*未完成のお城*

2004年02月07日(土)  紙一重の強さと脆さ

君は強いひとだと思う
だけれど 同時に
酷く脆いひとだとも思う

それらはいつも紙一重で
あたしの目に飛び込んでくる

君の強さ
君の脆さ

すべて真実だと思う

だけれど
君はいつも強さの方が勝っていて
あたしはいつも誤魔化されてしまう

君は 君が思うほど強くない
だけれど
君は あたしが思うほど脆くもないのだ

君は 孤高のひとのように思う
誰の助けも求めず
たったひとりでじっと正面だけを見据えて
その孤独の中で 色んなものと戦いながら
君は ひとりでまた 強くなっていくのだろう
そのうちに脆さを隠したまま

ひとりで また


***


眠れない夜が続くと
ふと ぽっかり明いた奈落へ墜ちていく自分を感じる
さしのべられる手は見えなくて
そのまま そのまま 墜ちていくあたし

暗闇の中で手にするものはなんだろう
暗闇の中で耳にするものはなんだろう

手探りで 耳をすまし

暗闇の中で立ち上がる

上を目指して
光の方向へ

君の傍へ


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hinase