夢三昧
Report INDEXwill


2003年09月27日(土) OINARI/ビューティフル・サンデイ

マチネ/OINARI〜浅草ギンコ物語〜/青山劇場 13時開演 XD列
作:中島かずき 演出・作詞:加納幸和

中島さんの本で加納さんの演出で宮本信子さん主演で花組芝居・・・・・!?
無茶苦茶じゃないの?!と思ったのが本心ですが(笑)
想像していたほどハチャメチャではありませんでしたが(爆)面白かったです。
キャストが豪華だったので、またしても花組のみなさんはほんのちょっとの出演なのかと思いきや、のっけから桂さんの一人舞台!!(これは言い過ぎですが・苦笑)
その後もみなさん、普通にまんべんなく登場して下さったので、その点ではとても満足の出来る舞台でした!
何と言っても花緑さん。
わたしの大好きな落語家の柳家花緑師匠も出演されていたのですが、まさかあんなに大役で、あそこまで大活躍で目立って下さるとは(驚喜)
嬉しかったです☆
歌はともかくとしても、いくらずっとジャズダンスを習っていたって、お兄さんが世界で活躍されているバレエダンサーだとしたって、花緑さんは落語家ですから。
でも、わたしに言わせれば「まるでミストフェリーズのような人」でした!?(爆)
だって笑顔が爽やかでとっても身軽で何しろ小柄でしたから♪→もちろんこれは誉め言葉!
余談ですが、花緑さんがいつもおっしゃっていることで、プログラムにも書かれていたことでもあるのですが、落語とお芝居の決定的な違いは、落語は何人登場人物がいようともたったひとりで全部やるってことなのですよね。
でも、お芝居には相手がいるのです。相手との「間」が命!?!?
どうやらお稽古ではその点に一番苦労されたようでしたが、でも、流石花緑さんです。
本番では、まわりのみなさんとの絶妙な間をちゃんと掴んでいらっしゃいました。
何よりどこまでも楽しそうだったこと!最高に幸せそうだったことで、わたしまで凄く幸せな気分になりました。
ピアノも弾かれましたし、歌もありましたし、これなら今後はミュージカルでも大丈夫です!?
この調子で役者としてもご活躍して下されば、嬉しいです・・・♪
(でもやっぱり落語ももっと聴きたいですが☆)

花組では、やっぱり桂さん、八代さんが好きでした。
桂さんは、簡単に言ってしまえばとても普通の人の役だったのですが、ああいう役は初めてとのこと!
ファンなら嬉しいキャラクターでした。色んな面を観たいですものね♪
花緑さんとほとんどセットで登場されるということもとても嬉しかったです。
八代さんは、兄弟役の粟根さんとの息がピッタリでしたが、見かけも本当によく似ていらっしゃいました(笑・でもそっくりでもわたしは八代さんが好き☆)
植本さんは、どうも外部公演でハードな仕事をして、花組には息抜きに帰っていらっしゃるのかな〜という感じがしましたが、それはそれで楽しそうでとっても良かったです。(ずいぶん遊んでいらっしゃいました♪)
あとは、今回に限り?北沢さんの役どころがとっても好きでした(笑)
各務さんは、なんだか一番和風な感じで・・・(爆)役にはとってもハマっていらっしゃったのですが、、、髪型があまり好きではありませんでした(苦笑)

その他では村田雄浩さんを生ではじめて拝見出来て嬉しかったことと、中条きよしさんが登場されると特別な拍手が起こって驚いたことと、衣裳が可愛かったことが印象的な舞台でした。
ただ、公演期間が東京で1週間で名古屋で1ヶ月・・・・・これは何故なのでしょうか・・・。



ソワレ/ビューティフル・サンデイ/俳優座劇場 18:30開演 10列

2回目です。
完売でしたので当日券のつもりでしたが、ギリギリでチケットをお譲りいただくことができました。
執念です(笑)
この日は小須田さんも日記に書かれていましたが、客席に男性が目立ちました。
千穐楽が近いということもあり多分リピーターも多かったのかもしれませんが、客席と舞台に不思議な一体感がありました。
はじまる前にセットをじっと見つめていたら、それだけでも涙が出そうになりました。
このセット。
いえ、この部屋がわたしは大好きです。
これからこの部屋で繰り広げられるすべてのことを想い、胸が苦しくなりました。
この部屋もひとつのキーワード。
中谷さんのお話には、たくさんのキーワードが出てきます。
でも、それは最初は気に留めずに通り過ぎてしまったり、なんとな〜く心の片隅に小さな疑問としてひっかかっていたりするのですが、どれも実は凄く大切なことで、どんなに些細なことひとつとっても物語とかかわっていないことなど無いのです。
少しずつ解き明かされてゆく事実。
つながります。アレもコレも、全部。
妙な説明じみた台詞は一切無し。
でも、あーーーーーーーそうだったのかと、大抵すべての事実に目から鱗・・・です。
気が付けば、涙。
1度観ているからこそ出る涙も加わり、やはり先週より更に涙・・・。
でも、悲しいから、切ないからだけで泣いてしまうのではなく、もっと複雑な気持ちの涙です。
嬉しかったり、励まされたり、優しい気持ちになれたりもする、、、。
でも、長い人生の中ではたった1日のある冬の日曜日。
とても1日の出来事とは思えない長い1日だけど、多分一生で最高のビューティフル・サンデイ。
観ているわたしたち観客も、きっとその長い1日を共に過ごしているような気持ちにさせられたのかもしれません。
3人と出逢えたことに、ひたすら感謝・・・。
いえ、実際は3人ではありませんでした。
秋彦のお母さんも、教授も、教授の奥さんも、ヒロを追い出した元のルームメイトさんさえ、知らない人とは思えない・・・・・。顔が浮かぶのですもの(苦笑)
島倉千代子さんも、東京だよおっかさんも、アニバーサリーも、もはやビューティフル・サンデイと引き離して考えることなんて出来ません。
もっと言えば、デニーズも、区役所の戸籍係も、HIVも・・・・・。
けど、500万円紛失騒動や、お見合いの練習は、本当に底抜けに楽しかったです。

「悩みに大きいも小さいもないよ・・・・・」
無愛想で淡々と低音で語られた秋彦のこの台詞は、わたしが今まで聴いた誰のどんな言葉よりも心に響きました。
大袈裟ですが、かけがえのない舞台に出逢ってしまったような気がしています。
いえ恐らく、間違いなく・・・・・・・


2003年09月20日(土) PURE LOVE/ビューティフル・サンデイ

マチネ/PURE LOVE/アートスフィア 12時開演 1階E列

中川晃教さん観たさで観劇を決めましたが、ベテランキャストのみなさんは大変素晴らしく、若手キャストのみなさんはとても初々しい、なかなか面白いミュージカルでした。
現代版ロミオとジュリエットということで、いろいろ驚かされたり疑問に思ったり納得できなかったりしたこともありましたが(笑)、結果的には「良いな」と思ったことだけが心に残りました。
中川さんには参りました。
多分、わたしは中川さんのことを色々確かめたかったのだと思います。
モーツァルト以外の役で・・・。
そしてわかったことは、この人はやっぱり天才だ・・・!?ということでした。
今回の物語はタイトル通りのまさに純愛物で、歯の浮くような台詞や観ているほうが恥ずかしくなるような場面なども多々あったのですが、中川さんの演技には一切の迷いも躊躇もない上に、彼自身がとにかくピュアでストレートなので、台詞や歌詞が変だな〜と思ってもそれは一瞬のことで、次の瞬間には彼の世界にすっっっぽり引き込まれてしまうのです。
凄い人。凄いチカラの持ち主だな・・・と思いました。
少し耕史くんに似ているような気もしました(注意:顔や姿のことではありません・笑)。
加えて、あえて言うまでもありませんがやっぱり歌唱力が素晴らしかったです。
中川さんの歌を聴きたいがために、もう一度観たいな・・・と思いました。
次は「キャンディード」らしいので、また楽しみができました。
嬉しいです!



ソワレ/ビューティフル・サンデイ/俳優座劇場 18:30開演 12列
小須田康人(戸川秋彦) 武田光兵(小笠原浩樹) 長野里美(三枝ちひろ)
作:中谷まゆみ 演出:板垣恭一

昨年の「今度は愛妻家」同様中谷&板垣コンビということだけで心底楽しみにしていましたが、まさかここまで期待以上の作品だとは思いませんでした。
観て良かった。ただひたすらそう思う、本当に本当に素晴らしい舞台でした。
色々書きたいのですが、迷うところです・・・。
なぜなら、今後もしこの舞台を、DVDなりテレビ放送なりでご覧になるかたがいらっしゃるなら、絶対に真っ白な状態でご覧になったほうが数倍面白いからです。
そんなことを言ったら「今度は愛妻家」のほうがそういう意味ではもっと真っ白のほうが面白かったはずなのに、昨年はあらすじを書いてしまいましたね(苦笑)
でも、今年はやめておきましょうか・・・・・(まだ考え中・笑)

初演は3年前の冬で、小笠原浩樹(ヒロ)役は堺雅人さんで、大変好評な舞台だったらしいのですが、そんなことはあとで知ったことです。
継投の小須田さん、長野さんという超ベテランの中に、これが初舞台だという新人で20歳の武田光兵さんが加わったのだということも全部後で知りました。
キャストは3人。
でも、わたしはこんなに愛しい3人には出逢ったことがない気がするくらい、本当に愛しくてたまらない3人でした。
たくさんたくさん笑ったけど、後半は涙が止まらなくなりました。
もう一度観たい。
というか、3人のことをずっと観ていたい。
この物語のその後の3人もずっと、そっと観ていたい。
そんな馬鹿なことも馬鹿なことと思えないくらい、3人のことで頭がいっぱいになってしまいました。

ということで、せめてとにかくもう一回だけは観ようと心に決めたので、物語の中身にふれるかどうかは、、、この次に考えると致しましょう・・・・・。


夢路 |MAIL