…。本当はどんな人だったのかなぁ…。



--- ● 新選組!第23回目の妄想的感想 「政変、八月十八日」● ---

政変。歴史の舞台。禁裏(御所)。ロケ地や、予算や、スケジュールやら…、様々な理由で、言っても、きっと詮無いことなんでしょうね。

映画を撮るようなわけにはいかない。
分かっていても、そやけど、やっぱり箱庭的。息苦しさを感じてしまった。

いっそ舞台だったら、また違う作り方、見方が出来るのに。そうなれば。本の中の一行の文字が、とんでもなく広い世界へ連れていってくれるように、限られた舞台の小ささも無限の広さに通じる。と思う。

テレビってすごいお手軽だ。分かりやすい。何たって、絵やら、言葉やら、音楽やら、みんなお膳立て。見せてしまうんだもん。

見たいものが見える時はいいけど、そうじゃない時は、想像という、逃げ道がないから、つい、ぶつくさ文句を言ってしまうんだろうな。

なんのこっちゃ。すんまへん。

で、絵的にはもう一つ面白くなかった。だけど、政変で、結局、近藤達はその他大勢の中、肩透かしで、蚊帳の外で、任された所がお花畑…、これが現実よ、なんて描き方が面白かった。

軍儀に寄ろう、寄ろうと、グイと、合間から顔を覗かせてみせる香取勇さん。笑ってしまいました。

で、沖田くん! こら。総司。呑気に湯治に出かけてるバヤイか。
こちらもどうなることやら。この沖田総司は予想外でしたね。

燃えよ剣から以降、総司×土方のカップリング(と書くと何か変だな)が結構多いので、もう少し、土方が心配するシーンとか、絡むシーンとかがあると、ファンは喜ぶかも。私も。

あ、でも、私は、土方歳三×島崎勝太。他意はなく。えへへっ。

それにしても、沖田総司房良。本当はどんな若者だったんでしょうか。一番隊の筆頭に置くぐらいだから、剣の腕前も、そして、やっぱり近藤や土方に愛され、信頼されていたんでしょうね。

創作の中でのイメージでは、未だに島田順司の沖田総司(それも。俺は用心棒での総司がいいな)が、一番しっくりくるなぁ。古いですね。

あ。それと、今回、良かったのは、このお二人の表情!見逃せません。

「(桂を京から追い出す)考えただけで笑いがこみあげてくる」
その時の、山南さんの、土方を見る、こわばった笑顔。唇の端がヒクヒク。
うーん、すごい。しばし見とれちゃいました。

そして、新見さん。大和屋の一件で、芹沢に
「新見。おまえ腹を切れ」「しょうがねえだろ。責任取れって言ってんだから」
と言われた時の微妙な表情の動き。他のドラマ、現在劇だと、どんな演技をされるのかな?抑揚のない喋り方といい、印象に残る俳優さんですね。

戦う勘定方。言葉が面白い一方で「修羅の道」は、いいよー、という感じ。
ということで、全体としては、もう一つだったかな…。


2004年06月21日(月) 暴風警報 棚から休講♪

台風の暴風警報が出ていた。子ども達の学校はお休み。
講習も確かそんなことを言っていたが、仕事となれば別だ。
あります、なんて言われた日には間にあわない。とりあえず家を出た。

台風情報・新聞の切抜きより (台風情報/京都新聞夕刊・6/21の切り抜き →→→ )

午前8時過ぎ。京都市内。時おり突風や、雨風がなぐったりで、警報が出ているほどではないようだ。

出勤途中のJRの中でケータイがなる。派遣元。休講の連絡。むふっ。やったー!

予定していない時間の思わぬ贈り物。
中間地点の駅で降り、さて、どうしようかと考える。

1.このまま反対のホームから電車に乗り引返す。
2.土日にPCを移動すると言っていたので、とにかく仕事場へ行ってみる。
3.………。

空を見上げた。
ここんとこ、日曜日は、子どもや、母や、家の事でつぶれていた。

一人になりたい。…と思う私はダメ母か。

待機中の子ども達も気になるが、この様子だと大したことはなさそうだ。
お昼ご飯の用意は一応してきたし…(といってもラーメンだいっ)

まる子も、お姉ちゃんも、いつもとは違う時間を過ごしているだろう。

行きそびれていた美容院へ行き、リフレッシュ。服も買っちゃえ。
それから書店へ沈没。通勤用に文庫本を何冊か仕入れた。

優雅なひとりランチをとったあと、
強風にちょっと心細げな嵐電(路面電車です♪)に乗り帰宅。

すっかり退屈した様子で、二人の子ども達が迎えてくれた。

午後。来週の休みに行く予定をしていた区役所へ。
印鑑証明と戸籍謄本を取る。

それから近くのスーパーへ。
夕ご飯の食材。油あげと菜っ葉を買う。

ふっと肩が軽くなった。台風の日の、今日はそんな一日。


ちなみに。
子どもの頃、不謹慎にも台風にドキドキした。

伊勢湾台風、室戸台風、足摺岬…、南南西、北北東、深夜の台風情報…。
上陸、…ヘクトパスカル、耳についたキーワード。

ローソク、雨戸、風のしなる音。逆さになった傘。
誰一人いない町の通りと、灰色一色の風景。

子どもの頃の映像が懐かしく浮かび上がる。
台風が来るぞ、非日常的な何かに心ときめかせていた。

台風も、年々、大人しくなってきたんだろうか。
それとも、こちらの生活環境が変わったんだろうか。

それとも…。
あまりにも、たくさんの情報の中で、感覚が鈍感になってしまったのか…。

台風は昔ほどのインパクトを子ども達に与えなくなったようだ。
忘れた頃にやってくる、自然のしっぺ返しが怖いな。


2004年06月20日(日) 優しい天邪鬼

今夜の新選組!山南さん、怖スゴっ。久しぶりに面白かった。また、感想、書きます。


まる子のうしろ姿
先週は中学校の日曜参観。
そして、父の日の今日は、
まる子(小6)の学校の参観日でした。

土曜の夜の会話。
「お母さんは、明日はいるん?」

「仕事休み。お父さんも。なんで?」

「参観日、見にくるん?来てほしくないなー」
と、何度も話しかける、まる子。


日曜の朝。ダンナは遅い目に起きてきてテレビを見ていた。

「まる子の参観行かへんの?日曜参観やで」

めんどーと内心思いつつ、せっかくの休みだー、とぼやきつつ、
のろのろと出かける用意をする私。

「来てほしくないと言ってたんちゃう?」とテレビに釘付けダンナさま。


こりゃ、だめだわ。

「あんなー。まる子の「来てほしくない」は「来てや」ちゅー意味なんやねん」
でもって、お姉ちゃんの「来てほしくない」は「ほんまに来るな」や、ねん」
と、長女の顔を見ると、頷いている。

だてに子育てしていない。おまけに、まる子は私似。天邪鬼だ。
まる子には仕事で淋しい思いをさせている。

「お母さんは明日は帰ってるん?」そう聞かれるのが辛い。
「なんで?」と言い返すと、決まって「別に…」それだけが返ってくる。

いつだったか、長女が、
「お父さんには冗談も言えへんなぁ」と笑ってた。

言葉は額面通り。悪い冗談も真に受ける。
かと思えば、恥ずかしいぐらい幼子扱いして、ベタベタくっついてくる。

「お父さん、汗くさい〜」
二人の娘が口を揃える。おやじ臭もしてきたか。

昔、姪っ子に「おっちゃん、嫌い」と遠ざかられていたらしい。
女心の妙をつかめない、朴念仁。
乙女心は、昔も、今も、微妙なのだよ、ダンナさま。

互いに歳をとって自分のことだけでも大変。でも、いつまでも。
子ども達の尊敬する、優しくて、大好きなお父さんでいてやって下さいな。

…うち? うちはダメ母親。あなオソロシや、オバタリアン。
今更、娘達に好かれようと、ええ母親になんて、なれそうにもない。
しっかり女同士見られているし。シビアよ。

そんな事をグダグダと思った、父の日、日曜参観日。
母業、妻業、もう少しがんばらんと…。

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今日はお上人さんがお参りに来る日。
実家からの帰り際、一人になってしまった父に
「夜、一人で淋しくないか?」と聞いたら

「なんの気楽で。酒があるし」と、気を遣って、お人好しに笑う。

長生きしてや。お父ちゃん。


2004年06月18日(金) アンバランス(新選組!22回目の妄感)

分別ざかりの豪商が、陰間茶屋(男色楼)の若衆にとりのぼせ、
男に抱かれるために女装し通いつめるというくだりを今読んでます。

い…、いえ、変なのじゃなくて、
加野厚志の京都魔性剣という小説に出てくる一部分です。
(姫巫女烏丸龍子と、沖田総司が出てくるシリーズもので、
 時代歴史小説というより、推理や、霊感など、娯楽性が高いです)

誰にでも、性癖だけに関わらず、思わぬ一面、仮面があるんでしょうね。
自己のバランスを保つために。立ってるために。 

…あほな日記も、落書きも、その一つかな。ごめんなさい。

ふたり○月○日 晴れ

俺を見る勝太のまわりに
ハートが飛んでいた。

奴がこんな表情をする日には

一発殴らせろとか
いい女を紹介しろとか

たまってる時とか…(コラ)
ロクな用じゃない。

奴を怒らせるようなこと
何かしたっけ 俺…。


--- ● 新選組!第22回目の妄想的感想 「屋根の上の鴨」● ---

演出:伊勢田雅也

芹沢鴨、粛清の引き金を引く「大和屋事件」
このところ胸やけならぬ、鴨やけしそうな連チャンですが、
桂には志を問われ、お梅さんには近藤と比較され、
自暴自棄げに墓穴を掘る鴨。心情がよく分かります。

佐藤浩市。ビールのCMの爽やかさ、まるで別人じゃー。
ドラマ「天上の青」の佐藤浩市、良かったなぁ…(←10年ぐらい前)

今回の一番は何といっても、又三郎さんです!
又三郎の「やーらしい」小悪党ぶりも見納め、悲しい。
この人の「ねちっこい」喋りっぷり、仕草、好きやったのになぁ。ほんま。

「俺はいつか立派な侍になるんや」
又三郎は、手段は間違えてしまったけれど、
どんな人にも、それぞれ胸に抱いてる思いがある。

そして、人の立場や、心情を、より強く感じてしまうのが、
香取勇、この近藤さんなんだろうな。

いつも周りに振り回されて動かされている印象やけど、
そのくせ、上さま、会津さま、武士道が命、と、単純、直情的なところも。
アンバランスさ…。でなければ大将に納まらないか。

いい人の近藤さんだけじゃなくて、
永倉達が、近藤の増長を告るシーンも見てみたい。

今更、多摩に戻ってどうするんだ、とか、ビッグになりたいとか、
武士道もへったくれもない、自分に素直な歳三さん(笑)

「つまり、もう要らねえんだよ。あのおっさんは」
と、鴨を見限る土方。呼応する山南さんも冷静だわ。

近藤を支える、いいコンビなんだけどな。
鴨の次ぎはコチラに焦点が移ってくるんね……(T_T)

容保さまは、何だか町人姿の方が似合ってました。

ビラ配りに下を向いてしまう、シャイな斎藤さんの表情…共感。
かたや、生活のためなら何でもやるぜ、という左之助、も、良かった。

さらに、その上が、裏も、悪も、何でもやるぜ、の土方のようで、
稼げる時に稼いでおこう、って、偽手形、あんた、それはカタリ商法やで。

捨助さんも久々の登場。
実在のモデルがあると言われている人物ですが、
どうせなら、小さく固まりそうなドラマを、おもいっきりかき回してほしいな。

フィクションとして楽しみたい。


2004年06月15日(火) カラスの濡れ羽色

…のような、艶やかな髪。

芹沢が鴨なら、土方の歳っさんは何だろう…?
と、例によって、アホな事を考えてみた。



精悍な鷹がいいかな。カッコいいもん。
ハヤブサもいいな。隼…、内藤隼人、字もピッタシ。

なんだけど

お洒落で、お利巧で、どこか愛嬌のある、おかしみのあるカラス。
そんなイメージを持つのは私だけ?

眠い…。さっきから何度も、視界から物がすべり落ちる。


5時から移動して、夜のコマ。
移動先の仕事場で、母の仏前に、と、お線香を頂いた。

まだ忌も明けぬ、何日も経たぬというのに、はや、意識は外にある。
慌ただしい日常の中にいる。

時間の安売り。いつまで続く。 とりあえず。明日のために寝るべし。



2004年06月14日(月) 2週目のフルタイム(新選組!21回目の妄感)

平日9時〜5時の講習勤務が始まって2週目。
母の初七日からあけてすぐに始まったこと、久々のフルタイムだったこと。
通勤路線が変わって1時間かかること。

先週は、体がリズムに慣れるまで、かなり疲れた。
年だなぁ〜。…いや、年よりも、右肩上がりの体重のせいダ…(T_T)

これが8月いっぱい続くのかぁ。夏休み、ないやん。気づくの遅い。あー。
おまけに、今週は古巣で+夜のコマ。 がんばれ! 自分。

歳ノ海VS勝太富士 「歳 VS 勝太」
 → → → → → お気に入りの落書き。2番だし。

 たびたび、は、裸で、す、すいません。

 色を塗る前の絵。色塗り、苦手。難しいです。
 (色塗りだけ…、か?)


--- ● 新選組!第21回目の妄想的感想 「どっこい事件」● ---

演出:清水一彦 

裸がらみ、で ドキとしたこと。

優しい顔には意外と逞しい
山本歳三さんの胸板…。きゃい♪

……失礼しました。

実際は、残念なことに年のせいか、
かっての栗塚歳三ほどには男の色気を感じません。

「体が火照るなら、一夜ぐらい相手に…」とか
「あんたを斬るぜ」なんて、一チョ前にカッコつけた土方も、
京香お梅さんの前では手玉に取られてしまいました。可愛い…。 (^_^;)

ついでに、もっと、別の意味で、ドキっとしたこと。

あのカラフルな鉢巻き…。あ、あれは…?
確かに沖田総司は紫を好んだとか、本(創作かも)で読みましたが…。
それにしても、何だか、けったいななあぁぁ。

けったい…、といえば、今回も、斎藤一くん。
腹痛の理由はそうだったんですか…。うーん…。そうなんだ。初耳だ。

ううん。とどのつまり、真実、史実なんて、断定できるものは何もないから、
そんな話はありえない、などと誰にも言えない。ましてや勉強不足だし。

ただ、ドラマとしても、斎藤の怪しげな用心棒稼業の小ネタを、
毎回はさむ必要があったのかしら。

力士達と騒動を起して、斎藤が、その原因を、
「俺のせいだ」と、そこへ持っていってるけど、はさんだ割に薄い印象。

もう折り返し地点…。浪士組はまだ「新選組」にも辿り着いていないし。
これから先の展開で感動を織り込んでいけるのかなぁ。ちと不安。

千秋楽近くの名誉挽回?のところで、時間切れ、作り方もなおざりに。
視聴率通りの評価に終わったとしたら、一新選組ファンとして悲しい。

真紅の誠の旗が今回登場しましたが、これも、土方が
「命にかけて守れ」って言うほどの重み、印象を感じませんでした。

壬生浪士組と精忠浪士組の攻防が随所で続いていますが、
これ見よがしにあがった2枚の看板。さすがに子どもっぽい。
相変わらず、全体がそんな印象。

一方で、あとで近藤に暗殺されてしまう内山彦次郎との確執などは、
騒動前のシーンから、丁寧に描かれていて良いと思いました。

はじめて人を斬り、コーフン気味の藤原総司。
「斬ちゃった」という総司を、叱る香取勇さんの表情は良かったな。
言い回しが…。もちっと…。

総司はくったくのないところが今まで結構良かったのですが、
ちょっと、あまりにも、子どもぽ、過ぎないでしょか??

沖田にとって、土方はともかく、近藤さんは絶対的な存在だと思ってたから、
総司の「芹沢より」は新鮮ですが。

清廉潔癖のようで、「下手に出るな(こっちから先に謝るな)」
と、近藤に現実のアドバイスをする山南さん。

それに対して「策を労するのは嫌いだ」という近藤。
近藤さんのまっすぐな気性に打たれて大団円なのですが…うーん…。
そんなに上手くいくんだろうか。(ドラマだって)

そんな近藤も策好きの歳を黙認してしまう。
腐れ縁…。もとい! やっぱり土方を信頼しているから?

「筋道に外れることは出来ない性分なんだ」…て、
面と向かって言える香取勇さん。

こういうタイプの人は存外強いのかも。
正論言っても始まらないな、っていう時に、分かってて正論をぶつけちゃう。
なんつーか、確信犯。ある意味、こっちの方が強いちゅうか、汚い時も(笑)

汚れ役はやはり必要。それが芹沢や、土方だったのか…?

写真で見る、近藤勇さん。土方の盟友。義兄弟と慕う男。
武骨な、顎骨の張った輪郭。据わった目。ぐっと噛み締めた口許。
正論だけの男じゃなかったと思うんだけどなぁ。


2004年06月11日(金) 遅くなりました(新選組!20回目の妄感)

「新選組!」の妄感ようやくUP! ビデオ見ながら書いてます。すみません。

 ↓ 昨年、円山公園内の池で写したカモ(ところで鴨とアヒルってどこが違うのかな?)

円山公園内のカモの写真
--- ● 新選組!第20回目の妄想的感想 「鴨を酔わすな」● ---

演出:吉田浩樹

・冒頭、羽織誕生のシーン。

お梅さん。鴨と運命を共にする人だから、
それなりに描写は必要なんだろうけど。

山本歳三さんじゃないけれど、
「何なんだ。あの女は。いちいち口をはさんで」に同感しちゃいます。

そういえば、おミツさんの時もそうだったな。うざったいと。
だけど、最後には、ちょっと、しんみりするシーンもあったりして。

彼女にも、こんな風に思えるシーンが最後に用意されているといいけど。
それとも芹沢と汚れきったまま落ちていくのかなぁ。それも生き方。

えーっと、何だっけ。 そうそう…。
北原亜以子 「降りしきる」 文庫収録 以前に読みました。

お梅が暗殺のまきぞえを喰わぬように、
「帰れ」と、苛立たしげに、お梅に迫る土方が登場します。
あのお梅さんはなかなか哀れでした。

・隊士募集のシーン
河合耆三郎、松原忠司と、隊士がまた増えましたね。
良いのか、悪いのか、行く末がわかっているだけに複雑です (^_^;)

「6畳と8畳に…」の河合の採用シーンには笑っちゃいました。
くそまじめ顔と、ぼけ、つっこみの緩急をつけた山南さんの演技。
いいわぁ〜(T_T) なんで切腹。どうして切腹。さて三谷さんはどーするか?

・高ピー 桂小五郎 VS やさぐれ派 芹沢鴨
高飛車な桂に、涙目の芹沢、ふたりの対立シーンは見ごたえありました。
佐藤鴨の格好悪さが良かったです。

それにしても、石黒小五郎って、ほんまに憎たらしい男に映りますね。
さしもの鴨もタジタジで、ずっと男のみじめさを引きずっていましたね。

公明正大な香取勇が頑張って歩み寄ろうとしているのに
芹沢は、それさえ気に入らなくて、
八つ当たり的に振舞う、そういう自分がまた腹立たしくて、情けなくて、
だんだん自暴自棄になっていく芹沢。憐れです。

・「歳ッ、歌え」
接待の宴席にて、怪しげな雲行きに腰をあげようとする得意先。
引き留めようと必死に機嫌を取ったり、余興をやったり…。
何だか身につまされたり。昔も今もこういう関係はあまり変わらないかも。

意外と良かったのが、近藤に言われて、不承不承歌う土方の声。
山本歳三さんの声 結構さびてて良かったなぁ。
宴席で歌ったらこんな感じだったのかもしれませんね。

中座する芹沢に怒りと呆れを感じつ、平然と歌う表情も良かったです。
歌に酔っちゃいました〜 の 巻でした。


2004年06月09日(水) 時代劇 ・ じっちゃん達の近藤勇のイメージ

仕事場近くの喫茶店でランチした時のこと。

ちょうど隣の席にお年をめした4、5人のグループが陣取っていた。
その中のお一人、口達者そうな、じっちゃんが「新選組」と口にした。

腕組み歳三さんじっちゃんの言うことにゃ。

 驚いたねえ。近藤勇といえば、
 昔はたいした悪もんで。

 むやみやたらと、人を斬るわ。
 隊士は次々と切腹させるわ。
 むごい拷問はするわで。

 せやけど、あんさん、今度の、
 大河の近藤勇は違うらしいで。

と、よーするに、じっちゃん達は、
大河の近藤勇像が新鮮なようなのだ。


確かに大河の「新選組!」には
「今宵の虎鉄は良く切れる」的な近藤勇のイメージはないですもんね。

私が子ども心に夢中になった「燃えよ剣」とか「俺は用心棒」の
もっと前の時代劇の世代かな?

鞍馬天狗?とか、大菩薩峠?とか???
嵐寛とか、月形竜ノ助とか、千恵蔵とか、雷蔵とかの時代なんでしょか?
 (んー。次々と名前だけは浮かんでしまう。…コワイ。いくつじゃ、おまえ)

ちなみに古いもので、リアルで見た覚えがあるのは、
近衛十四郎の「素浪人・花山大吉」確かおからが好きだったような…。

勝てば官軍。
近藤勇も、新選組も永らく仇役でしか登場しなかったんでしょうね。

そんな時代。土方歳三なんて脇のほんの一人。
「燃えよ剣」以降の土方ブーム、歳三さんはどう思ってるだろう。

同じ人なのに脚光を浴びたり日陰にやられたり
鬼籍の人も生きてる人も同じやね。

ところで、京チャン「新選組逸話」のテレビの中で
(ビデオを撮ってないので記憶不確か。表現、間違ってるかもしれません)

北の戦場にて、にこにこと、おやじギャクを連発する、土方歳三

というくだりが、誰かの書いた史料の中にあったという紹介のシーンで、
こういう土方はありえない、困りましたね、と笑いを誘ってた。

確かに…ね。その他、「へ?」と思う、珍場面があったりと。

でも、「おやじギャクを飛ばす土方歳三」ぷくっ。
すみません。不謹慎にも、私の中では「あり」いや「あってもいいかな」です。

おやじギャクほどになかったにせよ。諧謔の分かる歳三さんですから。
んー根拠はね。歳三の残した俳句と手紙と文字。私的解釈。

後年には、自分には厳しく、人には優しく、そんな方だったと思います。

五稜郭以降も生きのびていたとしたら
私と同じ歳、隣のおじいさん達の歳、どんなふうに過ごしていただろう。

呉服屋の手代でおさまっていたとしたら、どんな人生だっただろう。

あの時代、西に生まれていたら…? 

妄想遊びは今夜もつきません。


2004年06月08日(火) 通夜ばなし

ただ今、京チャン「新選組逸話」を見ています。
歳三忌の様子も流れていました。長いこと行ってないなあ…。




(こいつら。俺の冥福を祈りに 別れを惜しみに 来たんじゃねえのか…)


昔、祖母が亡くなった時、子ども心に思った。

何なんだ。コノヒトタチハ…。

親戚のオッチャンやオバチャン達が、お酒を飲み、寿司を囲み、
どうでもいいような話に盛り上がって笑っている。

祖母が亡くなったというのに、どうして、こんなに晴れやかなのか。
私達の小さな領域へ、突然、土足で上がりこみ、我が物顔できり回している。
呆然とするやら、腹が立つやら。


母の葬儀は友引をはさんだために長い通夜となった。

毎夜のように葬儀の段取りに右往左往している私達を
ドライアイスを抱いた母は笑ってたことだろう。

人が死んだというのに、ドタバタ…。まるで喜劇のようだ。


葬儀会場での一晩の通夜。
寿司桶を囲み、酒を注ぎ、無駄話に興じる。

祖母の葬儀の時と同じ顔ぶれだが、30年も経つと、
オッチャンや、オバチャン達は、悲しいほどに歳を取っていた。

線香の番をしたいから泊まりたいという親戚のオバチャン4人と、
まるで合宿のように、控室に枕を並べ、3組の布団に5人が寝る。

「あんたは末っ子の甘えたやったなぁ」

四十路のオバチャンもここではいつまでも子どものままだ。
子ども扱いに閉口しつつも、
甘えん坊にしておきたいのなら、永遠にその役でいてあげようと思う。
(↑ そういう考え方が既に甘えん坊根性なのね)


ろうそくの灯り。線香の煙。明々とライトアップされている母の写真。

「代わるから寝てきよし」

深夜、祭壇の前に座っていると、入れ替わり誰かがやって来る。
会食時と違って、1対1の会話はうら寂しく悲しい。

30年前、子どもだった私は、通夜の騒ぎだけを見て、
その後に訪れる静寂も、交わされる会話も、悲しさも知らなかった。

忙殺されるからこそ、悲しみを忘れる。
故人のために、残された家族のために明るく振舞う。


「こういう時しか中々会えないなんて淋しいねぇ」

年上の従兄弟が言った。確かに…。

それでも…。

それでも、叶うなら、
死ぬ時はひっそりと静かに死にたい。葬式はいらない。

10年後、20年後、思いはまた変わるだろうか…?



2004年06月07日(月) ただいま

もの思い

悲しみに溺れてしまわないうちに初七日が過ぎ

隠れ家の この空間へ戻ってきました。

たった一週間の短い間に

思ったことが いっぱいあります。


書きたいことも いっぱいあります。

とりあえず

今日から始まった仕事に体が慣れるまで 

蒸し暑い夏の訪れに負けないように

しばし集中。…できるかな。

ま。 ぼちぼちと…。


 あたたかい お心遣い、Message いつも、ありがとうございます。多謝。



2004年06月01日(火) 2004.06.01 23:05 − 魂 −

母の手
2004年6月1日 PM11:05 自宅にて 母 永眠 87歳 

魂はどこへ還るのか
それとも全て無に還るのか

私が帰った 2時間後
兄が来る 30分前
泊まる仕度をしに帰っていた姉が出直して来た 1時間前
母は父と二人の時に静かに逝ってしまった

あと2時間遅ければ
あと30分、1時間、早ければ

まもなく 母は骨となる
白い煙となって空へ昇っていく

変わりない姿に、そんなつもりもなくて
帰り際 写した母の最後の写真 掌 


Sako