君は強いひとだと思う だけれど 同時に 酷く脆いひとだとも思う
それらはいつも紙一重で あたしの目に飛び込んでくる
君の強さ 君の脆さ
すべて真実だと思う
だけれど 君はいつも強さの方が勝っていて あたしはいつも誤魔化されてしまう
君は 君が思うほど強くない だけれど 君は あたしが思うほど脆くもないのだ
君は 孤高のひとのように思う 誰の助けも求めず たったひとりでじっと正面だけを見据えて その孤独の中で 色んなものと戦いながら 君は ひとりでまた 強くなっていくのだろう そのうちに脆さを隠したまま
ひとりで また
***
眠れない夜が続くと ふと ぽっかり明いた奈落へ墜ちていく自分を感じる さしのべられる手は見えなくて そのまま そのまま 墜ちていくあたし
暗闇の中で手にするものはなんだろう 暗闇の中で耳にするものはなんだろう
手探りで 耳をすまし
暗闇の中で立ち上がる
上を目指して 光の方向へ
君の傍へ
|