全部　後になって気付かされる

この手に残ったものの少なさや
この手が逃したものの大きさに

全部　後になってから気付かされる

伸ばした手も
触れられなかった背も
交わせなかった眼差しも

全部　全部　後になってから気付かされるんだ

正体のない不安ばかりが募る
言葉にできない焦燥感ばかりが募る

今　手にしているものはなに？

それは　本当にあたしが欲しいものだった？

誰に訊いても分からない
あたしにも分からない

夜が好きなのに　寂しくて　誰かを求める
誰でもいいわけじゃないのに　簡単にタガが外れる

簡単に求めてはいけない人　という存在もあるのだと
あたしは自覚しなければいけないのに
また　同じ過ちを繰り返すつもりなのか