へる(ぷ)の日記
へる(ぷ)



 問。







何のための悲しみか

何のための涙か

何のための

不幸か?








2002年06月30日(日)



 泣かず。







回りは敵か

悲しみを誘う

回りは敵か

止めて下さい

もう泣かないと決めたのに。







2002年06月29日(土)



 不眠。









美しすぎるほどの残酷な別れは

確実に「絶望」を食い荒らして「無力」を吐き出す生産活動

止まる事のないエンドレスな悲しみは

一層悲愴感を漂わせながら

夜との同化を拒もうとする

あぁ 今夜も眠れない。









2002年06月28日(金)



 絶望ラプソディー。









絶望 絶望 絶望

淵にへばりついて奈落を見つめる気分

落死 落死 楽死 

いい加減でいまいち不透明な自堕落な願望

Cut Cut Cut

人の 体の 今居る場所の 繋ぎ目切断

もどかしくて もどかしくて もどかしくて

無意味を知ってても夜の雰囲気に爪を立てる 引っ掻く 抉る

剥れてしまえば この身から 剥してしまえば

飛ぶ事を知る前に猛禽に食われた雛のように

一見不幸せで 一見安楽な最期に導かれるでせう

強く 強く 罪な安楽を望んでしまう事が

究極の贅沢 裏を返せば自堕落な一生だと知っている

それでも私は

自堕落に溶けて消えて亡くなりたい

なくなりたい 無くなりたい 亡くなりたい








 

2002年06月27日(木)



 世界。








華は花に埋もれて綺麗な世界へ。

月は夜に埋もれて眠りの世界へ。

僕は涙に埋もれて脆弱な世界へ。









2002年06月26日(水)



 獣。









後悔と

後悔と

後悔が

僕の胸を焼き付ける

僕の瞼を溶解させる

後悔と

後悔と

後悔は

僕の胸を切り刻む

僕の瞼を切り刻む

後悔と

後悔と

後悔で

僕の胸は圧殺される

僕の瞼は撲殺される

後悔と

後悔と

後悔で

僕は

初めて落涙を知る

頬をつたう熱きもの

耐え切れず僕は

この夜に吼えた

後悔と

後悔と

後悔の念が篭った声で

僕は

この夜を切り裂こうと吼えた

群雲は重く圧し掛かり

月は鈍き光で僕を照らす

この夜に吼える

大きく

手負いの獣が

罠に後悔するように

己に後悔するように

僕は

耐え切れずに

この夜 獣になった。








2002年06月22日(土)



 









自分を責めたって誰も助かりはしない

単に自分の「虚」を痛みで訴えるだけ

優しさを貰いたい 雛が餌をねだる意思表示

あの小さい雛は餌が当らずに痩せ衰えて死んだ

「虚」を晒すことなく 孤独で立派に死んでいった

親鳥も兄弟雛も彼の死を無視するが

僕だけは彼の命をかけて「虚」を守り通した彼に

盛大な拍手お送りたい

「あぁ キミの「虚」は 僕がいただいたよ」

ただ

自然死であの雛のような遺骸を晒すのは僕には難しい

願わくば雛の一生を

「虚」を命懸けで守り通した

戦士の一生を。








2002年06月21日(金)



 発見










絶望して

発狂して

泣き叫んで

まるで キチガイの様に自失して

「虚」の蔓延る沼の部屋でのたうち回っていたら

神様に似たキミが現れて

「やっと人間らしくなったね」

と、笑顔で囁いてくれた。

獣は獣らしく絶望をせず

人は人らしく発狂をする

なんか 生きている意味を見つけた絶望だった気がする。










2002年06月20日(木)



 二重











裏切ったよ

自分にも友にも親にも恋人にも

だから

俺とお前は仲良くなれたんだろう?










2002年06月14日(金)



 置いてけぼり








キスしよう キミが好きなだけ 満足するだけ

抱きしめよう キミが安心して眠りに落ちるまで

キミの欲しがった アレもあげるよ

キミが見たがった アレも見に行こう

キミが聞きたがった アレも聞きに行こう

キミが食べたがった アレも食べに行こう

だから

だから

ボクを置いていかないでくれ

ココは暗くて寒くて

キミが居ないと凍えて立っていられないんだ

キミが居ないボクなんて どうでもいい存在なんだ

だから

ボクを置いていかないでくれ

頼む・・・






ボク置いて逝かないでくれ・・・










2002年06月13日(木)



 ゴミ処理。








後ろ向きにしか回らない時計

後ろばかり気にする僕

回らないゼンマイ

回れない僕

ゴミのように消えていく

廃品達の歴史

ゴミのように消えていく

僕個人の歴史

価値のないものはゴミ箱へ

汚すものはゴミ箱へ

そんな豊な時代に生きる僕

豊な時代のゴミである僕

捨ててください 心置きなく

分別しないでください どうにでもなりますから




分別しないでください

どうせ ゴミですから。








2002年06月10日(月)



 同。








エロ本の買えない男子中学生と

手首を深く切れない俺

悩みは同質か?

躊躇いは同質か?








2002年06月09日(日)



 天使







天より慈愛に満ちた笑顔で降り立った神々しい天使達は

路地裏で生まれ路地裏で震えている孤児たちを無視する

その笑顔には自愛が満ちていた。


…嫌なものを見ちまったぜ…






2002年06月08日(土)



 押さえ切れないんだよ









内側から背中を掻き毟るような

そんな背徳的な衝動に

刹那 歯止めが効かなくなるのを恐れている

さらに僕を追い詰めるのは

道行く学生たちの屈託のない笑顔と他愛もない会話

必死で「ここには居るべき人ではない」と

自己弁護するように訴えかけているのだが。











2002年06月07日(金)



 交差点








夏の空 大きな雲 蝉の声

暑い日差しが 復讐戦のように僕らを射抜く

ここは交差点。熱い。真夏の交差点。




呼ぶ声が聞えて振り向いたら

そこには…が居て、

手を振りながら…は華やかな笑顔を振り撒いていた

僕はそんな…を目を細めて見ながら

「今日こそは」と決意を胸に秘め

力強い歩みで…に近づく

…はそんな僕を見て

「馬鹿だね」

と、冷然と突き放す

…はそんな僕を見て

「馬鹿だよ」

と、冷然と投げ捨てる



僕は泣きながら…の笑顔を憎んだ

…の笑顔を憎んだ

序に 世界中の笑顔も憎んだ

だって みんな …の顔だから

僕は居辛くなって

…の顔をみんな潰そうと思った。





以上のことから、被告人は犯行当時精神的に追い詰められた状況下にあり

責任能力がいちじるしく欠如していたわけで





外は真夏の様相。あの日のように暑く。あの日のように射抜かれて。

僕の交差点は いつもこんな感じで夏だった。








2002年06月06日(木)



 台無し。











この詩の作者は

色を持たないことを誇りにする無見無臭な凡人である

しかも 脛の肉を削ぎとりながら食っている

よく 今日まで生き残れたもんだ。つくづくそう思う。











2002年06月05日(水)



 そのとき歴史は動いた!








溝鼠が共存を止めて共食いをはじめ

生真面目な会計士が妻と変態性交にのめり込み

僕が薬もキミの体温も必要とせずに眠れた時








2002年06月04日(火)
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