あたしは弱い 精神的にも 肉体的にも あたしは弱い
どう、しようもなく
だからといって甘えていいわけじゃない 分かってる、はずなのに …分かってるつもり、なんだろうか
自分の弱さを認めることを潔いとは思わない 思え、ない
弱いものは弱い 甘えてるだけなんだ
許してくれるからって それがいつまでも続くわけじゃないのに
弱さを自覚しながら そんな自分を変えられないのは愚かだ
変化は絶え間ない 誰の元にも訪れる
望んだ『強さ』を手に入れるためにも あたしは今の自分から変わらなくちゃいけない
甘い甘いだけの殻の中から抜け出して 自分の足で歩み出すために
あたしが望んだ『あたし』になるために
「あたし」が傷つかないように 視線を逸らし続けた 「あたし」が凹まないように 意識を逸らし続けた
ふたつくらい壁を隔てて 声も影も遠くに追いやって 優しい温もりを独占しようとした
いや、独占しようとしている、んだ
暖かい言葉 甘やかす言葉 あたしを上手に持ち上げる言葉
独り占めにしようとした いや、している
計り知れないその存在の価値の重さを 重要さを 貴重さを
当たり前のように甘受して 踏みつけるように無視するのなら
あたしの声ももう届かないのなら
差し伸べていた手を翻し 注いだ言葉もせき止めるよ
必要ないなら 必要ないでしょ
あたしには必要なの
その声も その言葉も その存在も
熱を感じるそのすべてを
奪いたい、と思った狂気。
長くて 暗くて
ひとりで
遠過ぎる なにもかもが
夜が重い 朝が虚ろで
毎日は矢のように過ぎていくのに あたしはひとり取り残されたままで
いつまでこうしているのだろう
闇が深みを増していく。
怖い 怖い 怖い
他人からの負の感情が 他人からの好奇心が
たまらなく怖い
なにかが起きたわけでもないのに 思考は既に『最悪』を想定していて ガチガチに身構えるしかない
耐えられない 怖い なにが起きてるの
誰か教えて
手繰り寄せて 手繰り寄せて
その先にあるものを思う
手繰り寄せて 手繰り寄せて
その先にいる人を思う
きっとなにもない
手繰り寄せた糸の先には きっとなにもない
未来は果てしなく遠くて あたしの隣には誰もいなくて 過去はいっそうその影を落とす
疑いもせず明日を楽しく夢見ていたあたしはもういない 過ぎゆく今日を愛しんで眠りについたあたしはもういない
手繰り寄せて 手繰り寄せて
一生懸命 その糸の先を その糸の先に 繋がるなにかに 繋がるなにかを 夢見て
夢に堕ちるあたしを誰かすくい上げて
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